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次の本までのインターバル
こんにちは、ゆのまると申します。
今朝起きたら雨模様。今日は一日すっきりしないお天気のようですね。四月に入ってからというもの、ぐずついたお天気の日が多く、青空が懐かしい今日この頃です。
先日、綾辻先生の『時計館の殺人』を読み終えました。
昨年の暮れから読み進めている館シリーズも、これで五作品目。すっかり綾辻ファンとなってしまった私は、「何を読んでも面白い」フェーズに移行しており、本当に幸せ者だなぁと思います。
ミーハー目線から申しますと、この新装改訂版の解説は大好きな米澤穂信さんが書かれておりまして、一粒で二度美味しいとはまさにこのこと。好きな人が好きな小説を語るのを目にできるなんて、オタクにとっては至福でございます。旧版の解説もしっかり収録されておりまして、やはりこれから買うなら新版の方がいいな、などと思ったのでした。
毎度、様々な仕掛けで驚かせてくれる館シリーズですが、この「時計館」はこれまでに読んだ中で最も「映像で見てみたい」と感じた作品でした。
百八個の時計が収蔵された時計館。そこで巻き起こる仮面の殺人者による惨劇。
バッタバッタと人が死んでいく様子や、ダイナミックなラストはさぞかしスクリーンに映えると思うのですよね。まぁ、そんなことを言っておきながら小説の実写化には反対派な人間なので実現したら複雑なところではありますが……。
今作では、身の毛もよだつ<旧館>内部での出来事と、館外から謎を追う推理作家・鹿谷門実のパートが交互に描かれます。そうした構造もあって、物語への没入感よりも、全体を俯瞰的に眺めている印象が強かったように感じました。いやまぁ、完全に騙されましたけれども!
また、今回の舞台が鎌倉という、馴染み深い土地なのも今までとは少し違ったポイント。
これまでは絶海の孤島や人里離れた洋館など、外界と断絶されていることが多かったですが、今回は鹿谷が自由に動けるということもあってより身近なロケーションに感じました。それに対し、時計館に閉じ込められている側は、たまったものではありませんけどね。
今回も、期待を裏切らない楽しさでありました!
さて、少し話は変わりまして。
こうして久しぶりに読書を楽しんでいると、ふと気になることがあるんです。それは、他の人は本を読み終えた時、次の本を読み始めるまでにどのくらいのインターバルを設けるものなんだろうか、と。
私は基本的に、平行して複数の本を読む、ということができません。
例外として、パートの休憩中には短時間でもパッと読めるエッセイやショートショートを読んでいますが、大体は一冊の本を読み終えてから次の本を手に取ります。
読了して、まずは「はぁ面白かった」としばらくぼんやり。少なくとも、読んだその日のうちは、別のものに手を付けることはありません。
次に、感想を書いたり読んだりし始めます。あれこれ振り返るうちに気付くこともありますし、他の人のレビューを読んで新たな視点を発見したり、気になることがあれば刊行時の作者インタビューを探して読んだり。物語の解像度を上げる作業をしながら、一日二日を過ごします。
そうしてたっぷり余韻を味わった後、次に読む本を調達するなどして、大体前の本を読み終わってから一週間くらいのうちに、次の本を読み始めるというサイクルです。
私の場合、これは読書だけでなく映画やゲームも同じです。その作品の長短に関わらず、エンドロールまで観た後には、「ふう」と一息つく時間が必要。それがたとえシリーズものであっても、ですね。例外的に通しで見られるのは、続きが気になって仕方ないアニメくらいでしょうか。
私が図書館をほとんど利用しないのも、近所にないからという理由もありますが、「自分のペースで楽しみたい」というワガママさも影響しています。
読んでいる最中もその後も、期限を気にすることなく堪能したいんですよね。
本の入手方法も読むスピードも、そしてそれをどう咀嚼するかも、人それぞれです。読書好きの方が多いnoteだからこそ、皆さまどんなふうに読書を楽しまれているのかなと気になった次第です。
次の「館」は、一冊で完結の『黒猫館の殺人』。その後にはいよいよ、文庫四冊から成る「暗黒館」が待ち構えています。
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ゆっくりじっくり、私のペースで。これからも良き読書ライフを過ごしていきたいなと思います。おしまい。
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