視聴メモ:毒恋~毒もすぎれば恋になる
①なぜこのドラマを見始めたのか今この瞬間は謎。第1話を見直せば記憶がリフレッシュされると思うがとりあえずは急がない。『毒恋』をNetflixで一気見した。見目良く演技も良い役者を配したBLドラマ。演出もいい。リーガル要素は薄めだがキーワード「地面師」のミステリ伏線の回収も楽しみ。
②リーガルコメディというと和物よりは洋物。韓流も多そうだけどあまり見てないから逆に、これからは韓流の法廷ものを新旧含めてチェックするのも楽しそう>とメモ。海外ドラマだと「アリーマイラブ」から「スーツ」でNetflixの『リンカーン弁護士』の新シーズン配信がそろそろだったか。
③第5話まで見ての『毒恋』で何が良かったかというと全体のバランス。ハマる人も多いかもしれぬBL要素はフィクションに偏りすぎると却って差別的な火種になりかねない。でもそこらへんの塩梅もなかなか絶妙。見れば一応「原作つき」となっているが、どうやら企画ありきのノベライズ作品。
④原作付きの作品を安易にドラマ化することは、実はちっとも安易ではなかった>テレビと出版の裏事情が暴露された2024年というのは私感だけど。ここ数年、漫画やラノベ原作の民放ドラマは見ると腹立つことが多かったので黙って見ないことが多かった。と今更いうのも後出しのようで気分悪い。
⑤『毒恋』の場合、BL要素は入れたいが既存の人気作はすでに青田まで買い尽くされてしまっている。という事情から、どうやらノベライズを発注するところからの新しいメディアミックス企画を試みたらしい。すぐさま原作を読了。たぶん企画設定を資料として渡した上での小説。お題を文章化した感。
⑥手慣れた感じの小説だが、心理など描写も丁寧だし、何より裁判の答弁書は実際の書式で作成されていて、資料として読んでも楽しい。角川文庫で、ルビーじゃないのもたぶんBL読み慣れていない「普通の読者」をターゲットにしたかったということなんだろうな。慣れてる読者には白泉社の漫画を。
⑦ドラマにおいてシナリオは青焼き(設計図)というのが個人的な解釈ですが、さらにアニメや漫画の設計図は「設定資料」がキモ。このドラマだと設定を仮想立体化した図面が原作小説という感じか。だからこそ、コミカライズにはコミカライズの良さ、ドラマにはドラマならではの良さが活かせる。
⑧ドラマについては近いうちにまたぜひあれこれ「ここ/note」で語れれば嬉しい。ただ、いまちょっと、仕事が立て込んでいて、じっくり自分の文章を書くのはムリ。ということで、こんなふうに呟き一四〇字ごとのメモを書き散らしてみたりしている。おつきあいくださって、ありがとうございます。
⑨メディアミックスを意識した途端、『妻、小学生になる。』のアニメがスタート。こんなふうにリアルタイムであれこれ綯い交ぜにしながら鑑賞できるのも、すごくラッキーな今時体験ではないかと思う。ドラマ版では毎田暖乃(虎に翼でも小学生な優未を演じた)が石田ゆり子を宿した小学生を名演。
⑩ドラマ版ではさすがに堤真一が小学生相手に夫婦というやりとりをリアルでそのまま演じると生々しすぎるだろう、ということでのセリフなどの整理があった……気がする。そこらへんを意識しながら丁寧に鑑賞するのも面白そう。ドラマ→アニメ→原作コミックスの順番で辿るのもきっと面白い。
本当は別のドラマや別の脚本家の話を書き留めておくつもりで書き出した日記ですが、やはり『毒恋』視聴のインパクトがけっこう強かったようで。今期は『虎に翼』の余韻をどう生きるか、というのが私的な課題でもあります。せっかくハマれるドラマ体験をしたのだから、存分にこのワクワク(?)を活かして年内を走り抜きたい。
おつきあいいただければ光栄です。
追伸。
毒もすぎれば恋になる、というサブタイトルで、こっちの題名を連想させるのは意図的か、それとも別のなにかの作品をひっかけているのか。と考えさせられるのもまた楽し。