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AIは本当にイラストを「描ける」のか―Diffusionモデルの限界

「写真の中のものは自由に変えられる」 いまやマジック消しゴムだのマジック選択だの、色んな呼ばれ方をしているアレがだいぶ定着し始めました。 うっかり映り込んだ自転車や自動車をなかったことにできる。クジラとコラボもできるし、来れなかった友人を写真に『追加』することだってできちゃう。そして雨天も晴天に早変わり。 ディープフェイクの問題はあるものの、AIは写真に魔法をかけるものとして広まりつつあるみたい。 そう言いたげなCMを見るたび、どうも逆張り精神が働いて、「背景の置き変えはで

    • 漫画向けトーン貼りLoraを試作した ―もとい、トーン貼りControlNetの構想―

      バケツ塗りをしたときの細かい塗り残し! あれ気になりますよね〜!  線画の隙間や塗り残しにえっちらおっちら対応しなくても、適当にグレーを塗ればAIがいい感じにトーンを貼ってくれる。(なんなら線画もちょっぴり整えてくれる) そういうものがあればいいなと思ったので、トーン貼りLoraを作ってみました。 精度は悪いよ! グレースケールの画像を与えるとこんな感じでスクリーントーン調にします。 学習画像の少なさからか絵柄が変わったりトーンが潰れたりします…。  実用レベルでは

      • 小説やプロットの矛盾を見つけるGPTsつくった(ログ公開・コツ紹介あり)

        今回扱うGPTsはコチラ。 小説やプロットの矛盾を見つけるGPTs 物語について尋ねると、古典や現代文学を踏まえながら語ってくれるGPTs ストーリーアナリティクス作成時のログまず、どんなことができるGPTsなの? 案ずるより見るが易し。 どう考えてもおかしいだろ!な点を指摘してくれます。 この場合だと人質の位置ですね。テレポートが起きていることを指摘します。 書いてるうちは案外気づかないけど、読者からしてみればツッコミどころはありがち。位置関係とか、案外忘れがち

        • 【日記】考えたこと

          私なりに考えた末に、機械学習を1から学ぶことにしました。 知識不足を痛感したのもありますし、SDXLに環境を移行する際に諸問題を神々がなんとかしてくれるのを待つだけだったので、私なりに試行錯誤できるようになりたいと感じています。 特段イラスト生成AIにおいては、制作に活かすとしたら工夫が必要ですし、そのためのイラストに関する知識が足りないので、だったらAIアプリを作るとかそういう方向のほうが向いていると思ったんです。 最前線はムリだし、とっくの昔にその方向に動いている方々が

        • AIは本当にイラストを「描ける」のか―Diffusionモデルの限界

        • 漫画向けトーン貼りLoraを試作した ―もとい、トーン貼りControlNetの構想―

        • 小説やプロットの矛盾を見つけるGPTsつくった(ログ公開・コツ紹介あり)

        • 【日記】考えたこと

          Automatic1111版Stable Diffusion webUI豆知識(インストール・タブ非表示・inpaint部分保存・プロンプト生成調整)

          (トップ画像はuntitled_replicant使用) Automatic1111版SD webuiの、地味に知られてなさそうで知られてる、ちょっと知られてない豆知識を集めました。 1.Win10~とNVidiaのグラボがあればGitもPythonもインストールしなくていいWindows 10/11を使用している NVidiaグラフィックボード搭載 上記の条件を満たすパソコンであれば、簡単にAutomatic1111版stable-diffusion-webuiをイン

          Automatic1111版Stable Diffusion webUI豆知識(インストール・タブ非表示・inpaint部分保存・プロンプト生成調整)

          突然だがアニメ「スペース☆ダンディ」の話をしよう

          Q: スペースダンディって? A: 宇宙のダンディであるスペースダンディとは! アニメ制作集団ボンズ が制作したSFアニメ作品であり、 主人公ダンディ率いる(?)BBPがレア宇宙人を求めて大宇宙を駆け巡る一大スペクタクルスペースオペラ……ではなく。 基本はろくでなしダンディが時に盛大にやらかし、時に漢を見せる、 「痛快コメディアクション やっぱり"一大スペクタクル"SFアニメ」 である! 画がいいじゃんよまず言いたいことは、このスペースダンディ、とにかく見ていてとても気持

          突然だがアニメ「スペース☆ダンディ」の話をしよう

          画像生成AIのQ&Aのふりかえり AIによる絵柄模倣と特化型学習について

          知財戦略本部が知財計画2023の策定を進めてくれてるみたいだから 急いで議論に追いつきたいけど もう疲れちゃって 全然動けなくてェ… はじめにこんにちは。以前、こんな感じの記事を書いた者です。 こちら、予想外にも多くの人にご閲覧いただき温かいコメントやいいねをくださったこと、今でも深く感謝しております。有り難いなぁとしみじみ思うばかりです。 一方で、知識や見通しがまったく足りていませんでした。いっそ全て書き直そうかとも検討したのですが……現在は日本ディープラーニング協会

          画像生成AIのQ&Aのふりかえり AIによる絵柄模倣と特化型学習について

          うちの子VroidでLoRAを作ってみよう(wd14-taggerで楽してキャプション付け)

          ※生成モデルはunlimited使用。説明わりと投げっぱなしです。 ※LoRAぜんぜんわかんない!!!!!!!! 4/9 追記(変更箇所は記事下部へ) LoRAってなに?ざっくりいうと、画像生成AIで使えるファインチューニング(ネット上では追加学習とも呼ばれています)の手法の1つです。 自キャラのスクショからLoRAファイルを作成し、画像生成時に一緒に使うと、生成される絵にキャラクターの特徴を反映させることができます。 「この絵をこういう風にしてね」と指示するファイルを別

          うちの子VroidでLoRAを作ってみよう(wd14-taggerで楽してキャプション付け)

          今から画像生成AIに興味を持った人のためのQ&A -どんなリスクがあるの?著作権は生じるの?-

          ※見出し画像はuntitled_replicantで生成 2023/5/3 一般社団日本ディープラーニング様より生成AIのガイドラインが公開されました! 企業・組織向けと銘打っていますが個人利用にも参考になる内容のため、是非ご一読ください! 簡易解説付きがわかりやすいです。 また、柿沼太一弁護士が「生成AIの利用ガイドライン作成のための手引き」を公開されています。言語モデル含むAI利用に関する諸問題と現行の法について大変よくまとめられています。ブクマ推奨! AIの利用に

          今から画像生成AIに興味を持った人のためのQ&A -どんなリスクがあるの?著作権は生じるの?-

          PicassoDiffison&雑プロンプトで絵を制作するまでのログ

          見出し画像が完成するまでの忘備録です。 InPaintを駆使して画像上の任意の部分を再構成しながら絵を制作する方法を紹介します。 「画像生成AIは複雑なプロンプトを練らないとイメージに近いものが出てこない」 と思われる方もいるかもしれませんが、Inpaintを使えば好きな部分を好きなだけ変更できます。 ビックリするくらい雑にやってるので画像生成AIを試してみたい方の参考にもなれば幸いです。 1.全体像を出しますいい感じの画像がでるまでtext2imgします。 この絵が「土

          PicassoDiffison&雑プロンプトで絵を制作するまでのログ

          【自分用】ChatGPTで実用的なプロットを作る呪文

          ChatGPTでこんなプロットが作れるようになります。 「赤ずきんちゃんと狼がバトルする話」 「警察の主人公が犯人を捕まえる話」 ざっくりとした作り方説明 動機・見せ場を足す→質問攻めにする→3幕構成→微調整 1.「主人公がなぜ○○するのか、動機となる過去を足してください」 まず、雑プロットを用意します。 今回はできる限りGPTちゃんに丸投げしたいので、プロットも雑指示! 「赤ずきんちゃんと狼がバトルする話」のプロットを考えてください 「警察の主人公が犯人を捕まえ

          【自分用】ChatGPTで実用的なプロットを作る呪文

          ほんとは2000字くらいの記事のはずだったのにいつの間にか5000字近く…自分の計画性のなさがつらたん

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          岡本太郎の真髄を知るなら名言だけじゃなく背景も知らなきゃ駄目なんだ

          天才・岡本太郎の名言はどこもかしこも最高に素晴らしく、キャッチーで脳をがっちり掴みに来る。 名言集に刻まれた輝かしいことばたち。わたしたちはその名言を読んで、「すごい! こんなふうになりたい!」とついつい思ってしまいがちだ。 でも、そうやってしんみりして本を閉じ余韻に浸っているときでさえ、岡本太郎がどういう生き方をしてどうしてそういうことばを言ったかまで考えないし、なんなら、ほんとはことばの、自分に都合のいい側面だけ見てしまっているんじゃないか? そう思って自省したおはなし

          岡本太郎の真髄を知るなら名言だけじゃなく背景も知らなきゃ駄目なんだ

          これまでのかつどう!

          ■自己紹介 こんにちは。アバターのセヌ子さん(アイコンの子)の自撮りをあげている謎アカウントの人です。 今までなんとなーくTwitterで自撮りを上げ続けましたが、時はもう2023年。 Twitterを見ていた方の中には、この人いったい何が目的なんだろうと思った人もいたかもしれません。 私自身「この@yuruseineって人は何がしたいんだ???」とずっと思ってました。なんだこの垢? というわけで諸々考えました! どこに向かいたいのか、どんなことをやりたいのかとか、自分

          これまでのかつどう!

          SONICMAN反省会会場

          ジャンププラス原作大賞に参加しました。 10000%落選すると思います!!!! ……早速ですが、振り返りも兼ねて問題点ピックアップです。 1.そもそもあらすじがあらすじになってない わかってるんですよ!!これ広告の煽りだってよぉ!! だ、だって300字じゃ足りないんだもん!! シャンクス!!! 尺が!!!! 300字に詰めると無関係そうな連中となぜかケリをつける話になっちゃう!! 物語上では繋がってるんだけど300字じゃ説明できねぇ!!せめて1000字!!1000文字

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          3話 正義の潜入講師

          ――私立水令高等学園。 空き教室で、作業服の男が誰かと話している。 『わかっているとは思いますが、水令高等学園はAI医療推進派の大企業エルゴスム社がバックについています。あのポケベルの中のAIと無関係とは思えませんの』 耳元の通信端末から聞こえてくるのは女の声。 『貴方の役目は水令学園に潜入しエルゴスム社の目的、そして例のポケベルの手がかりを掴むことです。ここまではよろしい?』 「大丈夫だ。――ここは敵地だってことも理解してる。迂闊に目立ちすぎだったよ」 『ふふ、あな

          3話 正義の潜入講師