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「私はここに来たことがある」

こんにちは、編み物作家のはるです。

はじめましての方は、タイトルを見て
なんのこっちゃ??
と思ったかもしれません(笑)

私はうつ病とストレス性健忘という記憶障害があります。

ストレス性健忘ってあまり知られていないかもしれません。

私は2024年6月現在、31歳。
だけど、12歳頃から今までの記憶がありません。

何らかの強いストレス(負荷)が掛かると、数時間、数日あるいは数年分の記憶がなくなってしまうのです。

詳しくは下記の記事または動画を見ていただいた方が早いかも。


何度も健忘を繰り返しています。

直近の数日間を忘れているだけの時もあれば、
11歳頃まで記憶が戻ってしまって、パニックを起こすことも。


5月末に起きた健忘

今の私は5月末に、大分強めの健忘症状が出て、2日間くらい家族のこともあやふやで、
家族以外の人たちや出来事をすっかり忘れてしまったようです。


そんな私ですが、6月12日にショッキングな出来事がありました。

おそらく高校時代の「LINEを交換するくらいの仲の部活仲間」である女性が、病気で急逝されたとグループLINE(←これも最初は分からなかった)のメッセージで知りました。


この時には既に、6月15日から家族旅行に行くことが決定していた(と家族から聞いた)のです。

モヤモヤしつつも彼女のことを思い出せるわけもなく、

普段通りの生活を送ること
彼女を思いながら編むこと
旅先からも彼女のことを祈り続けること

それしか出来ない。
そう思って、家族旅行に今、来ています。

この記事は、旅先で書いています。
どうしても書かないと、残しておかないといけない出来事がありました。


「私はここに来たことがある」

私たち家族は函館に来ました。
この記事は旅行2日目の早朝に書いています。

ここに記しておきたいのは、昨日の出来事です。

本当は昨日のうちに書ければよかったんですが、受け止めるのに時間がかかって、心が追い付かなくて。


今は、少し冷静に昨日のことを振り返ることが出来そうです。


小6の修学旅行は函館だった

私が小6のときは、函館に修学旅行に行ったはずなんです。

函館の歴史
自主研修の計画
修学旅行のしおり

学校でそんな準備をしたことは覚えているのですが…

修学旅行に行った記憶がない

家族の話では、確かに行ったはずなのです。
何か嫌なことでもあったのか、不幸にも忘れてしまったのか分かりませんが…


今回の家族旅行は、私にとって「初めての函館」であり「修学旅行のやり直し」なんです。


五稜郭タワーから見た景色

旅行1日目、函館に到着したら五稜郭に行きました。

本当に星のかたちをしているのかな?

なんて、ちょっとドキドキ。

いざ五稜郭タワーの展望デッキへ。


おそらく、フラッシュバックが起こったのだと思います。


展望デッキから見た五角形のお堀と奉行所
独特な形


この光景を見た瞬間に
頭の中にたくさんの映像が流れてきました。

私の、小6の時の記憶なのでしょうか。


あの松の下、建物の近くには本物の大砲が置かれていた
藤棚があった
更地になってしまった建物の跡があった


そんな映像が頭の中でいくつも駆け回って、
パニックを起こしました。


家族にも心配をかけてしまいましたが、

「そんなことがあったんだね。一気に思い出してビックリしたんだね」

そう声をかけてくれました。


なぜか涙が溢れてきて、私にもちゃんと小6の修学旅行があったんだと実感したというか、

不思議な感覚で、でも嬉しいと感じました。


本当に置かれていた「大砲」

もしかしたら、私の都合の良い妄想かもしれない。

そんな不安もあったので、家族で実際に五稜郭を散策しました。

そうしたら、見つけました。

松の下、並んだ建物の近くに
大きな大砲が2つ。


「本当にあったね、ちゃんと覚えているんだよ、思い出せないだけで」

そんな両親の言葉に、また泣きそうになりました。


私の中で眠っている記憶

先日亡くなった彼女のことも
修学旅行のことも

本当は私の中にちゃんと、ある。

そう思えます。

私は何度も健忘症状を繰り返すけれど

周りの人たちは、私のことを覚えていて

私自身の中にもちゃんと記憶はある。


ただ、眠っているだけなんだ。


今はそう思えるのです。

旅行は3日間。

私は残りの2日で、何か記憶の欠片を思い出せるかな。


たとえ思い出せなくても、家族との新しい思い出を大切にしようと思います。



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はる@うつとストレス性健忘とハンドメイド
あなたの記憶に、「私」が残っていたら、「私」がちゃんと生きていた証です。 どうか、覚えていてくれますように。

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