シュークリームの食べかた
みなさんは「大きなシュークリーム」シリーズをご存じだろうか。
販売はヤマザキ。スーパーの冷蔵スイーツコーナーの常連選手で、名前に違わぬサイズ感と、それに見合わぬ低価格が魅力である。
個人的にはホイップが入ったツインシューが好きですね……ってそれは置いといて。
(と言いつつツインシューゴリ押し)
このシュークリームには1つ気になるところがある。
それは、1口目に入ってくるクリーム量が少ないことだ。
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誤解のないように申し上げておくと、見た目ばかり大きくて中身が伴っていないわけではない。もちろんカスタードもホイップもたっぷり入ってる。
しかし、製造過程の仕様か見た目のインパクトを重視した結果か、生地との間に少しばかり空白があるらしい。
その結果、初手は生地の割合が多くなり、クリームで溺れることを目的する私にとって肩透かしを食らったような気持ちになってしまうのだった。
もちろん最初に逃げられてしまう分、中盤以降で暴れてくれる。
しかし、せっかくシュークリームを食べるのだ。ここは「終わり良ければ総て良し」だけでなく「ローマは一日にして成らず」の欲張りセットを狙いたい。つまり、最初から最後までクリームに溺れ続けるのだ。
そこで思い出したのが、母がソフトクリームやアイスクリーム(コーン)を食べるときに使うコツ。
それは、「舌やスプーンで少し押しながら食べる」。
これによって最後までアイスを味わうことが可能になる。特にディッシャーでのせるだけのアイスクリームで効果が高いと言えよう。
これを応用できないか、と考えた結果導き出されたのは、「最初に2つに割ってから食べる」である。
……ってあれ?これ、応用してる?
散歩中にこの一連を思いついたときは点と線が繋がった気満々だったのだけど、配線間違っちゃったかもしれない。
まあいいや、とりあえず試してみるべし。ここ数日、気持ちも荒んでいたことだし、たっぷりクリームを初手から味わってチャラにするんだ〜〜〜〜!
実験の結果だが、わかりやすいようにメリットとデメリットを箇条書きにしてみた。以下ご参照ください。
〇メリット
初手からクリームたくさんでうれしい
クリーム量が視覚化されるからテンション上がる
後半に偏り過ぎてこぼれそうになる……という事態にならない
2つに増えてうれしい(錯覚)
〇デメリット
ちぎるため、ただ持つよりも手が汚れる
袋を解体する手間が増える
「溺れる」度、やや減
1個が小さくなってしまう(錯覚)
こうしてみると、案外いいこと尽くしでもない模様。クリームを最初から味わえるということは、後半のボーナスタイムが減ってしまうという自然の摂理をすっかり失念していた。
しかし、このボーナスタイムは完食タイムも短くなってしまうという最大の難点もはらんでいる。生地に対してクリーム量が多くなり、こぼれてしまいそうになるからだ。
スイーツタイムが日々の楽しみとなっている私としては、なるべく長い時間楽しみたいところ。となると、割るが勝ちか……?
ゆっくり癒やされたいときは割る。
とにかくクリームに溺れたいときはそのままで。
その時々のコンディションでチョイスするのが大優勝なのかもしれない。