定期考査問題を作るときに注意していること
1 定期考査と入試の共通点と相違点
・ 共通点
共通点は、生徒の学力を測っているというところです。
・ 相違点
相違点は、試験範囲と出題者です。
特に「出題者」についてですが、定期考査は出題する教師の授業実践の振り返りにもなります。なので、自分の授業を受けた生徒たちが、どれだけ知識や技能、思考力などを獲得できたかを測れる問題を作成する必要があります。やたら難しいだけの問題は、生徒にとってはただの奇問にしかなりません。出題の意図をもつ必要があります。
2 問題作成で気をつけること
・ 適度な余白を設ける
私は数学なので、適度な余白を設けることで、生徒が計算したり、考えをメモしたりすることができるようにしています。
・ 適度な行間を空ける
行間を詰めすぎると、読みにくくなります。読みにくい文章を読む力を測るテストではありませんので、行間を適度に空けます。
・ 選択肢は「ア、イ、・・・」、穴埋めは「①、②、・・・」で統一
図1のように、選択肢は1つに統一します。
また、説明文などの穴埋めは、「①にあてはまる数」のように、①、②、・・・を使います。
・ 問題数は30問以内
私は問題数を30問以内で作成します。
私の場合、問題を速く手際よく解くことよりも、数学の概念をしっかり理解できているか、日常生活の問題に活用できるか、ということを授業のねらいとしているためです。全国学力・学習状況調査の問題に近いです。
もちろん低学力の生徒が全く解けない問題では、その生徒がどの程度の力を獲得したか見とれないので、難易度の低い問題も混ぜます。
・ どのように答えるかを指定する
生徒の数学の力を測りたいので、答え方を指定することも必要です。
また、問題用紙の表紙に、「分数の場合は約分した形で答えること」など、すべての問題での答え方の注意点を書くようにしています。
・ 文字のフォントはUD(ユニバーサル・デザイン)
文字のフォントはユニバーサルデザインで作成します。
読みやすさを考えると、このフォントがいいと思います。
3 おわりに
今回書いたことを意識して、問題作成をしておりますが、他にも注意していることはいくつかあります。
ですが、兎にも角にも大切なのは、生徒のどのような力を測りたいか、明確にして問題を作るということです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!