秋の野の花、セイタカアワダチソウ と コセンダングサ を活けてみた。
20年ほど前、東京から茨城県へ越してきた時、一番驚いたのは、茨城の道端に咲いている野の花、だった。
なにしろ、彼岸花は群れをなして咲き誇っているし、ススキはズドーンと生い茂っていた。
一番驚いたのは、チカラシバ という草が群生していたことだ。
このチカラシバ、東京、青山の花屋では、当時1本100円で売っていた。
野菊もたくさん咲いていた。
私は興奮して知人に
「ここ(茨城)の野の花を積んで、花束を一杯作り、原宿の歩行者天国で売れないかな?」
などと言ったものだ。
(画像はチカラシバです。)
ところが、この地に10年ほど住んでいると、チカラシバとノギクは壊滅した。原因は草刈りである。
私の住んでいる地区は、年に数回、川の土手だの、道路脇だの、一斉に草刈りをする。なんという名前かしらないが、グルングルン刃をまわして、草刈りをする道具で、一斉に草刈りをしてしまう。
おかげで、野の花たちはすっかり無くなってしまった。
昔から、この地に住む人々が言うには、元々、萩の花だの、トラノオだの、川べりは、野の花の宝庫だったのに、川べりの整地や、一斉に行われる草刈りで、昔からあった草々が消え去ってしまったという。
その代わりというか、人々が、春はポピー、秋はコスモスの種を蒔き、春秋の川べりを楽しめるようになった。
でも私は、ポピーや コスモスよりも、昔から野に咲いていたという、白い萩の花や、ノギグが咲き乱れるところが見たいのだった。
今日、道端に咲いていた、セイタカアワダチソウと、コセンダングサが綺麗だったので、摘んできて活けてみた。セイタカアワダチソウは花粉アレルギーの悪玉、と言われているが、それは誤解らしい。
私は秋になると、空き地に咲いている、セイタカアワダチソウ、キクイモ、ススキ 彼岸花などを摘んで、家に飾ることがある。そんな草々が存在するだけでも、この地の自然は まだ豊かなのかもしれない。
(写真が下手で申し訳ない ^^; )