カンボジア日記第174号(読書記録:日本人失格)
សួស្តី!
ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんの著書を読了しました。
その中で
「一隅を照らす」という言葉を紹介されており、それがとても心に残ったので記しておきたいと思います。
この言葉は、日本の天台宗の開祖である平安時代の僧、伝教大師・最澄が「天台法華宗年分学生式」という上秦文に遺した言葉です。
わかりやすく説明すると、
「自分自身が置かれたその場所で精一杯努力し、明るく光り輝くことのできる人こそが、何事にも代えがたい貴い国の宝である。また、ひとりひとりがそれぞれの持ち場で全力を尽くして光れば、やがてその小さな光が集まって日本を、世界を、地球をも照らします」
ということだそうです。
そして、田村淳さんの解釈が、
「まずは自分が何者であるかを知ること。まだ何の実績もないとか、成し遂げたものがないから、自分が何者であるかわからない、と思う必要はない。
ここで言う何者は自分は何が好きか嫌いか、どういうことに感動するか、泣くか、怒るか、許せないか、自分がどんな人間かを、良いところ悪いところ、丸ごと含めて認識することだ。
そして、その中でも、絶対に変えたくない、譲れない自分の核みたいなものをはっきりさせる。
この核は、触れられると怒ったり、悲しくて泣いたり、好きで好きでたまらないみたいな、感情的になってどうしようもない部分と思えばわかりやすい。
そうして、自分の個を認識し、その個を磨くことによって、自分のやりたいこと、やれること、やらなければいけないことも見えてくる。それらに必死こいて取り組んでいるうちに、人は明るく輝き
「一隅を照らす」ことになる。
と記してありました。
協力隊として活動するにあたり、世界を変えることはできませんが、誰かの一隅を照らすことができるように努めていきます。