ノマド女子大生9 私ができる贈り物は、せめて。
このnoteは…
オンラインで大学に通いながら休学しないで日本をうろうろし人生にうろうろするノマド女子大生、ゆずの日々の日記です。
で、この日は美里さんの家から出発する日。最後の夜です。
不意に美里さんが
「ゆずちゃん、絵かくのすき?」
と、聞いてきてくれました。
「え、あ、はい」
「旅する学校のパンフレットの写真なんだけどさ、描いてみてくれる?私イラストとかそこまでで、、」
けせんぬま旅する学校。は美里さんが行なっている不登校の子どもが体験を通してみんなで旅するように成長して行こう、というがっこう。
クラウドファンディングで資金調達を行い、ちょうど私が訪れていた頃から本格スタートの時期でした。
そんな、これからを考えて行くイラストを、手伝わせてくれている。
この二週間ろくに住まわせてくれるのに適ったできることがないな、私はためになっているのかと迷っていたので、この依頼はとても嬉しかったのです。
どうせ書くならいいものを描きたい。自分なりにでもできることをできるように。
そう思ってペンを取りました。
気仙沼では、いろんなことがあったな。
到着した翌日から安波山に登ったり。
恵一さんとだいじょうくん。マイクラのリュックが彼らしい。
すみかさんには花束を作ってもらったりとか。
ワイルドフラワーアーティストのすみかさん。東京のLitteJapan というゲストハウスで仲良くなったはっちのお誕生日に、ミニリースを作ってもらいました
りょうきさんのお寺ではみんなでひたすら農作業したり
政治家写真アナザーカット
ようやったわ
若々しくなりましたりょうきさん
かなえさんの元でひたすらはっとう食べたり、ばっけ味噌(ふきのとう味噌)作ったり
ツツジのピンクの山、かなえさん、娘さんの凪ちゃん
海を眺めて、美しすぎる海にため息をついたり
海、船、大島の橋
でもとにかく、美里さんたちにはとことん支えられてきていたな。って改めて思って。
ここにいていいよ、お米食べていいよ、って言ってくれて、街の中に私を溶かし込んでくれた。旅人の私は、ここに帰っていいよ、っていう安心感がとっても大きかったのです。
初めて、見ず知らずの土地と言われるところにちょっと長くいた。
もちろんそれのきっかけはゲストハウスで、私はいまでも旅人ではあるし、風の人だし、ここに長くい続けることはできない。と思う。
でも
こうして、小さなことでもひたむきに、ご恩を返したり、人に贈ることができるなら。
私は胸をちょっとだけ張って、もう一度帰りたいっていうことができると思うのです。
「できました!」
春夏秋冬、子供も大人も笑顔で動き回る気仙沼の絵。
自分の大切な人たちをちりばめて、色とりどりの気仙沼を描いた。
「ここをもうちょっとこうしてほしい」「カモシカがわからない」
「「「カモシカがわからない」」」
カモシカです
そんな風に、しっかり自分の意図を伝えてくれて嬉しかった。
私を消化するための甘い仕事、というよりも、
しっかり自分を必要としてもらえることができた
というのがどんなに私は救われたか。
いま、私ができるお返しとか贈り物は、この絵にとどまってしまうけど。それでも「自分のいた意味」的なものが証として残せる。
私は確実に、きっとここにいてよかったんだ。
そう自分で自分を認めた瞬間に、夜が急に白みはじめた。
いつの間にか寝落ちをしてしまってたのかも。でも、いいのです。
気仙沼の最後の夜の空気をこの体に入れることができるのならば。と思ったり。そんな中で夜が明ける一瞬の静かな時を、息していたのです。
さあ、日付変わって今日は帰る日だ!最後の気仙沼を体に取り込むぞ!
続く
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