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私は“好き”で できている!

これまで平面デザインが大好きだった。小学生の時から新聞委員会に率先して参加してたし、中学生の時にはクラスTシャツをわざわざIllustratorでデザインして入稿してた。高校生では書道部に入ったし、タイポグラフィがめちゃくちゃ好きだった。大学で思い付きの学部祭をやった時も、ポスターを担当した。全部ワクワクしながらやったから、素人にしては色んなことができるようになった。

最近、音楽を始めた。一緒に学ぶ仲間には、小学生ながら、音楽で発信し始めている子もいた。ファンもいるみたい。少しだけ、焦ったのかもしれない。私は何をしていたんだろう、と自分を責めてしまった。デザインに行くでもなく、適当に音楽を始め、何をフラフラしているんだ、と。一つのことで秀で始めている子を見て、劣等感を覚えてしまった。


そんな時。面白い言葉を目にした。
こういうフラフラしている人を、「マルチ・ポテンシャライト」って言うらしい(3)。ゆこさんの記事に教わった。彼女も“やりたい”という気持ちについて、この半月、色んな角度で考えたみたい。共感しつつ、3本の“やりたい”についての記事を読んでみた。『「やりがい搾取」にも「好きの搾取」にも負けずにやっていけますように』(1)、『「やりたいのにやれていない」から一瞬で連れ出してくれたあの一言』(2)、『やりたい!が止まらないわたしたちは、これからきっと救急医になる』(3)。

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最初に目に止まったのは、「好きの搾取」の文字(1)。最近ひっかかっていた言葉だからだ。搾取というのは、少しドキドキする。窮屈で、寂しくて、心をえぐられる。そこのところがすごく伝わる箇所があった。

惚れたら負けとはよく言ったもので。「してよ」って言われてしまったら、ちょっと、いやだいぶムリしてでも可能な限りがんばろうと思っちゃうじゃないですか。

いや、ちょっとわがまま言われるくらいの方が愛だと思うしうれしいから、いいんですけど。いいんですけど、ねぇ。

搾取って、そういう気持ちをうまいこと使われちゃってる気がしません?

これが複数回だったり、長ーく続いてたりすると、自分が気づかない間にHP奪われて弱ってることもあるなぁって思うんです。

最近の自分に重ねて、何度も頷いてしまった。ダイニングで執筆をしていると、笑顔で私に喋りかける家族。課題を教えてと、私の課題の時間に雑談混じりの相談を持ちかける友人。楽しくて親しい間柄に潜んでいた「好きの搾取」が、慢性的な疲れとなり、鈍痛となって身体を蝕み始めていた。受け流せばいい、のは分かっている。でもそれすら出来なくなってしまう。彼らとの接触を極力減らすことでしか、HPを回復できなかった。それはそれで、心の負担だった。この記事の最後は、こう締められている。

そういう見えない圧力に負けないで、長く続けていける持続可能なやりかたで、「やりがい」も「好き」も気持ちよく注いでいけますように。

「やりがい」と「好き」は難しい。
でも一つ言えるのは、両方とも、相手に求めてはいけないということ。相手の好意を振り回すのは行儀が悪いと思う。



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話は冒頭に戻る。
「やりがい」も「好き」も噛み合えば快楽だと思う。大学の学部祭で感じた。
その学部祭は、コロナ禍でオンライン開催だった。思い付きだから、運営側に把握できる人数しか呼べない。集まったのは3人だったけど、成功だった。祭の言い出しっぺで基盤となるwebサイトを作る人、参加型企画を立案して広告媒体を作る人、媒体をばら撒いて告知し応募作品を管理する人。なんだ、3人でできるじゃん。田舎の大学だから規模は小さいけど、3人の得意な部分がちゃんとバラけて、1つの“やりがい”を動力源に成功させた。快楽だった。
きっと、ゆこさんも似たような気持ちだったのかも。記事の文章で、当時の感覚が蘇った(3)。

(略)
ヒアリング、ブランディング、広報、音楽や食事、デザイン、ライティング、動画作成、デザインやweb制作などなど、イメージするプランに必要なことのほとんどを、たった5人でほとんど補えそうだった。

しかもこの企画(※引用より上部に記載)、ここまでかかった時間はたった30分。やりたいことを楽しくおしゃべりしているだけで、0からここまで形になっていくのがすごい。

まさに、救急医が5人手術室にいるから、どんな患者さんが運ばれてきても大丈夫!という感じだ。

「救急医」。スリリングで誇り高き素敵な名前だと思った。多くのことを夢中になれるのは、才能だったんだ。「好き」になることに罪なことはない。彼女は続ける。

自分がマルチ・ポテンシャライトだと気づくことができたわたしたちは、これまで弱点だと思ってきた「たくさんの経験」を、総動員できるという大きな強みをもっている。手を伸ばしてきたたくさんのことは全部、これからの「やりたい!」を実現させていくときに力になる。

この部分はお守りだ。名刺に職業として書きたいくらい。こんな感じかな。

マルチ・ポテンシャライト。イラストからグラフィックまで色んな平面デザインが制作可能。Illustratorが好き。特にタイポグラフィを主役にしたデザインが好きで得意。現在は歌唱と作曲と映像編集を主に勉強中。将来は配信者・歌手・モデル・雑貨店店主・作曲家・民泊ホスト・ラジオパーソナリティ・宅配専門飲食店オーナー などなど

まだまだ肩書きは足りないや。やりたいことが多すぎる。


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“やりたいこと” をやるのは、なかなか大変。上記のように果てしない訳ですから。手を出しては手を引っ込める、これの繰り返し。でも最近、モデルを目指す努力を始めるきっかけに出会った。まさしくゆこさんが綴っていた、この感覚だった(2)。

できたらいいな、と思ってはいるのに、動き出せていないことはたくさんある。

そんなとき、ふともらった一言が妙に刺さって、生活をがらりと変えてしまうことって結構ある。

彼女の場合は友人の一言だった。腑に落ちた言葉でダイエットが動き始めた。
私が腑に落ちたのは、理想と現実の間に階段が見えたからだった。食事も運動もマッサージも、断片的だったのが1つに繋がって見えるようになってきた。情報をかき集めて急に全てが繋がる感覚。腑に落ちて、生活ががらりと変わった。


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やりたいことをバカスカやるのは楽しい。不安定だし迷惑なこともあるけれど、当の本人は幸せだ。今の私は、これまでの習慣で できている。未来の私は、今の“やりたい”で できていく。やりたいことをやり続けるって、人生を楽しむ天才かもしれない!

☺︎ 本記事のインスピレーション

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