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なにわ男子の「シンシア」は、聴いている人すべてをヒロインにする名曲
早くも「初心LOVE」に並ぶ名曲をドロップしてきました。
この段階でデビュー曲に見劣りしないキラーチューンが登場するあたり、いかに事務所が力を入れているかわかるってもので。なにわ男子は事務所から寵愛を受けているんだと思います。
というわけで、本日はなにわ男子の新曲「シンシア」のレビューです。
本楽曲は7月13日に発売のなにわ男子1stアルバム『1st Love』に収録される新曲。
そう、つまりこの楽曲はシングルじゃないのです。なんと勿体ない。
もはやこれぐらいの曲ははいて捨てるぐらいあるということなのか…だとしたら、なにわ男子の音楽面の活動は今後も安泰でしょう。
冒頭から炸裂する「wow wow」節や、キャッチーなメロディが実に正しくジャニーズ疾走ポップ。
ギターとストリングスが絡んだアレンジはどことなく嵐の「言葉より大切なもの」を彷彿とさせる。強いて言うなら、より爽やかが強い印象。
まさにジャニーズポップの王道サウンドのイメージなんだけど、あんまりこのタイプの楽曲ってないですよね。
風に靡く髪がそっと
鼻先をかすめ 優しい匂いがした
夢と現実はいつだって
無い物ねだりの背中合わせ
Aメロの歌詞は青春っぽさを強調。
冒頭で恋愛の香りを感じさせつつも、「夢と現実は~」のくだりなんかは学生時代をモラトリアム期間を彷彿とさせるようなフレーズ。
歌割りはこの曲が主題歌のドラマ「彼女、お借りします」主演の大西流星→長尾謙杜→高橋恭平。
イケメン過ぎてドラマの設定と合っているかはともかくとして、大西くんの歌唱は可愛らしくて楽曲にマッチしています。なんというか、ひたむきさがありますよね。
長尾くんもキャラクターは可愛らしいイメージなんですが、歌は器用にこなしている。
高橋くんは僕の中で歌があまりうまくないイメージだったんですが、ここ最近の成長は目を見張るものがある気がします。
今回も鼻にかかった歌声がいい味出してるぞ。
剥き出しの言葉だけ
(もどかしくて弾けそうなほど)
強く抱きしめて
Bメロで道枝&大橋をハモらせて丈くんがラップというのは実にわかってますよね。
みっちーと大橋くんは声の相性が良いし、丈くんは自然に入り込んでくるのがうまい。
このBメロ、ギターが主張するアレンジやラップも相まってなんだかすごく嵐感が強いです。
こういうジャニーズロックを聴きたかったんだよ!
誰かじゃなくて君がいい
滲んだ世界でただ一人
初めて知った こんな気持ちは
眩しすぎて戸惑う程に
サビメロの歌詞はまさしく至高。
もう本当、ファンひとりひとりをヒロインにするような歌詞をサビに乗っけているのが実に王道アイドルで。
「誰かじゃなくて君がいい」って、全人種共通で女子が言われたいフレーズなんじゃないかな。
こんなこと言われた日には、日本中の女子の頭がフットーしちゃいそうですよ。
いや、女子だけじゃないな。男子の僕の頭までフットーしそうな勢いです。
これはもう人類総ヒロイン化計画と言っても過言ではない。
自信も意気地もないけれど
つかんだその手を離さない
心が叫んだ 好きって声が
君だけに 君だけに 聞こえるように
この辺の言い回しなんてもはや漫画なんですけど。自然に歌えちゃうなにわ男子の若さとナチュラル王子力には脱帽です。
「掴んだのその手を離さない」から伺える強引さ、「君だけに」というワードから漂う限定感が女子をキャーキャー言わしてるんだと思います。
その直前に「自信も意気地もないけれど」というフレーズを入れているのもうまい。
ドラマの設定とリンクすることはもちろんのこと、後半部の強引さとのギャップを生むことに成功しています。
いかにも俺様なキャラより、自分に自信がないのに彼女のためなら強引になっちゃう、みたいな方が良いじゃないですか(何がだ)。
というわけで、メロディ・歌詞共に極上の楽曲に仕上がっている「シンシア」。
深夜ドラマ主題歌として埋もれていくにはあまりにもったいない。
ジャニーズに少しでも興味がある人は必聴です。