個人開発した筋トレメモアプリ、リリースから3ヶ月後の振り返り
こんにちは、yuyahayashidaです。普段はIT企業でプロダクトデザイナーをしていて、スキマ時間で筋トレメモアプリを個人開発しています。この記事では、2022年12月にリリースした筋トレメモアプリ「Mott(モット)」の3ヶ月の実績について振り返ります。これから3ヶ月ごとに振り返り記事を書く予定です。
この記事の目的は以下の通りです。
この3ヶ月で得た学びの整理をする
Mottのユーザーさんに現状と今後の考えを共有する
主に自分のために書いていますが、個人開発に興味関心がある人にも参考になるように、リアルな部分を紹介できればと思います。
2022年12月〜2023年3月までの成果
1. 直近1ヶ月のアクティブユーザー(MAU)が100人を超えた
まず、一番嬉しかったのは直近1ヶ月のアクティブユーザー(MAU)が100人を超えたことです。数字の大小は関係なく、とにかく伸びているという事実が嬉しいです。
アプリをリリースしてからSNSでバズって一気にユーザー数を獲得するプロダクトもありますが、ぼくはSNSなどで積極的に発信していないため、影響力も全くありませんでした。そんな自分でも、アプリをコツコツと改善し続け、使ってくれる人が少しずつ増えていくことは、自信になりました。
また、リリース当初から毎日Google Analyticsのリアルタイムを眺めていると、継続的にアプリを使ってくれている人がいることも分かってきました。
数字の伸びは微々たるものですが、Google Analyticsを通じてたった今自分が作ったアプリを使ってくれている人がいるという事実が分かると本当に嬉しくなるものです。目の前のユーザーさんに向き合い、価値提供を繰り返すことが大切なのだと感じました。(大して増えもしない数字を見続けると気疲れしてくるのですが、ついつい気になって確認してしまいます…)
2. 42カ国から192インストールしてもらえた
Mottは、世界中の多くの人々に使われるアプリを目指しています。筋トレは世界共通のアクティビティなので、言語の壁もありません。そのため、リリース当初は英語対応のみをリリースしました(現在は日本語対応もしています)。
英語対応の効果が現れてきているようで、結果として、現在42カ国から192インストールされています(App Store Connect調べ)。最近はイギリスからの利用者が急増しています。
正直インストール数は多くないのですが、今は一人でも多くの人がMottを使ってくれるだけでうれしいので、インストール数にはあまり関心がありません。
それよりも、アプリを使ってくださる目の前のユーザーさんに向き合い、しっかりと価値提供を続けていれば、おのずとインストール数は増えると信じています。引き続き、じっくりと長期で腰を据えながら取り組んでいこうと思います。
3. アプリ経由で2件の要望をもらった
ぼくはMottのユーザーさんと一緒に、長く愛される筋トレメモアプリを開発したいと思っているので、初めてアプリ経由から要望をもらったときはとても嬉しかったです。
本業でもC向けのアプリを開発しており、毎日のようにユーザーさんから要望をもらいますが、個人開発を通じて要望をもらえるありがたみを改めて強く感じました。
アプリを継続的に利用しないと要望を送ろうという気持ちにならないと思うので、要望をいただけたことで、アプリの方向性は間違っていないかもという一定の自信にもつながりました。
この3ヶ月で開発した機能
リリース当初はアプリを使ってくれて、かつフィードバックをくれる人がいませんでした。そのため、自分自身がユーザーになって、筋トレ中に不便に感じた部分を中心に機能開発しました。開発した機能は、ユーザーさんとの信頼関係を作るためにリリースノートにまとめています。
代表例として、以下のような新機能を開発しました。
1. これまでの記録
トレーニング中に「これまでの記録」を確認できる機能は、実際に自分が筋トレをしているときに不便だと感じた体験をもとに作りました。
例えばベンチプレスをやるときに「前回何キロでやったかな…?」「今の自分のMAX重量は何キロだったかな…?」ということを考えたりします。そのときに、これまでの記録を確認できると、トレーニングメニューが検討しやすくなります。
実体験として、トレーニングの成果を振り返るのに役立ち、記録をつけることで自分の成長を実感できるので便利だと感じています。
2. 今日の名言
「今日の名言」機能は、正直なところ自己満な機能です。もともとは「まだ記録がありません」のみの表示だと簡素すぎる印象があったので、ここのスペースを有効活用したいという背景がありました。
筋トレメモアプリは、いわゆるツール系アプリであるため、大前提として利便性を追求することは大切ですが、一方でユーザーさんにとって親しみやすく、愛着を持って使ってもらうための情緒性を磨くことも同じくらい大切だと考えています。
ユーザーさんが名言機能を必要としていたわけではないですが、個人的にはトレーニング前に「今日の名言は何かなあ?」と確認するのが楽しみになっていたりします。このように、小さな楽しみやモチベーションが長期的なトレーニングの継続につながる可能性があるのではないかと考えています。
今後の方針
1. ツールとしての利便性を高めるための改善を継続して行う
正直、まだまだ理想には程遠いので、少しずつ取り組んでいきます。例えば、以下のような機能を開発してきたいと考えています。
トレーニングのルーティン機能
現状は、メニューを1つずつ手入力する必要があり、毎回メニューを登録するのが面倒だったりします。
今後は、例えば「胸の日」であれば、毎回のメニューが固定化されていることが多いので、ルーティンに登録すれば自動的にメニューを追加できるようにしていきたいです。
オリジナルの種目をカスタマイズで作成・編集できるようにする
現状は、「腹」「腕」「背中」「胸」「脚」「肩」の部位に紐づいた種目しか作成できない状態です。人によっては「お尻」を追加したいかもしれないですし、「腕」というカテゴリーではなく「上腕三頭筋」でカテゴリー分けをしたい人もいるかもしれません。
今後は、ユーザーさんが自分だけのオリジナルノートを作る感覚で、ツールの自由度をさらに高めていきたいです。あらかじめ「腹」「腕」「背中」「胸」「脚」「肩」と指定されたカテゴリー以外に、自分が追加したいカテゴリーを追加できるようにしていきたいです。
2. ユーザーさんを巻き込みながら、一緒に改善していきたい
「自分が作ったプロダクトを、ユーザーさんと一緒に改善していけたら楽しいだろうなあ」という、ちょっとした憧れみたいなものが理由です。
ユーザーさんの声をたくさん集めるために、具体的には以下のことに取り組みたいと考えています。
Mottの目指す世界、どういう想いでMottを開発しているのかを示す
ロードマップを公開する
ただ単にユーザーさんの声を取り入れるだけでなく、作り手側の思考や情報をオープンにして、どんな想いで開発しているか、どんな人に喜んでもらいたいのかなどを示すことも重要だと考えます。これらを伝えることで、作り手と受け手が対等にコミュニケーションができる良い関係性を築きたいと思います。
引き続き、一歩ずつ、進めていきます!
振り返りは以上です。
書きながら、今後やるべきことが整理されていったので、改めてアウトプットの良さを感じました。
現状のMottはまだまだ利用者数が少ないですが、描いた方向性に対して一つずつやるべきことを実行して、成果を積み上げていきたいと思います!