Do you speak English? イギリスで英語が話せることの重要性【全文無料】
昨日の『イギリスに住む日本人であるということ』という記事で、「わたしがイギリス文化に染まりきらずに日本人的な部分を残し続ける理由」について書きました。これについてフォローというか、明確にしておきたいポイントが2つあるので、記しておきます。
ロンドンは”多様性”が魅力の街だから、外国文化が許容&歓迎される
どの国でも首都は独特の立ち位置を占めていることがほとんど。ロンドンにも「世界有数の金融センター」「文化施設やイベントの充実ぶり」など、イギリス他都市にはない強みがあります。中でも大きな特徴として挙げられるのが民族や文化の”多様性”。ローカル・外国人を問わず、ロンドン在住者に「この街が好きな理由」を聞くと、多くの人が「多様性(Diversity)」と即答するほど。
イングランド人の友人が「イングランド人になりすぎないで」と言った理由はそこにもあります。ロンドンには「母国文化を残している外国人」がたくさんいた方が良いじゃん!ということ😜わたしの着物姿や日本っぽさも、そういう文脈だから許されている・面白がられるのであって、同じイギリスでも保守的な地方都市では事情は異なるはずです。
しかし、移民にも英語力とイギリス式マナーは必須である
ここからが本題です。上記のように民族やファッション、食べ物などに関しては寛容というか、むしろ多様であればあるほど好ましいという価値観のロンドンにおいてさえ、ローカルが譲れない点が2つだけあります。それが英語力とマナーです。
わたしがロンドンの地下鉄で着物を着て日本語の本を読んでいても、ローカルの人はごく普通に英語で話しかけてきます。つまり「この街にいる限り、どれだけエキゾチックな見た目をしていても英語が話せるはず(べき)」という意識が強くあります。これはイギリス全体で言えること。日本では、ここまでの強い感覚はまだないかと思います。
マナーに関しても同じ。イギリス人は基本的に他人に対して礼儀正しく親切ですし、ちゃんと列をつくるのが好きだったりと、独特のルールやマナー、エチケットがあります。知ってか知らずかそれを守らない移民に対しては、ほとんどのイギリス人が、顔には出さなくても違和感や嫌悪感を抱きます。これは日本でも同じかもしれませんね…。
英語力やマナーを備えていない移民をイングランド人があからさまに疎外・差別することはないとしても、親しくはなりたがりません。それは単純に「一緒にいて居心地が良くない」からかと💦
また、その両方のいずれかを満たさない外国人(とくに英語力が欠けている場合が多いですが)は、自分たちの方でも自国民の小さなコミュニティの中で生活することを選択します。ロンドンにも日本人、中国人、アフリカ系、メキシコ人など、無数の外国人コミュニティが存在しているので…。そういうところに属する方が、こちらも「心地よい」ということなのでしょう。
逆に「英語をちゃんと話せるし、イギリス式マナーを守る」という”イギリス人にとっての理想的な移民”である限りは、見た目やファッションその他が異国的でも滅多に差別されない、むしろ面白いと思われる場合もある、というわけなのです。
そこを理解せずに、ロンドンが多国籍なメトロポリタンだからといって、あらゆる意味で日本のやり方をそのまま引きずってきてしまうと苦労されるかと。もちろん、特殊技能がある人(芸術家や料理人など)は無条件で受け入れられる場合もありますが、多くの人は、渡英前に英語力とイギリス式マナーは鍛えておいて損はないでしょう💪
そして、そこまでイギリス人がこだわる「英語」を、実際にすでにイギリスに引っ越してきている移民に対して、初級から上級までそれぞれどんな内容をどんな形で教えているのか…?という点は、既存のメディアでもあまり取り上げられていないようなので、わたしの実際の経験に基づいてときどき書いていきたいと思います。
つまり、「この学習内容をクリアすればイギリス社会に溶け込めるよ!(理想的には)」という話でもあるので、イギリスへの旅行や留学、ワーホリ、英語学習、英語教育、移民問題に関心のある方は参考にしていただけるはず。また有料マガジンを作成しますが、定期マガジン『KIMONO x LONDON』をご購読くださっている方は無料でお読みいただけるようにいたします。どうぞお楽しみに~😊
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KIMONO x LONDON
主に着物で生活するロンドン在住のライターが、イギリス暮らしや他国への旅行の様子を綴ります。他愛ない日常ネタから日英文化比較、ガイドブックに…
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