人も自分も、多面的
「わあ、こんなに優しい笑顔をする人だったんだ!」
いつも拝見していた表情や雰囲気と、全く違う姿を目にして、
とてもびっくりして、嬉しくなった。
私の気持ちも、つられてフワッと広がり、温かくなった。
いつも、少し不安げで、固い表情をしている方だったので、
そういう人なんだ、と思っていた。
会話も、几帳面そうな、真面目な感じだった。
そんな「おもて」の顔ばかり見ていたので、そういう人なんだと思っていた。
いつもと違う場で、見せてくれた、何ともいえない、優しい笑顔。
あ~、また、思い込んでいたなあ、と反省した。
考えてみれば、人は、それぞれの役割や場面で、違う顔を見せることがあるのに、いつも目にしていることが全てのように、思ってしまう。
自分が知っているのは、ほんの一部なんだよ、と、自分に警告しないと、
自分が知っている世界が、全てになってしまう。
自分についても、そう。
「え~! こんな自分は、あってはいけない!」と、見なかったことにしないで、自分でびっくりするような自分の気持ちが出てきたとしても、
「そうだったんだね! そういう自分もいたんだね!」と、
受け止められると、より、自然な自分でいられると思う。