![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/153088296/rectangle_large_type_2_9ae024836ffd0ab89d6ed34bc0582b10.png?width=1200)
別れに、涙とか後悔とか必要ない
人それぞれ、様々な別れを経験する。恋人との別れ、配偶者との別れ、親との別れ、親友との別れ、ペットとの別れ…
『もっとこうすれば別れを防げたんじゃないか』と思うこともある。
そんな《別れ》について、今見ているドラマ《西園寺さんは家事をしない》で心に響いたセリフがあったので紹介します。
声優の津田健次郎さん演じる料理系YouTuber《カズト横井》のセリフ。
YouTube企画の最終回で、8分で終わる時短手抜きレシピとして流しそうめんを紹介するはずが、「昆布を鍋に入れて30分置く」と、麺つゆから作り始めようとして周りはザワザワしているというシーン。
昆布と、後で使う鰹節は、最終的には鍋の外に取り出します。
出来上がった麺つゆに、形としては残りません。
ですが、味としては残っています。
存在しているんです。
それって…人生に似てるなぁって…
沢山の人と出会い、やがて別れる。
でも、味は必ず残っているんです。記憶の中に、心の中に。
次に一歩を踏み出す勇気に。
時に、苦い味になることもあります…
だからこそ、出会いはかけがえのないものだと知ることができ、大切にすることができる。
皆さんはどうですか?自分の中に、どんな味が残っていますか?
誰の中に、何を残しましたか?
僕は、この鍋を見ながら、そんなことを考えています。
そして、自分の存在には意味がある。全ての人の存在にも意味がある。
そう気付いた時に、別れに涙とか後悔とか必要ないってことが分かるんです。
これは、YouTubeの撮影スタッフやライブ配信を見ていた視聴者の視点からすると、最終回という別れに向けたセリフとして捉えられる。
でも、このときのカズト横井は、恋人を想って言っていたのです。
カズト横井は何年も想いを寄せていた女性《西園寺さん》に告白し、ようやく恋人になれた。
でも西園寺さんは、自分の心の中に他の男性への恋愛感情があると気付いてしまった。いや、ずっと前から気付いていたけど、その気持ちに蓋をしていたことを認めた、と言った方が正しい。
カズト横井は、自分のことを100%好きにさせるから、最後のチャンスをくださいと言う。
でも、カズト横井は西園寺さんを見ていて、『もうこの恋人関係を終わらせよう』と悟ったのです。
一方の西園寺さんは、自分との別れを決意したカズト横井の想いを受け取りつつ、別のメッセージも受け取っていた。
西園寺さんの母親は、幼い頃に家を出ていってしまった。
当時の母親の想いは不明だが、西園寺さんは
「家事ばかりで疲れ果てて家を出て行ってしまったんだ。」
という考えに囚われ、罪悪感や父親への怒りを抱き続けてきた。
でも母親の中に自分は残っているし、自分の中にも母親が残っているんだと西園寺さんの心に響いた。
そして西園寺さんの思い人《楠見くん》は1年前に妻を亡くしたシングルファザー。
楠見くんもまた、妻が自分に残してくれたもの、自分が妻に残せたものに想いを馳せて聞き入っていた。
本当に、どんな別れにも響く素敵なセリフだなと思いました。
このセリフを津田さんのイケボで、切ない表情で語るんですよ〜
観ていない方は是非観ていただきたい!
TVerで9月10日(火)21:59まで観られます。38:50の辺りです。
いいなと思ったら応援しよう!
![ガラスのココロ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/133750925/profile_61716c7a7434c9ece8effdd843572733.png?width=600&crop=1:1,smart)