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20070308 医学書

 ある本屋に立ち寄ったら物凄く高い本が置いてあった。笠井寛司という人が著した「増補改訂版 日本女性の外性器$${^{*1}}$$」と題された本であった。税込みで五万円。店頭においてあるものは本の大きさを示す箱に複写された表紙が貼り付けてあるだけなので本の中身は見ることができない。買いたい人は係員に申し出て欲しいと大きく書いてある。

 著者の笠井寛司氏は産婦人科医で、既に故人となっているらしい。本には八千人以上の日本女性の外性器の写真が載っているようだ。一応、医学専門書の体裁を保っているだが、件の書店ではエロ本$${^{*2}}$$区画のごく近傍に置かれていた。

 この本の出版元では、この本を通信販売で買うには「購入目的$${^{*3}}$$」を伝えないといけないようだ。刑法の175条$${^{*4}}$$に「わいせつ物頒布は違法」と書いてある。わいせつ物かどうか$${^{*5}}$$を誰が決めるのかはよく判らないが、この本を買う人の動機を調べた結果、すけべ心は一切なかったとなったとしても、それが「わいせつ物ではない」という根拠にはならないだろう。その画像によって劣情が催されるかどうかが論点であって入手する動機は関係ない。店が訴えられた時にエロ目的で購入する人はいないので「わいせつ物」ではない、と主張するためだろうか。

 一方アマゾン$${^{*6}}$$では他の書籍と同じ扱いになっている。

*1 株式会社フリープレス WEBサイト医学・健康書3
*2 20030210 エロ本伝説
*3 株式会社フリープレス WEBサイト ご購入に関して
*4 第22章 わいせつ、姦淫及び重婚の罪
*5 第1章 刑法175条における「わいせつ」
*6 雑記草商店

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