カンボジア日記第56号(カンボジアサッカーの現状)
សួស្តី!
今日からカンボジアは仕事始めです。
今日は体育の授業がないので、ゴミ拾いや掃除などの仕事をしました。
グラウンドでは、ナガワールドFCが午前練習をしていました。今日は2部練習で、午前中の練習はボントラバエクのグラウンドを使うことが多いそうです。
練習終わりに日本人選手と話をさせてもらいました。同じ94年生まれで、大学サッカーでの共通の知人もいたこともあり、とても話が盛り上がりました。偶然にも同じ苗字です。笑
カンボジアのサッカーに触れる中で自分が感じていたことと、実際に1部リーグでプレーする中で、選手でしかわからない感覚を擦り合わせることができて、とても有意義な時間でした。
やはり、カンボジア人は細かいサポートやちょっとしたボールを受ける前の身体の向きなどを怠ってしまうようです。ラインの上げ下げやスペースメークのためのランニングなど、日本人の感覚からすると必要なプレーも理解してもらえないことが多々あるようです。
そういったプレーの意義を伝えることやチームとしてそのような選手たちと意思を共有し、試合を進めていく難しさを感じていられました。
そこの部分に関しては、サッカー理解もそうですし、教育と同様で幼い頃からの習慣であると思います。
カンボジアの選手は必要以上に失敗に対してデリケートになってしまうようで、その感性に関してもトップダウン式の教育方法が足枷になっているのではないでしょうか。
また、サッカーは上手くいかないスポーツなので、どうやったら上手くいくのか、最適解をチームメイトやスタッフと共有しながら探していくことに面白さがあるのですが、カンボジア人の選手やスタッフは安易に答えを出そうとしてしまい、深く話し合ったりすることがあまりないようです。そこにも答えを教えるだけの学校教育の質の低さが反映されてしまっていると考えます。
サッカーが国として強くなるためには、代表チームの強化以前にサッカー理解が向上するような育成を継続的に行い、国全体としてサッカー理解の高い国民を増やしていく必要性があると思います。
それには膨大な時間がかかりますし、一足飛びに行えることではありません。
国としてサッカー文化を醸成していく必要があります。
また、サッカーだけでなく、教育などあらゆる面で国としての進歩が必要です。
自分も短い期間ですが、カンボジアという国に少しでも貢献できるようによりよい指導を目指して精進していきます。