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【PG-12小説】 姫様(ひいさま)ズーム・イン 状況説明編

処女&童貞のカップルが、海沿いのパーキング・エリアに停めた車の中で、コトに及びたいらしい。

隣に停まっているBMW(ベンベ)からは、既に「姫はじめ」をお楽しみ中のカップルの、艶っぽい息づかいが聞こえてきている。

それに刺激を受けまくっている処女ちゃんは、彼氏の童貞くんに初体験をリードされたがっているし、童貞くんはそのつもりで頑張ってはいる。

でも、処女ちゃんの認識では、童貞くんがリードしていることにはなっていない。

処女ちゃんは、男らしさの基準が完全に昭和なので、いきなりガバっ!と抱きつけとか、多少強引なリードのされ方を求めているので、一向に何もしてこないという認識なのである。

昭和基準で「男勝(おとこまさ)り」な処女ちゃんでも、初体験では男性に優しくリードされたい願望があり、自分が手ほどきをしてコトに及ぶのは嫌だと思って、ずっと彼氏の童貞くんにイラついたり、ムカついたりしている。

処女ちゃんの認識では、彼氏はマザコン。
単なる年上女性好きかもしれないが、それだけでマザコン認定する女性は多い。

マザコンだから、女に甘えてリードされたがっているのか?
このヤロウ!
と、ムカつき、イラついているのである。

一方、男性側から言えば、初体験をしようという年齢の頃は、年上女性に手ほどきをされながら脱童貞したいという願望をもつ青年が多く、一度でも経験してこそ、処女のコをリードできそうだと思うものである。

未経験だとバレている相手にリードを求められても、経験者ぶることはできないし、男としては、一体どーすりゃいいのさ?が、本音なのである。

ましてや普段は、彼女である処女ちゃんのほうが、男らしいと言われている。

童貞くんは一応、父親が持っているエロマンガやエロ小説・エロ動画などで予習はしたつもりでも、現実と作品などは違う。

そういうものの中では、処女でもいきなり気持ち良さそうにアンアン喘ぐコと、最後までずーっと痛がって、拷問を受けているような苦痛を訴えるコと両極端なので、童貞くんは内心、ガクブルしている。

普段気の強い処女ちゃんが、拷問を受けているかのような苦痛を訴えてきたら、最後まで続けられる自信はないので、余計にジュニアくんが元気にならない。

処女ちゃんにあまりにつらそうにされたら、その時点でやめるのは、女のコ的にはアリなんだろうか?
などと逡巡(しゅんじゅん)している。

エロい作品や動画では、女のコにどんなに苦痛を訴えられても、最後まで続けて、無理矢理にでも耐えさせる男が多いけど、童貞くんにはソイツらが、とんでもなくひっでぇデートDV男にしか思えない。

だけど、女のコは、初体験がものすごく痛くてツラいかもしれない覚悟を決めて、彼氏にヤラれる可能性が高い時でも逃げずに、脱処女に向かうんだから、スゲェ!
というリスペクトの気持ちももっている。

エロい作品や動画で見た脱処女のツラそうな感じは、ぜってーに無理!だし、痛み止め飲んじゃうコの気持ち、わかる!とか思っているので、彼女の処女ちゃんが痛み止めを飲んできたのかどうかも、気にしている。

童貞くんは、避妊のことも含めて、頭がパンクしそうなくらいにアレコレ思い巡らせているので、やっぱり処女ちゃんが望むような展開には、ならないのであった。

***

この小説は、森川美穂さん歌唱の楽曲「姫様(ひいさま)ズーム・イン」の歌詞をノベライズしたものです。

比喩表現が多用されている作品なので、私なりの歌詞の説明兼解釈を文章化しました。

森川美穂さんのキモヲタ系ファンの人達がメイン・ターゲットの作品なので、微妙に古い言葉を使ってみています。

三部作として、既に「女性心情編」「男性心情編」も書き上げてあります。
時間差で公開しますので、乞うご期待!

ファン以外のご関係者様から非表示の依頼があれば、速やかに非表示に致します。

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夕月 檸檬 (ゆづき れもん)
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