さあ3時間、自由行動です。
どう過ごしますか?
いつもしないことをしてみました。
・・・
今日は渋谷で予定と予定の間3時間あり…
どう過ごそうかとても迷っていた。
バスの中でも決まっておらず…
アテもなくショッピングモールをうろつく覚悟で渋谷に降り立った。
大体いつも人任せだ。修学旅行の自由行動も友人たちに合わせプリクラを撮ったりしていた。本当にやりたいこととかわからない。やりたいことって頭で考えるより先に体が動いちゃったりするのだろうか。
ショッピングモールで気分任せに雑貨やインテリアを見るのも十分やりたいことのように思えた、が…
やはり何か…何か特別なことを!!!!と、何股にも別れた歩道橋の上でGoogleマップを開いた。
…天気もいいし代官山まで歩く…か…?
22歳で旅行に来た時からずっと引きずっているパンケーキがあり、東京に引っ越してきた時は真っ先に代官山に足を運んだ。
ただ大抵並んでいたりして平日の混み具合が読めず…この3時間が待ちで終わるのは絶対に避けたい。
もっとあるだろう。
なんでもいいから己の欲望を解放するんだよ。
そこでGoogleマップにピンを立てていた「森の図書室」に行くことにした。
渋谷のど真ん中にあるのになんだかジャリジャリしてなさそうでゆったりと本が読めそうな感じの場所。コンセプトもろもろおしゃれ。
本に出てくるものをイメージしたというフードメニュー狙いも含め、ここに行くことにした。
…
若干分かりづらいビルの8階にそれはあった。
下にはくら寿司がある。
エレベーターに乗り合わせた人はみな7階で降りて行った…。ふぅん、くら寿司は平日でも人気なのか。
到着したフロアはがらんとしていて森っぽさはまるでない。
中も見えない上にフリーWi-Fiや充電の案内表示が漫画喫茶…?と期待外れにさせ、やめようかな…と帰ろうとしたが、「やってみたかったことをやるんだ!」と内なる声がインターホンを押させた!
「、、、ドアを一枚開けてお待ちください」と聞こえ。
ドアを…一枚…?この先は玄関スペース…?と不思議にドアを開けたら一面本が飾られた壁があった。一枚も何も…壁…と突っ立っていたら、ガガガガガと壁がスライドし店員さんが現れ店内への道が開かれた…!
この時私のテンションはかなりあがっていて、ア…アジトだぁとほくほく。お客さんは1,2人しかおらず、とてもよく見渡せた。兄と2人で目的もなく過ごした祖母の家の屋根裏みたいだった。今では兄とはほとんど会話はない。
フリードリンクフリー読書1時間1,000円。
2時間コースはなく、3時間2,000円。
先に申し込むのではなく結果論で会計ができる。
これなら置き引きの心配もないな…というほど見渡せる環境にウキウキとリュックを席に置いて本を物色。事前情報のない本を手に席に戻る。
そうそうこういうことがやりたかったの!!!!
店内のいい香りにお腹も空いてきて「このいい香りはなんですか?これが食べたいです」と伝え、焼き立てだというぐりとぐらのカステラを頂戴した。
たまたま手に取った本はアタリ。
涙ぐんだりメモしたり…カステラを頬張ったりハチミツを舐めたり。次のドリンクどれにしようかしらうふうふしたりしながら滞在中に三分の一ほど読了した。
……これ図書館ならタダで読めるなぁー…と自分の行いを愚かに思う瞬間もあることはあったが、音楽と照明のおかげかかなり集中できる感じがあった。また行きたい。
ちなみにドリンクは珍しくHOTオレンジジュースがあったのでHOTで。
そうそうこういうことがやりたかった。
さて。
やはり金額のことも気になるので森からは1時間で這い出て、残りは街を徘徊した。
次の予定まであと30分というところで、今日はろくなご飯を食べてないな…と、ラーメンを食べた。
これもちょっとチャレンジで、フロマージュラーメンとかそういう分野のやつにしてみて、へぇへぇーと思いながら食べた。最後にシェフに声をかけ玄米を頂戴し、スープをかけて食べた。
…とまあ。
どこを取ってもどこにピンを立ててもどこをすすってもとてもいい日だった。
帰りながらAmazonで、2033年の未来について特集された雑誌を買った。気づいたら買っていた。身体が頭を追い越した気がした。2033年で待っててね。
・・・おしまい・・・
おまけ。
森の図書館は、会員になると自分であのドアを開ける鍵がもらえるらしい。
イケてる。