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ロンドン・ロックダウン7週目:いよいよ日曜日に出口戦略が発表&復活するミルクマン【無料公開】。そして咲き誇る初夏の花々

5月になり、イギリスのロックダウンも7週目を迎えています。そして、今週末(2020年5月10日)にはいよいよイギリス政府によるロックダウン解除案が発表される予定。そのお話と、あといろいろをお伝えしていきます🌸

出口戦略の詳細は、2020年5月10日(日)にジョンソン首相が国民にテレビを通じて話しかけるという形式で発表される予定ですが、今まで出てきている情報によると、変更は「早ければ翌日の5月10日から、遅くとも6月1日から」実施される見込みです。

本日5月6日付けの上記のBBCの英文記事をざっくりまとめると、以下のような内容になります。いずれも「可能性」であり「決定」ではありません。

ショッピング
・試着室は閉鎖され、買い物は1人で行うように推奨される
・一部ブランドは郊外の大型アウトレット店舗を優先的に再開する(ソーシャルディスタンスが保ちやすいため)
・在庫整理のためのバーゲンがありそう

家族や友達と会うこと
・イングランドについては未定
・スコットランド政府は地元の地域内で今よりも頻繁に外出ができるようにする予定で、家族や友人、親戚との小規模な集まりも許可できるかを検討中

職場
・PCやデスクの共有はNGになる
・企業は時間差勤務を検討する必要あり

公共交通機関
・利用者数を制限する必要がある。ロンドン交通局によると、ロックダウン前のピークタイムには15分に325,000人が乗車していたが、ソーシャルディスタンスを採用すると15分に50,000人しか乗車できなくなる
・スコットランドは公共交通機関の利用時には顔を覆うこと(たとえばマスクの着用)を推奨
・ユーロスター(ロンドンとパリなどのヨーロッパ大陸の都市を結ぶ高速列車)は顔を覆うことを義務付け

学校・大学
・イングランド、スコットランド、ウェールズでは段階的に学校を再開し、特定の学年だけが出席するようにする。来年に重要な試験を受けるYear 10とYear 12がおそらく優先される
・スコットランドでは登校はパートタイムにし、在宅教育と組み合わせることを検討
・大学については、9月から通学できるのかすべてオンライン授業になるのか未定

ところで、スーパーでの買い物については、いわゆる”パニック買い”や”買い占め”の動きはさすがに落ち着いたようです。日本でもパンやケーキを焼くのが流行っているようですが、イギリスも小麦粉とイーストが一気に品薄になりました。そういうものもぼちぼち戻ってきていますし、上の記事にあるようにオンラインスーパーでもピーク時に比べて注文量が落ち着きました。

ちなみにイギリスでは伝統的に「週に1度のまとめ買い」が当たり前でした。その理由は、イギリスの労働者階級の人たちは賃金を週払いで受け取っていたからです。同様の理由で、今でも家賃は週極めのところが多いですし、国からの各種手当も週ベースで支払われます。

それを考えると、週に何度もちょこちょこ買い物するのではなく、まとめてどかんと買い物をするというロックダウン下の生活は、かつて(と言ってもそんなに昔ではない。15~20年ほど前)のイギリスの姿に戻るということなのかな…と考えたりもします。

昔ながらの…といえば、ロックダウンによって、それまで下火になっていた牛乳配達サービスのニーズが急拡大しました。ミルクマンあるいはミルクウーマンと言われる彼らは、牛乳だけでなく生鮮品やパン、シリアル、生活雑貨なども運ぶため、オンラインスーパーとほぼ同じような役割を果たしているのです。あまりに人気が出すぎて新規顧客を受けられなくなったところも。ミルクマンたちは感謝のカードやプレゼントを受け取ることが多く、あたたかな交流ができているよう🥛💓

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