見出し画像

ハイヒールにご用心

あまり大きなケガをしてこなかったのは
きっとびびりな性格も関係している。

擦り傷、突き指、やけど、などはよくあるけれど
それはおっちょこちょいのポンコツ故。

小学校では運動系クラブに入り、中学でも運動部。(高校はバイトしたかったので帰宅部。)
包帯ぐるぐる巻きの同級生を見かけては「かっちょいい。。」と内心で呟くことはあれど、わたしが部活でそうなったことはない。
ぐるぐる巻きはがんばった勲章だ。
わたしも一生懸命やっていたつもりだが、大きなケガをするほどの大きく思い切った動きは、きっと出来ていなかったのだろう。

しかし、そんなわたしも過去にちょっと大きめのケガをしたことがある。

捻挫、2回。
脱臼、2回。

この場を借りて、それは勲章かどうかを検証する。

🦶捻挫の1回目

社会人2年目あたり。
大人の女に憧れていたわたしは、いかにもなコンサバな格好をし、8センチヒールをコツコツ鳴らしていた。通路に響くコツコツ音を聞きながら自分に酔っていたのはあのときがピークだ。

その日は部の飲み会があった。
仕事が終わらず、第一陣で出発した先輩たちに追いつこうと急いでいたので
オフィスのエレベーターを待つことなく、階段で降りることにした。
狭い階段だが利用する人はほぼいないので、自分のペースでコツコツ降りる。
冬だったので当時流行りのショートブーツを履いていて、それももちろん8センチ。コツコツコツコツ、慎重に、リズミカルに降りる。
あと数段で一階に到着というところで、なぜか足元がぐらつき、ぐにゃりとした足を支えるべく手すりに捕まったのだが、そのまま3段ほど変な体勢で落ちてしまった。
「痛ったー」と座り込み、足首をさする。
幸い誰にも見られていない。
なんか足に違和感は感じたけれど、そのまま飲み会会場へと向かった。

「遅れてすみません」とブーツを抜ぎ、座敷へ上がる。そのままワイワイ2時間コース。
途中トイレにも立ったはずだがスリッパ移動のため、痛いけどまあ我慢できるか、と気にせずに過ごした。
お開きの時間になり、再び立ち上がる。
ん。。?!!!!

「どした?」
「先輩。。立てますが歩けません!」
よくよく見ると足首がパンパンに腫れ上がっている。消えた足首。ブーツのファスナーがひっかかる。
「実は来るとき階段から落ちまして。。」と今さら報告するわたしに「ええ!お酒飲んだらダメやん!」と驚く先輩。
ブーツを片手にタクシーへ押し込まれ、明日の朝イチで病院へ行って来い、との命令が下った。
翌朝、言いつけどおり近くの整形外科へ行き、「ああー捻挫だね。腫れるからお酒飲んだらダメだよ。」と先生にも怒られたのだった。


🦶捻挫の2回目
転職することが決まり、前職の有給消化と、次の仕事先の勤務日まで少し日があったので自由に過ごしていたとき。
前職では休日が被らずなかなか会えなかった友人と、急遽遊ぶことになった。
彼女は早々に結婚していて、その旦那さんと旦那さんの友人を連れてお好み焼きを食べようと、当日誘われたこの会。心の準備をしておらず初対面だらけで人見知り全開のわたしは、車に乗せてもらうも借りてきた猫状態。
途中、お酒の力も借りて、少しだけ猫から脱却できたような気がする。

食べた後はみんなでドライブすることになった。
運転手のためお酒は我慢してくれた友人の旦那さんは、海の見える広場のようなところへ連れて行ってくれた。
すると誰かが「鬼ごっこしよう」と提案した。鬼ごっこが好きなのは子どもだけではなかったようだ。酔っ払うと大人も走りたくなるらしい。わーっと走り出す8人ほどの酔っ払い。
戸惑いつつわたしも走ってみる。もちろん軽く走っているのだが、段々楽しくなってきて調子に乗って走り続けてしまったのが間違いだった。
このときも5、6センチのヒールを履いていたのだ。
夜もふけた時間の広場は薄暗く、街灯はあれどぼんやりしていて
「あっ」
気がついた瞬間には足はぐにゃりと、3段ほどの階段から落ちていた。

痛い、痛いけど、それよりも恥ずかしい。
まだ打ち解けていない人達と、打ち解けかけたタイミングで階段から落ちてるなんて。顔から火が出る恥ずかしさ。とんだおっちょこちょいや。。
友人の旦那さんの友達(長いな)は紳士だった。
「大丈夫?」とハンカチを差し出してくれたのだ。ハンカチ王子はここに居たんか。。と感動するも、恥ずかしすぎて顔など見れない。

もちろん鬼ごっこどころではなくなり、そのまま肩をお借りし車に乗せられ、家まで送ってもらったのだった。
翌日整形外科を受診すると捻挫とのこと。ですよね。




ハイヒール × 階段 = 捻挫、です。

ポンコツさんは「なぜか」足元がぐにゃりとすることがあります、ご用心を。

ハイヒールってやっぱり危険なのよ。
あの細っそい棒で何十キロの体を支えていることがもう奇跡なのよ。(元靴屋店員です)

👠



ちなみに脱臼は小学生の頃、弟とケンカして肘の関節を外した。(激しすぎか。笑)
弟のせいではないのだが、なんかの拍子に当たった場所が悪かったよう。
そしたら外れやすくなったのか、1ヶ月後くらいにまた同じ肘を脱臼。
めちゃくちゃ激痛で泣いた。


【検証結果】
勲章どころか、怪我の理由が全てしょーもなかった。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?