【経営メモ】仕事の存在意義。会社の目標値を毎日追いかけるだけで、疲れてしまっている人向けの記事。
会社で働いていると、とかく、毎日数字を追いかけることになる。
特に、会社の利益がでているかどうか、売り上げが伸びているどうかは、会社にとって死活問題なので、数字が順調かどうかにマネジメントは特に、神経を尖らす。
マネジメントが数字を追うということは、その部下も数字を追うことになる。
会社が年度の計画を立てる。
分かりやすい例として「売り上げ」。
年間の売り上げ目標が1,200億円とか作られ。それが営業1部は360億円、営業2部は200億円。。。と配分される。
営業1部の1課は120億円、そしてその課員には各自24億円などと割り振られる。
そして年度がスタートすると、会社100億円/月、営業1部30億円/月、営業1部1課10億円/月、その課員2億円/月、という具合に毎月の売り上げを会社をあげて追いかけることになる。
そして、毎日数字を追いかけてばかりで、皆疲れてしまうと言う訳である。世の中には、この類の仕事が沢山あり、大勢の人が疲れていることと思う。
会社が数字を達成するというのは、人に例えると健康診断の数字を適正値に保つということである。
売り上げが予定より全然いかないということは、血圧が健康値より全然高いところにあるということと同じである。
そして、それが、長く続くと死に至ることもある。
だから、人にとって健康は大事だし、会社にとっては数字を達成することが大事である。正に死活問題である。
しかし、毎日毎日、血圧の数字を確認してばかりでは、肝心の人生が楽しくない。血圧の数字を健康に保つためだけに、我々は生きているのではない。
人生を楽しく謳歌するのに、基本条件として、健康が大事ということである。
では、それを会社にあてはめて考えてみたい。
会社が経営を楽しく謳歌するのに、数字の達成が大事ということは分かる。
死活問題である。
だから、数字は毎日見ているし、毎日議論している。
では、「経営を楽しく謳歌する」ということは具体的にどういうことだろうか?
この問いに、答えられる社員が多いと、それは楽しい会社で、働いていて疲れにくい会社である。
本来ビジネスは、社会課題を解決したり、社会に何らかの豊かさを提供するために始まっている。
自分が今関わている仕事には、そういう大切な意味があると分かって働いている社員は、仕事で充実感を得やすし、仕事で疲れにくい。
具体的にいうと、例えばカメラ作って売るという仕事。
家族が大事な旅行に行った時に、美しい思い出の写真を撮る、子供の運動会の貴重な映像を撮る。
プロのカメラマンがオリンピックの歴史的感動の一瞬を撮る。
自分が行った旅行先で、自社のカメラが使われていると嬉しくなる。
インバウンドの観光客が自社のカメラを手にして、楽しくしているのを見ると思わず微笑む。自分の仕事は、なかなかいいなと感じれる瞬間である。
私が働いていたソニーの存在意義は、「クリエイティビティとテクノロジーの力で世界を感動でみたすこと」。
ビジネスをする理由が極めて明確にされている。
とても良い会社であり、仕事に楽しみを見つける社員が多い。
(当たり前だが、全ての仕事がいつでも、この存在意義に100%マッチ出来ている分けではいが。。。)
ソニーは優等生過ぎる例かもしれないが、自分が働いている会社、自分が関わているビジネスは、そもそも、どんな社会課題を解決しようとしているのか、どんな豊かさを社会に提供しようとしているのかを考えてみる価値は多いにある。
その存在意義に賛同できれば、あなたの仕事はぐっと楽しいものになるハズである。
VUCAの時代である、全ての会社はその存在意義を今一度明らかにしなければ、優秀な社員を会社につなぎとめてはおけなくなる。
以下、仕事の存在意義に触れられた言葉
📚「船を作りたいのなら、男達に木を集めるように呼びかけたり、仕事を割り振って命令したりする必要はない。代わりに、彼らに広大で無限な海を冒険する意欲を呼び起こせばよい」サン・テグジュペリ
📚「3人のレンガ職人」歴史に残る大聖堂を作るために、レンガを積んでいる人と。お金を稼ぐために仕方なくレンガを積んている人では、仕事の楽しさが大いに異なる。イソップ童話