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ベルリン滞在紀行 その2


前回のこちらの記事の続きです。


③公園とスケボーとダンスと私。


わたしのパートナーの友達である"ロンニャさん"に会いに、

とある公園に向かった。



そこはもともと東西ドイツ時代に作られた空港の滑走路を公園にしたと言う場所。


ひ、広すぎる。

ここで待ち合わせは難しすぎるやろと言いたくなる。


なんだかんだでロンニャさんと合流。

彼女は友達グループとみんなでピクニックに来ているそうなので

そのグループにも合流した。


みんな同い年ぐらい。

どう言う仲間内なのかは全くわからないが

みんな仲良さそうだ。


しかもこの公園、こんなにも広いのにめちゃくちゃ人がいるので

どこまでがこのグループでどこまでが別グループなのかわからない。


なんか話しかけて来た人たちがいて「友達かい?」と聞くと

「いや?知らない人」と返された。


日本人のコミュニティの感覚とは全く別である。



そこで出会ったのが、

イエスキリストに似ている「ヤンダくん」だ。


僕が持って来ていたギタレレを彼に貸してあげた。

そしてビートボックスでセッションしたら意気投合した。


大して英語は喋れないから、音楽ってスゲェと思った。

ギタレレを貸したお礼なのか、彼はスケボーを貸してくれた。


おぉ主よ、いきなりスケボーは無理です。


するとヤンダくんはひょいひょいとスケボーを乗りこなして見せてくれた。


そこまで言うならと乗ってみるがバランス感覚と運動神経ゼロなので

時速2キロぐらいでプルプル進んでたら爆笑された。



すっかり仲良くなって、君の音楽聴きたいよと言われたので、

スピーカーとiPhoneを繋いでかけてあげた。


すると他の仲間もワラワラと集まって来て

君の曲かい?いいね〜と言ってくれた。


パートナーに「なんか踊れそうな曲かけなよ」

と助言をいただいたので、こちらの曲をかけた。


するとみんな「あ〜!」みたいな雰囲気になって踊り出す。

別にみんなダンサーじゃ無いのに、音楽かけたら踊れるのか。


すると1人がこの曲でボーグ系の振りで踊り出したのを見て僕は


「!!!そうだよそれそれ!!」

とはしゃいだ。


CODOCは4年前ぐらいに作った僕の中では古株の曲だ。


当時はボーグ系なんて知らなかったが

"ファッションショーとかでかかりそうな曲"として書き下ろした曲だ。


ちなみにボーグ系とはこんなやつ。


ライブでもこの曲はよくやっていたが日本ではほとんど

横揺れ腕組みorポケット両手ツッコミでカッコつけながら聴いている人ばかりで

「いや〜カッケェすね〜」みたいな反応ばかり


内心は「もっと踊ればいいのにな、、、」と思っていた。


それを彼は

ものの数秒で僕がやって欲しかったダンスを当てたのだ。


それに釣られてみんなもボーグで踊る。


お昼間のだだっ広い公園が一瞬にしてボーグ系のクラブになった。



その時僕は日本でのライブハウスやクラブの事を思い出した。




僕はダンサーじゃないけど、良いビートがかかれば踊りたくなる。

それはアーティストに対してのリスペクトだし、

別に踊りが変でも下手でもいいと思う。



それっぽい踊りでもアーティストに伝われば

「踊ってくれて嬉しいっす!」と言ってくれたらいいじゃないか。



でもある時、かっこいいライブを見て夢中になって踊っていたら

「でた〜wりくおの変な踊り〜w」みたいな投稿をされていて

複雑な気持ちになった。



踊っていたのは僕だけ。

何がおかしいんだ?



モヤモヤした過去を思い出して僕は気づいた。


これは文化基盤の違いだ。

みんな子供の頃からパーティー文化があって踊る文化がある。

日本は運動会とかフォークダンスぐらい。

しかもきっちりとした振り付けがあって、その団体行動を乱すと睨まれる。


自由に踊ろう!と言う概念が無いに等しい。


僕はみんなが自由気ままに、僕の作った曲で踊ってくれていて、

心の底から

「あぁ、僕の思っていた信念は何も間違っていなかったんだ」

と確信した。




④光があれば闇がある


エキサイティングでファンタスティックなベルリンですが、

一度だけ怖い思いをした。


公園で出会った仲間達とバイバイして

ロンニャさん、パートナー、私で

ロンニャさんのお家で

「ドイツの伝統料理を作ろう計画」

を企てた。


その時はまだドイツで食べたものというと

パスタかトルコ料理のファラフェルぐらいなので


せっかく来たからには!と

今回の計画にいたった。


ちなみに、昨今のドイツの人たちはもう伝統料理をあまり食べないらしい。


ロンニャさんのお家へ向かうべく、

地下鉄のホーム中央にある券売機で切符を買っていると

後ろから50代くらいのおばさんが近寄ってくる。


怪しい。



ベルリンに数日いるとなんとなく、

やばい人とそうで無い人の違いがわかるようになってくる。


おばさんは小汚いパーカーに小汚いジーンズでポッケに手を入れて

ガムを噛みながらこちらに近づいてくる。


僕らはおばさんから見て

左からロンニャさん、パートナー、僕の順に並列で券売機で切符を買っていた。


どんどん近づいて来てもうほぼ真後ろにやって来てる。


そしてぶつぶつと

「....マニィプリィィズ...」

と繰り返し言ってくる。


ロンニャさんはさすが慣れているのか

「ごめんね、あげれるほどお金持ってないのよ」と返す。

僕とパートナーは無視。それでも何度も


「....マニィプリィィズ....マニィプリィィズ...」


と言ってくるのでしつこいなぁと思っていた次の瞬間



「ドンッッッ!!!」と鈍い音。
「イデッッッッ!!!」と私。


私の肩甲骨あたりを思いっきり拳を振り翳して殴って来たのだ。


突然のことに「?!」と振り返っておばさんをみると


まるで親の仇の如く僕を睨んでずかずかと去っていった。


あまりの突然のことに呆気に取られてしまった。


骨は折れてないがあれがもし男の人だったと思うと

多分折れていただろうぐらい全力でぶっ叩いて来た。


2人に「大丈夫?!」と心配された。


「あぁ、、大丈夫大丈夫」と平然を装うが

内心結構怖かった。


後になって

「ちくしょ〜なんでやり返さないんだ私〜〜!」

という謎の悔しさが溢れてきた。


やり返しなんてしたら余計ややこしい事になるのは明確だが、

喧嘩弱弱な私は何も言い返すことすらできない自分と腹いせに殴ってきたババアに

ずっと腹を立てていた。


そんなぷりぷりした状態で食料調達のためお買い物。


そしてロンニャさんのお家はとてもオシャレだった。

ロバートさんのお家もなかなかにオシャレだったが、

ロンニャさんのお家はムーミンにも出てきそうな

アートで溢れた素敵なお家だった。


ロンニャさんがおばあちゃんと電話しながら料理を作ってくれている間も


私はずっとぷりぷりしていた。


そして完成。


おいしそ〜〜!!


見た目は結構シンプル。


左上の丸いのはチーズのお団子みたいな感じ


右上はホワイトアスパラガス、

めちゃくちゃデカいので茹でるのに一苦労するが

これがまたビールに合う!


そして下のベーコン。ちょいと塩辛で美味い!

これを全体的にホワイトクリーム(シチューみたいな味)であえて

ビールと共にほくほく食べるのである。


シンプルだけど、これでむかしのドイツの人は冬を過ごすそう。

ほくほくなので体があったまるのだ。


ありがとうロンニャさん。

おいしいご飯を食べて、


ビールも飲めて


幸せなので



さっきのおばさんの件は忘れ、、、


ねーよ!!!


結構痛かったんだよ!!!!


顔覚えてるからな!!!

次ベルリン行った時はオメーの肩甲骨しばくかんな!!!!

覚悟しとけよ!!!!


チクショーーー!!!!!


おわり


toyono in the eveningの楽曲はこちらで聴けます
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