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【経営メモ】販売が伸びず、至近距離でPDCAを回して、付け焼刃な単発アクションで終わっている人向けの記事

1. 販売のPDCAでキモとなること

会社の経営をしていて、若しくは営業を担当していて、なかなか大変なのが毎月、きっちりと売り上げを立てることである。

お客さんの購買動向、競合相手の動き、市場全体の変化、いろいろな要素があるのだが、とにかく、なかなか思ったように売れない、という人は多いのではないだろうか。

そして、PDCAを回すのが大事ということで、至近距離でPDCAを回しながら、付け焼刃的な単発なアクションを取ったりしていないだろうか。

販売のPDCAを回すというのは、営業の基本動作であり、とても大切なことだが、それを有効に使うには、「ストーリーのある計画」を立てるということがキモとなる。

2. ストーリーのある販売計画

具体的にどういうことかというと、期初にしっかりとした販売計画を立てるということである。
スタートアップなどで、これまでにない商品、サービスを売るというのであれば、詳細な販売計画を立てる事は難しい。
そういう場合は、経費に重点を置いた年度計画を作ることとなる。

しかしながら、販売する商品、サービスの市場が何年も継続している場合は、労を惜しまず徹底的に市場を分析し、年間の販売計画を立てることが、販売活動を何十倍にも有効な物にする。

市場と競合相手を徹底的に分析、そして、自社製品、サービスのどこにチャンスがあるのか、どのセグメントで、どれくらいなら伸ばせそうなのか、チャンネルの優先順位はどうするか、その場合の価格前提はどうなのか、それで粗利が確保できるのか。

販売の計画、ストーリーと言える物を、期初にしっかりと作り込むことが肝要である。

この作業をせずに、単純に前年比+15%とかエイヤで販売計画を作り、その計画を元にPDCAサイクルを高速で回すというのは、とても虚しい作業となる。

時間をかけて、労を惜しまず、期初に丁寧な販売計画を立てることができれば、ある意味、今年度のドライブ地図を手に入れたこととなる。

どこで、アクセルを踏んでシェアを取るか、販売数量を伸ばすか。
また、どのセグメントやお客さんには、あまり力をかけないかなど、年間を通しての販売戦略と数字が同じテーブルに乗ることとなる。

3. 週次、月次で数字を追いかける

次の作業は、その年間計画数字を月毎、週毎に分解することである。
市場セグメントの数量、シェア、自社製品の販売数量、販売価格、顧客別販売量、粗利(Gross profit)などの計画数字を、月毎に分解する。
もしできるようであれば、週毎にまで分解。

年度が始まると、その計画値と実績数字を毎月(可能であれば毎週)比較、当初の計画比でなぜ数字が良いのか、悪いのか、1つ1つの数字、ファクトに基づきながら、その背景、理由を見つけ出す作業を行う。

ここで重要なのは、その1つ1つの数字変化を消化して、俯瞰的に状況を腹落ちさせることである。

当初の販売ストーリーに比較して、今月の実績を分析すると、ストーリー通りに販売が進んでいるのか、若しくは、新たな局面を迎えているのか。数字の変化が腹落ちできない場合は、机上での議論を一旦止めて、現場に行くことである。

自ら現場に入り、前線の人間と会話をしたり、お客さんと会話したり、売り場の状況を肌で感じとる。ここで現状の理解を誤ると、次なるアクションが全くの無駄になるので、ここは腹落ちするまで突き詰める必要がある。

腹落ちできれば、来月以降のactionを計画するということになる。
それは、新たな価格を試すということかもしれないし、あるお客さんによりフォーカスをするということかもしれない。

そうしたアクションを前提とした販売フォーキャスト x 価格でもって、年度計画に対して粗利確保できるのかというのが、重要確認項目となる。

こうして、期初にしっかりとたてられた計画をベースとして、月毎(可能であれば週毎)に「意味のある販売のPDCAサイクル」を回せることとなる。

販売基本動作 / PDCAの例









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