2021年の振り返り~過渡期の微熱が一番タチわりぃ編
さて、前回のつづき。
私は人間関係を構成する要素を
家族
恋人
友人
同僚
ご近所さん
その他
の6つに分類しています。
このうち、どれに重きを置くか?そしてその喪失具合はどれくらいか?を掛け算することで、人間関係における孤独を定義しています。
(⚠️言わずもがな「人間関係に」という言葉がミソです)
私の場合は①②④が終わっていたので、③⑤しか命綱がありません。
このままどこにも行かずに部屋で眠り続ける毎日を過ごすのは余りにも空しい。
私は少しずつ学生時代の友人に声をかけ、まずは改めて人間の姿かたちを取り戻すことにしました。
某めちゃくちゃ顔が良いNくんによる、男性不信救済の御言葉
最初に声をかけたのは、私同様に疲れた心身を休ませていた某めちゃくちゃ顔が良いNくん。
美術館でマグリットの作品を嗜み、ずっと行ってみたかったシーシャに連れていってもらいました。
不思議くんで掴みどころのない彼は、人を不用意に傷付けません。
Nくんの独特で、浮世離れした世界観には、そのような卑俗な感情が入り込む余地が一切ありません。
それくらい尖りまくっているので、余計な気を遣わなくてもいいのです。
まさに、リハビリには最適な友人でした。
元交際相手の男性の話をしたら、彼はシーシャの煙を吐いた後、ふふっと笑ったのです。
「なんで笑うんですか」
と凄むと、
「いや、そんなわかりやすく逃げるって面白いなって」
と言い訳し、また出かける約束を取り付けてくれました。
N氏のその言葉にはかなり救われました。
なんだ、私はただ狐につままれただけだったか、と割り切れたのです。
この頃は男性不信が加速し「もう男なんて信じねえ…」とこじらせモードに突入していたのですが(失礼)、優しく気遣ってくれたり、人の痛みに寄り添ったりするのを厭わない男性も存在するのだと希望を持てました。
あと、イケメンの顔面は女ホルと自律神経を整えてくれると痛感しました。
心の体操
それから2021年春は、私にとって少しずつ再生へと向かう季節となりました。
この頃の体調はこんな感じ。
食欲が回復する。
たくさんの友人と会えるようになる。
毎日昼寝はするものの、過眠は解消される。
習い事の一日体験をたくさんする(生け花、着付け、ヨガなど)
美術展に行きたいと思うようになる。
ただ生きているだけだった状態と比べ、いろいろなものに興味を持つ余裕が出てきたのです。
働いていたときは朝起きて、夜まで仕事して、そのまま帰宅してへとへとになって寝る…という生活をしていたので趣味の時間を確保できませんでした。
だから常に脳と神経を尖らせていたような気がしています。
これは、仕事が生き甲斐!というワーカホリックな方に多い傾向です。
ですが、脳がずっと休まらない状態では快眠が妨げられたり、メンタルヘルスを引き起こしやすかったりします。
仕事に一生懸命な方こそ、脳のON/OFFをはっきりと切り換える生活にシフトチェンジするのをおすすめします。
私の場合は美術展に行くのが趣味でした。
作品を鑑賞しながら友人と解釈を議論し合ったり、自分の中の知識を呼び起こしたり、新たな知識を授かったりすることで心の体操ができました。
それに、アーティストの中には社会になじめなかったり、心身の不調と戦い続けたりした経験をもつ方が少なくありません。
それでもアートに対して100%の情熱を捧げた姿には、筆舌に尽くしがたい勇気を与えてもらいました。
結婚は幸せの伝言ゲーム
そしてもう一つ、私の中でとても大きな出来事がありました。
それは、学生時代の友人M氏が結婚式・披露宴に招待してくれたのです!
「親しい同年代の人が結婚…一方あーしは休職彼氏なし限界女…」
と劣等感を抱いたのはほんの一瞬で、自分のことのように喜ばしい気持ちが勝りました。
非常に感動的な一日でした。
新郎新婦、そのご家族という一人一人の人間が出会い、家族になることの尊さや限りない美しさを目の当たりにしたら、劣等感なんて吹っ飛びます。無収入の中、ちゃんと良識のある額でご祝儀をお支払いして良かったです。
特に私の胸が奮えたのは、実は式の後でした。
招待状やプチギフト、式次第、お土産でいただいたお花を見る度に、あの愛と幸せに包まれた一日のことを鮮明に思い出すのです。
自分が幸せになることで周りにも幸せをお裾分けできる。
結婚ってなんて素晴らしいんだろう!と心の底から思いました。
そして幸せな新郎新婦の姿を見ていると、いつか私もこんな風に幸せになれるような…根拠のない勇気が湧いてきたのです笑
こうして夏前になると、少しずつポジティブな気持ちが垣間見えるようになってきました。
でも、まだまだ社会復帰までの道のりは険しかったのです。
つづく