気ままな鑑賞エクササイズ#6 ムンク「自画像、時計とベッドの間」
1時間でnoteを1記事作る、エクササイズのような鑑賞をやっていこうと思います。記事を読むだけでも、同じように時間を測って擬似体験してみても面白いかも。
<ルール>
・以下の作品をまず3分鑑賞して、発見したことを書き出します。
・その後25分、書籍やネットで作家・作品について調べます。
・さらに3分鑑賞をして、再発見したことを書き出します。
・25分を目標に記事を編集します。
・気ままに不定期で続けます。
ちなみに作品の選定は、今読んでいるこちらの本に出てきたものにします。
では、まず作品を3分鑑賞して、発見したことを書き出します。
今回の作品はこちら
画像リンク(以下ページに掲載している画像とは異なります)
・3分の鑑賞で気づいたこと
明るい色合いの絵ですね。なんか描き方もすごくラフと言うか・・多分キャンバスに描いてあるっぽいんですけど、特に右下の・・これはベッドかな?
シーツか毛布の描き方なんて、もうほとんどキャンバスの上にちょいちょいちょいってこの柄をのせただけっていう感じ・・下書きの線みたいなのも残っているような感じですね。でも、それがすごくアクセントになって、逆にこうなんだろうな・・いい感じになっているような気もしますね。
この真ん中に立っている男の人の襟元かな?も、なんかキャンバス地そのままなのかなぁ?また下書きの線が残ってるような感じかと思えば、一番右下のところなんかは、結構複雑な色合いが置いてあったりとか、この男の人のズボンの右側とかもうちょっと空間が潰れちゃって、どういうものなのかよくわかんない感じになってますね。
男の人の腕の右側の所の壁かな、ここら辺の色合いとかすごい綺麗で、いくつか絵画なのか、彫刻なのか、人形みたいなのが背景の真ん中の上の方にオレンジのと、左上の方に青白い人が見えたりとかして、なんかあんまり空間がどうなってるのかはよくわからないっていうか、混ざり合ってます。
柱時計みたいなのが左の所にあるのかなーとか、奥の方は何かドアが開いているのかなーとか、何かあとこの左上の人体っぽい左側の白いところに、なんかこう汚れみたいのがついてないですかね?これはなんかあんまりこの絵がちゃんと管理されてなかったからかな?なんだろうわかんないすけど・・
床のなんか映り込みがすごい激しい気がしますね。男の人の足元とか、あと柱時計とか物体が写り込んでる感じがするので、リノリウムとか、ああゆう光沢のある・・病院とかの床だったりするのかな?
ベッドもある・・でも病院だとしたら、ちょっと色んなものがあって、プライベートな空間過ぎるかなあなんていうような感じもするし・・なんだろうと・・この人もどういうポーズなのか、ちょっとぼんやりしているような感じですかね 。
・作品・作家について
エドゥワルド・ムンク
「自画像、時計とベッドの間」1940〜1943
・30分調べたこと
ムンクについて
ノルウェー出身の画家。『叫び』の作者として世界的に有名で、ノルウェーでは国民的な画家である。
ウィキペディア「エドゥワルド・ムンク」より抜粋
1863年12月12日ノルウェー南部のリョーテンに生まれる。1880年画家への決意を固め、画学校に入学。急進的な芸術家グループと交流するうちに、独自の画境を開いた。1892年より、ベルリンを拠点にヨーロッパ各地を放浪。1908年にデンマークで神経症が悪化し、治療に専念したあと、ノルウェーに帰国した。1916年以降はクリスティアニア(現オスロ市)郊外のエーケリー に土地と家を買い、終の住処とした。1944年1月23日死去。享年80歳。「週刊美術館29 ムンク アンソール」より抜粋
作品について
ムンクは老人らしい姿で、時計とベッドという二つの子の象徴の間に身を置いている。背後の開いた扉は、未知の世界に向かう道につながっている。ムンクの背後に見える日の光に溢れた部屋は、作品で埋め尽くされている。
生涯をかけて描いたこの作品を通じ、画家の遺産は生き続けるだろう。ここに描かれたムンクの絵画コレクションのうち、唯一特定できるのは、右側の女性の全身像だ。<クロトカヤ(おとなしい女)1927ー29年、オスロ市立ムンク美術館)と題されたその作品は、ロシアの文豪フョードル・ドストエフスキー(1821ー81)による短編から想を得たものだ。肌をあらわにした女性は、ムンクの人生において性的な関心が未だに重要な役割を果たしていることを示す。ベッドの色鮮やかな模様もまたエロティシズムの象徴として解釈できるかもしれない。
ムンク展 MUNCH:A Retrospective 展覧会図録より抜粋
ムンク最晩年の姿である。ベッドは人は生まれ、そして死ぬ場所であり、針も文字盤もない大時計は、いよいよ最期の時が近づいているのを警告する。幼い頃から死を恐れていたムンクだが、決して死から目を背けはしなかった。命ある限り、死を見つめ、対峙し続けたのである 。
「週刊美術館29 ムンク アンソール」より抜粋
・さらに3分の鑑賞で考えたこと
今回はタイトルを知らなかったんですけど、「時計とベッドの間」という題が付いていて、解説でも見たんですけど、生まれてくるところから死ぬまでという、そういう死期を間近にした気持ちっていう事を、こう色々を象徴しているっていうのがあって・・
まぁ確かにタイトルにもそう付いているし、これ描いたのが亡くなる1年前ぐらいっていうので、本当に最後の自画像なんじゃないかっていうようなところもあって、ああ、まあそれはそうなのかもしれないなーっていうのは・・自分の人生を振り返ってるみたいなね、後ろの絵とかが・・一点は特定されているってのはありましたけども、まあそういう象徴的なところなのかなっていうので・・
だから一個一個意味のある部分はそうなんだろうし、あと僕が気になった、この床のなんとも言えない色合いっていうのも、また確かにちょっと不穏な・・と言うか、何とも言えないこの感覚って、そういう死を目前とした心持ちっていうところなのかなっていう・・
全体的に明るい印象とは言ったんですけれども、まあそうではないところというのが、そういう床とかに見え隠れしていたのかなっていう風に解説を読んで思いました。
でも、やっぱ重いだけではなくて、このベッドの軽やかさっていうところで、人が生まれるっていう所であったり、性的な部分っていう・・まあそれは題にも表れているという風には言ってってたんですけれども、そういう重大な何かというのがテーマかもしれないですけども、それがすごくこのベッドの軽やかな描きかた・・一件軽やかに見える描き方で・・何だろう、また違った雰囲気に感じるのかなーって思ったり・・
でもそんなベッドも、そういう意味を聞いてまた見てみると、ちょっとこのラフさもまたなんだろうな・・血糊のような・・印のような、証のようなものにも見えてくるし・・単純に明るいとか、ラフとか、軽いっていうことでもないような感じなのかなっていうのは・・あの、なんとなくその・・明快に言い切れる感覚が、そこかしこにあるわけではないですけれども・・
まあ生まれたこと、それからこれから終わっていくことに対しては、何とも言えないその心持ちがいろいろ・・いろんなところに現れているっていう風に捉えると、まあそういうことなのかもなっていう風には、何となく納得しました。
だから人物の顔とかもね、はっきり描いてないっていうのは、やっぱりその表し難いと言うか、はっきりとこうだって言い切れない気持ちが、そうさせたのかもしれないなっていう風に思いました。
以上
あなたにはどう見えましたか?
また次回!