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本物のファッションと新しいカルチャー。
前回の MADE IN ◯◯ をさらに深掘りし…。
ココで私の中では避けて通れない問題をひとつ。
品質とは“品の質”と定義し,その国の品がわかる。と明記しましたが,皆さん果たして MADE IN CHINA に“品”は存在すると思いますか? 私はただ安いからといって MADE IN CHINA の製品を喜んで買っている日本人が本当に信じられません。安くてそこそこのモノづくりができるかといって MADE IN CHINA で製品を作っている日本ブランド,日本人デザイナーにいたっては本当に残念です。
中国人を差別するつもりは毛頭ありませんが,今現在においても中国政府が行っているこのような非人道的な行為は到底理解できず,そこに品(QUALITY)は存在しません。
香港や台湾で起こっていることも特にアパレル業界の私たちにとっては他人事とは思えないはずです。
なぜなら香港にいたっては私の S/STERE のような小さなレーベルでも取り引きしていたお店が数軒あったほど,世界中のハイエンドな洋服を展開しているセレクトショップも多く,ファッションでも世界有数の影響力を誇る都市の1つだからです。
(90年代,“裏原系”ムーブメントでファッション界を席巻した NIGO® 氏の A BATHING APE® も今では香港の企業が保有しているほど…。)
S/STERE へも洋服を買いにわざわざ京都にまで足を運んでくれていた香港のお客さまもたくさんおられました。
彼らは本当にオシャレを愛しており,『めちゃくちゃシャレた人きたなぁ~…』と思うお客さまはだいたい香港の人たちでした。
そんな数年前までは私たちと同様にオシャレを楽しんでいた彼らのSNSでの投稿は,映画の1シーンなのではと目を疑うほどの凄絶な光景へと変わりました。
昨今のアパレル業界は,中国マネーに依存しているところが大きく,巨大になった企業が中国を批判することは非常に難しいことだとは重々承知ですが,同じ仏教徒としてもチベット,ウイグルを蹂躙する中国政府を痛烈に風刺し,香港や台湾の人々の自由を支持する日本ブランド,デザイナー,アーティストが出てきてもいいように思います。
アイ・ウェイウェイ。逆に中国人にはこんな骨太なアーティストがおられますが…。
彼のシニカルな中国への視点と,この世の中に疑問を持ち,人々に関心をもってもらうための行為とも言えるさまざまな芸術活動は,ただ美しいモノを作る,売れるためのモノを作るということではなく,芸術とはそのための手段であり,表現方法は自由で,行動そのものこそが重要なんだと気づかされます。
(ちなみに中国を侮辱したとして大炎上した DOLCE&GABBANA の騒動は西洋白人あるあるのアジア人ディスだとは思いますが,すぐに謝るくらいの中途半端なディスはダサくて全然オシャレでもアートでもなかったですね…笑 ドルガバの服は昔結構着ていただけに残念…。)
とりわけロック・スピリッツがどーとか,パンクがどーとかいっているブランドには上っ面だけではなく,その精神性でもそれらを表現してほしいところです。(できもしないことはダサいから言わない。)
本来,個人の自由と反体制的視点を表現することが PUNK の意味です。
そんな個々のムーブメントがファッションとなりアートとなり音楽となり, PUNK や HIPHOP というカルチャーを生み出しました。
ファッションが無くなった今,もう新しいカルチャーも生まれないんでしょうか…。
権力者の押し付ける常識を疑い,ノットノーマルな思考,表現をした人々が本物のファッション,新しいカルチャーを生み出します。
このように自由に発言でき,発信でき,自由にオシャレを楽しむことができる環境にいる日本人の私たちが作れるムーブメントが必ずあるはずです。
少なくとも,中国政府はそんなカルチャーを恐れていることは間違いないでしょう。
この note を見てもらい,再度世界で何が起きているのか,皆さんの買う洋服がどこで作られたものなのか,そのお金はどこの国に支払っているのかを考えてみてください。皆さんがファッションという名の浅はかな洗脳から目覚めてもらいたいのも私が伝えたかったことの1つです。
個人にとって,政治的,芸術的自由がいかに必要なのかを考えてみてください。
洋服を通じて世界を知り,日本を知るきっかけにもなります。
洋服を通じてどうか世界に思いを馳せてみてください。
言うてることと,やってることが,ちゃいますねぇ~
と自分もならないように戒めとして…笑
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