顔を上げて
こんにちは、ゆのまると申します。
おととい、「早く職場の輪に入りたい」という記事を書いたところ、関連記事として挨拶やコミュニケーションに関するものが多く出てきました。その中の一つに、挨拶をした時に返ってくる反応はいろいろ、という話題を書いているものがあったんです。
笑顔で返してくれる人、口だけで顔は上げない人、それすらせずに無視する人。
私はどうだろうかと考えるうちに、「そもそも誰かとやり取りする時に、相手の表情って見てる?」と思い至って愕然としました。……きっと、見てない。
もちろん、一対一で話す際は、意識して相手のリアクションを確かめるようにしています。けれど、職場の人やよく使うコンビニやスーパーでは?
私はお店の人相手にも、なるべく「ありがとうございます」や「お願いします」といったことを声に出して伝えるようにしています。けれど、それは手元を見ながらだったり、何かのついでだったりで、まじまじと相手の顔は見るようなことはしていません。
そもそも、外出時の私は完全防御モード。人が怖いので常にイヤホンをつけているし(レジでは外します)、辺りを見回すようなこともせず視界はかなり狭くなっています。自分を守ることに集中しすぎて、いつの間にかうつむきがちになっていたようです。
今住んでいるマンションでは、毎朝管理人のおじさんが周囲を掃除してくれています。「おはようございます」と挨拶すると、いつも元気に「おはようございます。行ってらっしゃい!」と返してくれる管理人さんです。
いつもは、管理人さんの方をなんとなく見て挨拶していたのですが、昨日は読んだ記事をふと思い出して、きちんと「管理人さんの顔を見て」挨拶をしてみました。
するとそこには、にこにこ笑顔の管理人さんが。
このマンションに住んでもう2年ほどになりますが、いつもこんなに朗らかに見送ってくれていたのか、ととても驚きました。そしてうつむいていた私がこれまで、どれだけのものを見落としてきたのかということも。
昨日はそのまま、よく使うコンビニやお弁当屋さんでも、意識して顔を上げて反応を返すようにしました。すると、(これは失礼な言い方ですが)それまで景色の一部だった店員さんやお店の風景もなんだかクリアになってきて。世界が明るく見える、そう感じるような気さえしたのです。
日々つれづれなるままに記事を書き散らかしているわけですが、自分の書いた内容で気付きを得る、ということが時々あります。
おとといの記事で私は、「話しかけて仲良くなりたいというのは私のワガママ」ということを書きました。あれこれ考えるうちに出てきた何気ないフレーズですが、いかに自分のことしか考えていなかったか、我が身を振り返るきっかけとなりました。
相手を知るには、まず観察しないといけません。そのために必要な、相手の声音や表情といった情報を、私は拾おうともしていなかったのです。
外に出る時、私は一体いつからうつむいていたのでしょうか。この冬は寒かったからなんてレベルではなく、もう何年もそうだった気がします。通っている整体で、あれほど姿勢についてはアドバイスを受けていたのに、すっかり抜け落ちてしまっていました。
「だんだん暖かくなってきましたね」と、ニュースでも職場でも耳にするようになりました。重たいコートを脱ぎ捨て、縮こまった体を伸ばせるようになる季節も、きっともうすぐです。
そんな新たな季節の目標として、「コミュニケーションを取る時は、きちんと相手の顔を見て」を意識するようにしたいと思いました。小学生の目標みたいですけど、出来てないのだから仕方ないですよね。。
こうしていろいろと試す中で、自分がどう変わっていくのか。それもちょっと、楽しみですね。
(人が怖いひきこもりが、すっかり成長したなぁとしみじみ……)