メークインとホイル焼き
「ホイル焼き」と聞くと魚やキノコが入っているイメージなのだが、どうやらお菓子のパターンもあるらしい。知らなかったので、食べました。
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ギネス記録認定済みの巨大コロッケが夏の風物詩、道南・厚沢部町。
名産品のメークインを使用した町おこしの一環らしいが、じゃがいもはコロッケのためだけにあらず。そう、甘味である。
「銘菓 あっさぶ」。
町のキャラクターである「おらいも君」が右手を上げて微笑み、北海道には厚沢部町が赤字で記されている。そして商品名の上には「メークインの里」とある。
どこからどう見ても、町の看板商品。そして、どこからどう見ても、中身の詳細がわからない。原材料名から推測するしかない。
ちなみにこちら、「銘菓」という名にふさわしい経歴をお持ちで、1998年に全国菓子大博覧会・全菓博栄誉大賞を受賞している。
ならば一度食べてみねば!……というのも動機のひとつではあるが、それよりも「ホイル焼き」であることに興味を抱いた。
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菓子界のホイル焼きとは、乳菓生地で餡を包んで焼き上げたもの。アルミホイルのおかげで「しっとり」感が担保されるらしい。
ホイルされていない菓子にも似たような構成のものはあるが、それらとは結構違ってくるのだろうか……。
結論から言うと、正直わからなかった。
しかしそれは置いといて(主題置き去り)、生地に包まれた中身のじゃがいも具合がすごい。しっとりならぬ、「しっかり」メークインである。
確かに、原材料には白餡や小豆餡の元になり得る豆の記載がない。つまり、メークイン餡。そりゃあ、じゃがいもの舌触りや味わいが突出するわけである。
……あれ、でも町の公式HPだと「白あんにメークインを練りこんだ」とある。
驚きの速さで矛盾が生じてしまい困惑しているが、じゃがいもオンリーと言われても納得するくらいの芋らしさだったことはお伝えしておきたい。
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ネット情報によると、シャトレーゼの「梨恵夢」もアルミホイルに包まれているらしい。店内で何度も目にしてきたが、あの黄色いパッケージの中に銀色が潜んでいるとは思ってもみなかった。
珍しいなと思っていたホイル焼き、めちゃくちゃ身近に存在していたの巻……アルミホイルだけに(は?)。