今は、「ほんの少し非日常」がいいみたい
こんばんは、ゆのまると申します。
最近、自分でもちょっとよくないなと思うところがありました。
それは、何かというと「お金ないし……」と諦め思考になり、楽しそうなものが呼んでいるお外に出て行かないことです。
世の中が少しずつ元に戻ってきたことで、旅行に行ったりイベントに参戦した人の声を多く聞くようになりました。街中の飲食店にも、前よりも気軽に入れるようになりましたよね。
しかし、それらの勢いと反比例するように家計は苦しいまま。さらにこの先も、それが好転する気配はありません。
幸い、食費すら切り詰めて生活するほどではありませんが、家計簿をつけるたび、今月使えるお金を計算してはため息をつく日々。たとえるなら、すぐに溺れはしないのだけど、ずっと立ち泳ぎをしているような苦しさでしょうか。
メディアで素敵なお宿の情報を見ても、最初に考えるのは(奮発した分、どうやって帳尻を合わせればいいんだろう)というありさま。どこにも出かけなければ――、そうすればお金が余計に減ることはありませんからね。
それと、お出かけに消極的な理由がもう一つ。これは自分でもちょっと呆れてしまうのですが、「非日常的な楽しさを味わった後で、日常に戻りたくない」と、そんなふうに考えてしまうんです。
変わらない日常、穏やかな日々。大きな楽しみはない代わりに、ひどく落ち込むこともありません。旅館でゆったり過ごしたりしたら、翌日の出社がそれまで以上にユウウツになってしまうじゃありませんか。
……でも、このままで本当にいいんだろうか?
友人との約束のため出かける夫を見送りながら、そんな自問自答を繰り返す日々でした。
ええい、ままよ!
じめじめとキノコを生やした私の背中を蹴っ飛ばしてくれたのは、先週封切られた映画『トップガン マーヴェリック』です。
既に観に行った職場の人の話を聞くうちに、やはりこれは映画館に行かなくては!と決意。ほぼ一年ぶりにTOHOシネマズのサイトを開き、登録してあるクレジットカードでささっと決済。こうして明後日、ファーストデーの予約を取ることができました。
そうしたらなんということでしょう、「一人で映画を観に行く」という予定ができただけで先程までの湿っぽさが飛んでいったではありませんか!なんて単純な奴なんだ!
映画館で映画を観る、というのは特別な体験です。
少し電車に乗って、温かい飲み物とパンフレットを手にあの赤いシートに座れば、あっという間に「映画」の世界に没入することができます。いくら配信サイトでお手軽に映画を観られる時代とはいえ、視覚と聴覚をフルに使ってその作品と向き合える時間はやはり格別です。
「沖縄に行きます」「夢の国で遊んできました」などなど、二日三日がかりの旅行は、たしかに日々のストレスから解放される最高に楽しいイベントです。でも、今の私には刺激とその反動とお財布へのダメージが強すぎます。
今ほしいのは、「普段の生活と地続きにある、ほんの少しの非日常」、どうやらそれくらいがちょうどいいようです。
考えてみれば、一人で映画館に行くのもずいぶん久しぶりな気がします。平日の、せいぜい三時間程度。それでも私にとっては、「明日の仕事も頑張ろう!」と思えるくらいに嬉しい予定なのです。
将来のために堅実な暮らしをすることも、今の平穏を守ることもたしかに大事です。でも、私はそれと同じくらい、「経験に対価を支払うこと」の大切さも忘れたくはないなと思うのです。
無駄遣いはよくないけれど、「無駄な出費」と切り捨てるのは人として貧しくなるだけだよ。
今回は、そんな自分への戒めの記事でした。映画楽しみだなぁ。
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