最近考えていること。スポーツ界の『格差』を無くしたい。
僕は競技を引退して以来、スケート界を変える為に時間と労力を捧げてきた。
若い選手たちがお金に苦労せず、十分なトレーニングと食事が出来るように。
スケートで飯が食える世界に変えたくて。
スケート界の発展
その手段が強化と普及だった。目標はオリンピックでのメダリスト輩出、競技人口の増加。それに伴う市場の拡大と地域活性、教育、経済、文化の発展。全ては相関しあい繋がっている。
そして、ここ数年間のうちにスケート界は大きく前進したのではないだろうか。
多々課題はあるものの、少なくとも選手は飯を食える時代になった。トップ選手はサラリーマンの年収をはるかに超える収入を得られる環境になったし、これからの選手もSNS等を活用することによってはるかに収入を得やすくなった。(僕の時代はブログもファンドレイジングも許されなかった。)
僕たちのようなスケートクラブが活動出来ているのもその証拠ではないだろうか。
一方、競技人口は現在の制度と条件の中で競技人口はほぼアッパーに達している。
あとは各行政区における普及制度とスケートリンクの使い方や活用方法を抜本的に見直す他ない。もしくは単純にスケートリンク自体を増やすか。現在多くのスケートリンクと貸切時間帯は既にレッドオーシャンとなっている。
普及と強化よりも大事なことがある。
そんな状況下ではあるが、
僕自身、北京五輪後はスポーツ界における性別格差や経済的格差、学歴格差などを極力をなくすことを新たな野望として行動していきたい。特に性別格差のおけるジェンダーギャップはなるべく早くなくしたい。スポーツ界の発展だけでなく、人類文明の進歩と発展の妨げとなりうるからだ。今はとても違和感を感じている。
スポーツ界はじめ社会のあらゆる格差をなくすために。
スケートが一つの鍵を握っているかも知れない。
スポーツで得た知識や経験を活かして今後は何かしらの活動をして行きたいと思っている。
スケートの普及において北京五輪は、一つのターニングポイントになるだろう。僕自身もこれまでの活動をやめるわけではない。しかし、全ての人が本当の意味で平等に楽しめ、活躍出来る世界を実現する為には、今の構造と環境を大きく変える必要がある。
それはスケート界という枠を取り払い、日本社会全体の在り方と、そこで意思決定をする人たちの価値観と考え方を少しだけ変える必要があるだろう。
自分が指導している子供達に将来平等なチャンスを与えてあげたいし、格差によってやりたいことを諦めて欲しくはない。
皆平等で自由な権利と個性を持って、誰一人ハンディキャップなく、同じスタートラインに立てる社会にして行きたいと思っている。実力のみで結果を出せるフィールドになって欲しい。
浅はか過ぎるだろうか?
未熟な自分の発想と価値観の中では、今はそれが最優先事項であると思った。もっと勉強して行きたい。
まだ具体的に何をするかは決まっていないけど、決意を表明しておきたい。