ゆずぽん@夢は世界征服な犬

炎上目的のガソリンよりは「おいしい水」か、せめてギリギリまで昇華させたお酒とか塩とか、…

ゆずぽん@夢は世界征服な犬

炎上目的のガソリンよりは「おいしい水」か、せめてギリギリまで昇華させたお酒とか塩とか、神さんへの祈りや捧げものを盛っていきたいし、縁ある皆さんと共有したい。

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  • 虎に翼ノート

    ふと気づいたら、今期の朝ドラについてコメントしたノートがずいぶんたまっておりましたので、まとめておきます。同じドラマがお好きなひと、もしくは気になるというひとに読んでいただければ嬉しいですが、もともとは自分への備忘のために書き始めたシリーズです。 例えば、すぐれた本とは「読む前と後とで、読者の世界観を変えてしまうような力を持つ」と信じています。つまり、このドラマもその系譜に連なるものだと感じていて、しかも今回はその変化をリアルタイム&日本中で経験している気がする。 更新頻度は不定期になりそうです。 気が向けば毎日。イヤになれば自然消滅。コンセプトは「気になったときに書くメモ」と、できれば何回かは気合いを入れて少し長文で更新できればいいな。

  • #3行日記だいぶたまってきたのでマガジンにまとめました。

    常時ごった煮状態の頭と心から、とりあえず140字を切り出してメモする、というだけの日記帳です。どんなレシピノートが出来上がるか、まったく読めません。が、書くことで何か新しい自分になっていくきっかけになれば嬉しい。お時間おありのときにでもお読みいただければと思います。

最近の記事

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閑話 フィクションは記憶の再現

フィクションはリアルと地続きだって思う。実際に空襲で家が焼けてすべてを失ったという人が、はるさんの着物がいつも綺麗で毎回違う、とモヤモヤするのは自分のリアルを思い出して辛くなるから、だと思う。モヤモヤするって、そういうことだし、人それぞれ。いろんな鑑賞があるのだから。 女学校時代の寅子が、花江との共演で『青い鳥』を演じてみせたという、直言の記憶の中での劇中劇や、女子部での新入生歓迎の『毒まんじゅう殺人事件裁判』だって、いわばフィクション・イン・フィクションである。どこまでリ

    • 虎に翼 第122回 ものを語る力

      この回も大雑把に【三部構成】になっている。 〈パート1〉若手判事らへ左遷としか思えない人事について寅子が長官室まで話を聞きに行く。立場を弁えろとか二度といきなり来るなと言い放たれ、さようならお元気でと、直球の慇懃無礼で寅子が立ち去ったあと、長官室に桂場の中の多岐川が登場。等一郎に対して耳に痛いことを言うが、うるさい黙れとその幻を追いはらったあとの孤独たるや。 これでもう寅子と桂場が今までのように軽口をたたき合うこともなくなるのか、と思わせておいて、第125回で航一さんが戦

      • 虎に翼 第125回 長官室の奥の壁に架かっていた花村の絵

        尊属殺規定の見直しを時期尚早と言われ一度は飲み込もうとした航一。だが机上の理想論と一蹴され、総力戦研究所の記憶がフラッシュバックしたか激昂。 目に入る左側の絵。今まで長官室のあの壁面はずっとカメラの死角で見えなかった。この局面でようやく。航一も鼻血を噴いて倒れた甲斐が…😅 #3行日記

        • 虎に翼 第125回 よし、とっておきのワインぜんぶ開けてしまおう。のセリフに重なる主題歌メロディの劇伴。ベース強調で凄い迫力。このドラマ、You are so amazing.は過去とノスタルジーの暗喩で、さよーならまたいつかは未来への躍進を暗示させるけど、このアレンジは初めて。

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        • #3行日記だいぶたまってきたのでマガジンにまとめました。
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          3行日記 語り手のスタイルとは

          話をするときに抽象度をあげてみる。問題点をピンポイントの言葉で説明してしまうより、情景や背景のほうにフォーカスすることで理屈よりは体感を引き寄せるということかと思う。それと、せっかくの語り口を「取って付けたような教訓」でまとめない。すぐれた語り口はふさわしい結論を自然に導き出す。

          3行日記 語り手のスタイルとは

          日記というより雑記 話術はエンタメか

          エンタメをどう鑑賞するのがよいのか。 こういう、正解なんてない問いをいつも胸に抱いている。自分とは何かとか、人生で何をなすかとか。悩んでもしょうがないことなら「悩むよりは行動せよ」と思いながらも、ついつい先人の教えやベストセラーの中に手がかりを求めてしまい、アウトプットよりインプットを優先する。それって性格なのか。生来の怠け癖に流されているのか。 まあ、悩むよりは何かしてみろ、というのも間違いじゃない。 『虎に翼』122話(第25週/女の知恵は後へまわる?)は、ひとかたまり

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          日記というより雑記 話術はエンタメか

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          https://www.youtube.com/watch?v=orjEuP17f4g 日本の音楽(ピアノ)関係者やファンの情熱に感謝。ぼんやりとSNSを眺めているだけで海外で行われているコンクールの演奏動画をチェックできる。牛田さんは十代になってすぐの頃のレッスンを横で見る機会があって。そういうご縁が切れずに続く感慨。

          https://www.youtube.com/watch?v=orjEuP17f4g 日本の音楽(ピアノ)関係者やファンの情熱に感謝。ぼんやりとSNSを眺めているだけで海外で行われているコンクールの演奏動画をチェックできる。牛田さんは十代になってすぐの頃のレッスンを横で見る機会があって。そういうご縁が切れずに続く感慨。

          日記 虎に翼 想像上の誰かの声

          昨日の『虎に翼 第121回』についてだらだらと書いた予習内容(考察というにはあまりに烏滸がましい力加減なので)が、今日の第122話でバッチリと答え合わせ的にハマっていて、うわあ、爽快。こういうこともあるんだなあ、と。 ついでに書いておくと、東京家裁に移動してきた朋一が挨拶のときに熱く理想を掲げる、もしくは「皆さんのお考えをじっくり聞かせていただきたいです」と、受験戦争を要領よく勝ち抜きながら、内申での点稼ぎを狙うために暑苦しいリーダーを演ずる生徒会長みたいな挨拶スピーチをす

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          日記 虎に翼 想像上の誰かの声

          虎に翼 第121回 理想はうざがられる

          くたびれた口調で「雀荘で週に二回ほど働くことにしたから」という優未。わかったわ、と空元気っぽく応じる寅子と、そんな寅子を見ながら「……なるほど(納得していないふう)」とグラスを片手に言う航一。 昭和45年、働く女性は増えていたとはいえまだ少数派で、何者でもない娘が就職するにしても職種は限られていたうえ、キャリアを築く、もしくはお金を稼ぐ前提での人生設計を実現できる人は多くなかった。 のどかが結婚して、その結婚はもしかすると寅子が「社会的に認められるための方便として決めた一

          虎に翼 第121回 理想はうざがられる

          虎に翼 第120回 綺麗な水と愛の概念

          お試し的にトラつば、と略して呼んでみるのは親愛とか馴れ合い感覚の確認でしょうか。こういうカジュアルな作文をする際はそれほど厳密を求めませんが、何かや誰かを略したりニックネーム呼びしたり、何らかの空気を共有しているクラスタから発生した新語や流行り言葉を「ふむふむ、なるほど」と眺めるのはともかく、気安さの表象として使ったり、ファッション的な自分アピールとして着こなしてみせたりするのは、かなりイヤなほう、だと思う。 第24週は、寅子が「水源のようなもの」「綺麗な水(法の比喩)を守

          虎に翼 第120回 綺麗な水と愛の概念

          3行日記 愛用・玄廬のシール

          封緘に貼るシール。吉祥寺東急の鳩居堂ショップで買っていたけどパンデミックのいつの間にか店舗がなくなっていたしなあ。仕事も減り請求書を郵送する機会も減り。名刺も作らなくなった。デジタル化&効率化の流れとはいえ、そこを削減しては元も子もないのでは?と思うことも多い。危ういと感じたり。

          3行日記 愛用・玄廬のシール

          虎に翼 第119回 私人と公人の理念と運動のキャッチボール

          結局、第24週「女三人あれば身代が潰れる?」は、メインのテーマである【尊属殺重罪法は違憲(憲法14条に反する)であるか】を問う斧ヶ岳美位子(演:石橋菜津美)の長い裁判の導入を描きながら、公務員の争議権とか、安保闘争や少年犯罪の増加または凶悪化を理由に国会が司法に圧をかけてくる件など、法曹界で働くみなの男女平等への道はまだまだ険しいとか、それぞれがきちんとリンクしてくるからこそだとはいえ、盛りこみすぎて、『虎に翼』のそれなりにマニアックな応援団員という自覚を持つ私でも、きちんと

          虎に翼 第119回 私人と公人の理念と運動のキャッチボール

          日記 パーソン・オブ・インタレスト序章を再見とか色々。

          仕事とか家事も、「も」というか「主語はどれだよ」と言いたくなるけど、毎日コツコツと修行のように自分に課すようになると、自我というよりその「日常業務」のほうが人生の主役として全面に出てくる。そういう感じ、逆に面倒くさくて手放してからすでに結構になる人間、それが私。めんどくさがり、と片づけるのもちょっと違うけど、そこらへんを掘るのは別テーマになるのでまたの機会に。 で、日記を書くことも「仕事が人格を持つようになる」のと一緒で、書いているうちに「生活のついでに記録をつけている」の

          日記 パーソン・オブ・インタレスト序章を再見とか色々。

          虎に翼 第118回 時代や事件の背景を追うだけで精一杯

          虎に翼 第118回は、ともかく色んな事件や裁判と裁判所人事と時事の話などが盛りだくさんで、濃度がすごい。憲法14条の「すべての人は平等」という理念を掲げるはずの社会が一歩進んで二歩さがったり、戦前に活躍した法曹の人たちが置き土産として残していった遺産(負であることも)の後始末がおそらく永遠に、というのは極端であるにせよ、なかなか終わらないことを匂わせる。長い長い物語の終わりと始まり。 昭和44年4月。最高裁人事局で行われたとされる発言「女性は資質的に裁判官としての適格に欠け

          虎に翼 第118回 時代や事件の背景を追うだけで精一杯

          虎に翼 第117回 実の親子であってもなくても

          笹寿司のおっちゃんは「見るからに職人気質」「訛りもなく江戸っ子ふうだけど、戦時中は店をたたんで田舎に帰っていたというから、出身はもしかすると関東周辺」「傍聴が趣味というくらいだから社会の動きに興味があるはず」の、しかも寅子のことを学生時代から応援していたというくらい、振り返って考えるとかなりの物好きというか。まあ、それは竹もとのご夫婦もどこか通じている根っこを感じるし、そもそも、カフェ燈台の空襲で亡くなったマスターも、よねとのつながりをきっかけに明律女子部の仲間たちを応援して

          虎に翼 第117回 実の親子であってもなくても

          是枝監督の三度目の殺人 インタビュー記事に

          2017年にSNSで自分がメモった日記というか。 いま読み返すと、2020年からコロナ禍でまるっと「失われた4年間」を過ごすことになる自分の、あのときから今にいたるまでの鬱々な、極端な言い方をすると2020年の2月頃からまるでヘビースモーカーが言い訳みたいに唱える「緩慢な自殺」をオノレに課している、その直前の2、3年って、やけに勢いがあったんだなあ。自分。あの頃の自分が愛しい。 というか、無意識のうちに「人生の谷底」みたいな大波がやってくることをわかっていて、だからこそあん

          是枝監督の三度目の殺人 インタビュー記事に