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休日とサスペンス

休日はほとんど時計を見ないせいか、騙されているのではと疑いたくなるほど容赦なく時間が溶けていく。
誘惑してくるNetflixで「ごめんね青春」を見てみたり、「チェンソーマン」を読んだり、「プリデスティネーション」を見返して気持ちよくなるまでなんとか理解しようとしてみたり。
何もしてはいないくせに心だけは充実してしまう、というのは現代のメリットでありデメリットだなぁと思う。
焦って外に出た頃にはさっむい暗闇が待っていて、
はやく春になってくれと念じながら身体が温まるのを待ってただただ歩く。
スマホの中の万歩計を満足させるにはまだしばらく家には帰れないだろう。

テレビのバラエティでやっていた「犯人を見つけるまでミステリードラマの世界から抜け出せないドッキリ」をふと思い出す。
サスペンスドラマに出たい身としては、ドッキリにかけられていた芸人がただただ、羨ましかった。
ドッキリだということさえ理解してしまえば、あれほど楽しい謎解き空間はないだろう。あれだけの人が集まって自分のためにフィクションの舞台を用意してくれるなんて、正直贅沢すぎて真っ直ぐドッキリを楽しめてはいなかった。きっと僕の他にもやりたいと思った人はたくさんいたはずだ。
あれを見てからより一層、
サスペンス作品に出たくなった。
探偵は最高だけど、犯人でも容疑者でも警察でも、第一発見者や容疑者の職場の同僚や同じアパートの住人でも構わない。
『古畑任三郎』には間に合わなかったけれど、
サスペンスには夢がある。
出れる手がかりを探して掴んで、実現させたいものだ。


おわり

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