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#320 今あるもの「だけ」に全集中!自分レーダーチャートの尖りを極めるABCD戦略

いかがお過ごしでしょうか。林でございます。

ジブン株式会社ビジネススクールの「弱者の戦略シリーズ」の一つ、ABCD思考法をベースに自身のキャリア戦略について考えてみたいと思います。

ABCDとはAsset Based Community Developmentで、コミュニティの持続可能な開発のための方法論です。ないものねだりではなく、既に存在する資源や潜在能力を開発の前提にすること。

木下斉さん曰く、キャリアにおけるABCDとはAsset Based "Career" Developmentということで、本当にうまいこと言いますね。

自分にないものに目を向けると、永遠に列挙できるでしょう。
Must haveでなくNice to haveなスキルや能力なんて限りなく存在していますから、「私にはあれもない、これもない」と考えて「何もないから結局無理やん」と最後には諦めてしまう。でも、そういう場合は大抵の場合、それを手に入れたところでできない。そして、次は「これもないからできない」のループを繰り返す、そういうもんです。

ABCD自体は、地域における戦略や企業の新規ビジネス創出の文脈で度々出てくる考え方だと感じながら、今回の課題で私に刺さったポイントは、今あるもの「だけ」に全集中しよう!という考え方です。

この「だけ」というのが潔くて凄くいい。「今あるものをベースに考えよう」という優等生的な表現の100倍くらいのインパクトある言葉として入ってきました。

なぜなら、「だけ」と言ってる時点で、余計な要素を全て捨てているんですよね。
この時点で強烈な取捨選択ができている。

人は足りないところ、不足しているところの方が見えやすいですよね。
だから、私は冷静に上司などを見ていて「足りてないところしか指摘できない」人はあまり尊敬しませんが、多くの人が言わない「足りているところを指摘したり、その人の考えややりたいことを後押しするようなパスのような指摘ができる」人には、尊敬の眼差しを向けます。

足りてないところを補ってマイナスをゼロにするよりも、既にプラスのところをトコトン突き抜けたプラスにする方が唯一無二の存在になり、社内外問わず市場価値を高めていけるという考え方です。

私の強みレーダーチャートについては、既に「クロスオーバー戦略」のところで「IT×グローバル×マネジメント」と抽出済ですから、こことリンク付けて考えてみます。

藤原和博さんの書籍でも、どんなことでも10,000時間やればプロになれるとおっしゃってますね。1日4時間で割ると2,500日。1ヶ月20営業日と考えると1年で240営業日なので、10年ちょっとですね。

私の場合、「IT」の分野で15年近く仕事をしてきて、東南アジアを中心に10年弱の「グローバル」業務を経験し、管理職になってからはまだ数年ですが、20代後半から海外現地エンジニアで構成されるチームの「マネジメント」にも携わってきたことから、これらを深掘りし、更なる尖らせ方針について考えてみます。


「IT」の本質は、問題解決力

15年近く「IT」と呼ばれる分野で仕事をしてきて感じるのは、「IT」とは技術の話ではなく、「問題解決」そのものに本質があるということです。
もちろん、「IT」にまつわる技術は日進月歩で進化を続け、近年AIが実用レベルになっているだけでなく、ベースとなるハードウェア機器や仮想化技術、アジャイルやローコード、ノーコード開発等、技術スキルを磨き続ける必要がある分野です。
もしかすると、カッコいいエンジニアがカタカタとプロンプトを叩いているイメージがある方もいるかもしれませんが、ITの現場の世界では、一見変わり者に見える気難しい職人も少なくなく、かなり泥臭い世界です。

特に大きなシステムでは、「何も問題がなく1日を終える」ことのためにトラブルを未然に防ぐ仕組みや工夫があり、「何かあったら叩かれるけど、何もなくても褒められない」というなかなか日の目が当たりにくい努力に日々情熱を捧げている人たちがいます。

DXと呼ばれて久しく、元々は業務のコストカット的な意味合いが強かったIT化は、今や企業経営や行政の効率化そのものに位置付けられることも多く、ITが持つ社会的な意味合いも私が仕事をし出してからもかなり変わってきました。

ただ、どこまで行ってもITは道具であり、根本的に必要なのは、問題解決能力だと捉えています。だから、何を取り掛かるべき問題だと捉え、ありたい姿に向かうための課題をどこに設定し、ITという道具を使ってどうアプローチしていくか。さらには、それをビジネスに仕立ててプロジェクト・事業にし、必要な要員や機材を調達し、顧客・委託先・関係者とのコミュニケーションを設計しながら形にして、問題解決を実現していくという点で、技術だけに留まる話ではありません。

だから、技術やスキル面でのアップデート、業務知識の向上はさることながら、日々の問題解決能力そのものを磨いている実感があります。問題解決一つを取っても、自分より若い人たちや他分野の人たちに向けて、色々と展開できるものがあると考えているので、これを体系的に整理して他分野に広げていくのも面白いと考えています。

「グローバル」の本質は、巻き込み力

「グローバル」と聞くと、英語を使った華やかな世界をイメージされるかもしれませんが、むしろ逆の超泥臭い世界です。国内ビジネスとは違い、確立されていないルールやフローばかりですし、日本よりも手続きが厳しく、かなりの時間を要するプロセスなんかもザラにあります。

顧客のキーマンともアポイントを取り付けていても多忙や急な予定変更で会える保証は全くなく、実際にキーマンの事務室近くまで詰めかけて待ち伏せし、ちょっと会えたところで要点だけ簡潔に話して合意形成していく、みたいな仕事の連続です。

もちろん、英語は使えるに越したことはないですが、それより大事なのは、ある道をプロとして極めることであり、違ったバックグラウンドの人たちの価値観を尊重し、協力を得ながら物事を成し遂げていくドライブ力です。

現在は国内の仕事を担当していますが、人生の中で家族と海外生活を営む時間を過ごしたいと考えているので、またグローバルの仕事に携わり、あのダイナミズムというか、変化と勢いのある暮らしの中に身をおきたいと考えています。
グローバルに関連する自分のアセットは「国や文化背景が異なる多様なステークホルダーを巻き込みながら事を前に進めていく」ところにあると考えているので、これは国内での仕事の中でもさらに磨きをかけていきます。

「マネジメント」の本質は、人を見る能力

マネージャーとしての仕事って本当に多岐に渡ると日々感じていますが、本質的には顧客でも協力会社でも自社内の関連組織でも、仲間と呼べるキーマンとのコミュニケーションを通じた問題解決と、人材育成だと考えています。

マネージャーの仕事は「友達作り」と言っても過言ではないと考えており、沢山の友達を作る必要はありませんが、いざというときに助けたり助けられたりする信頼関係を、自分の上下左右にいかに構築できるか、という事でないのかなと。

あとは、自分のチームメンバーを育てながら、仲間と共に課題と向き合い続けることで、自分だけでは直接的にリーチできない問題解決が図れるようになります。「他人の成長に関わる」という貴重な体験を仕事として取り組みながら、リーチできる課題を大きくできるというのは、本当に有難い経験です。

マネジメント能力の尖りを鋭くしていくためにも、ただ日々の管理職業務を忙しく過ごしていくだけではなくて、「人を見る能力と育てる能力を実践を通じて向上させる機会」と捉えて、前向きに取り組んでいこうと思います。

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林 裕也@30代民間企業の育児マネージャー
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