7回と言わず何回でもやってほしい
私は阿佐ヶ谷姉妹著『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふらり暮らし』の愛読者なので、NHKでドラマ化するというニュースを聞いたときは驚き&ワクワクものだった。
(↑ 以前、このエッセイ本について書いています。よければどうぞ!)
第一報があってから実際に第一話が放送されるまでには結構な日数がかかるのが一般的だ。私は事前情報で興味が湧いても、第一話を見忘れるどころか最終話が終わってから「終わったの!?」となることも少なくない。しかし、阿佐ヶ谷姉妹は見たい。忘れるなよ……と放送日周辺の自分に圧力をかけたのだった。
結局、当日の朝に母から「今日阿佐ヶ谷姉妹のドラマだけど録画する?」と聞かれてすべての記憶を取り戻したわけだが、なんやかんやで無事に見れてよかった(他力本願)。
見る前は、不必要にドラマティックになっていたり、脚色が強かったらどうしよう……と正直心配していた部分もあったのだが、第一話を見た限り、全くの杞憂だった。本を一言一句覚えているわけではないが、エッセイに漂う雰囲気が限りなく再現されていて、隅から隅まで阿佐ヶ谷姉妹の世界観に感動した。何と言っても、主役のお二人がすごく似ている……! 笑ってしまうくらい似ているのだ。
エリコさん(姉、木村多江さん演)は声のトーンや話し方が特にそっくり。あれ、吹き替え? と何度も錯覚してしまうくらいだった。見た目の雰囲気も含めて、エリコさんみがすごかった。
ミホさん(妹、安藤玉恵さん演)は表情が特にすごい。すごいしか言っていないが、だってすごいんだもの。宣材写真のお顔では思わなかったのに、ドラマでは圧倒的ミホさん。「冬のみほ定番ファッション」(原作本、147頁)も再現されていて、個人的に盛り上がりましたね。
第一話は、原作本の一つ目「6畳1間の布団事情」でも少しだけ出てきた、二人暮らしをするまでの道のりについて。そんな感じだったそんな感じだった、と頷きつつ、より詳しく細かな描写に最後まで釘付けだった。エリコさん視点で話が進むので、ミホさんの心情も見えたらもっと良かったなと思ったけど、今後のお話は視点が変わったりするのかしらん。事前に演出家と脚本家が阿佐ヶ谷姉妹にインタビューをし、その内容が活かされているそうで、それも含めて第二話以降のストーリーへの期待が高まる回だった。
研ナオコさん扮する大家さんもすごくキュートで素敵な人だったから、今後もたくさん見たいな……と思い出すとキリがないので、見ていない方は是非、月曜22時45分にNHKを合わせてみてください(あるいは録画)。
きっと、元気になれるはず。