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作文と読書感想文

学生の頃、作文が得意だった。
小学生の頃、市が発行していた月刊誌(集められた詩、作文、絵、毛筆作品のなかで良いと判断されたものが掲載される)に、たびたび詩や作文が掲載された。
一度、一冊に詩が1篇、作文が2本、いっぺんに掲載され、月刊誌に何本も応募してくれていた担任の先生本人が「これ、ええんか!?」と頭を抱えていた。
(ところで、詩と作文の数え方、単位はコレであっているのかしら。)

中学生の頃は、別に誰が書いてもいいけれど、とりあえず学校から1本は出さないといけない作文を、代表して書く、というようなことを何度かした。
それで、よく、賞をもらった。
卒業式の送辞作成委員会や答辞作成委員会にもお声がかかった。
(うちの中学は、送辞や答辞や4人ほどで分担して書いている。)

ところが、高校の頃は、勉強ばかりで、文章を書く機会がなかった。
勉強についていくことが必死すぎて、文章なんて書く暇もなければ、書くという発想自体がなかった、という表現の方が正しいか。

自分にはやっぱり文章か!?と感じたのは、大学受験のとき。
高校では落ちこぼれだったくせに、なぜかプライドだけは高かった私は、格上の私学全落ち、格上の公立前期も不合格、残るは、格上の公立後期の小論文の試験…という状況に追い込まれていた。
これが決まらなければ、浪人確定。
公立前期の試験の手応えが良くなかった私は、試験の帰り道に小論文を書くための本をいくつか購入し、たった2週間、ほぼ独学で小論文の練習に没頭した。
高校に入って、上には上がいるもんだ、と当たり前のことに気づいた私は、たちまち勉強に対して後ろ向きになり、すぐに落ちこぼれとなったのだが、小論文を書く、すなわち文章を書く、ということは合っていたのだろう、誰に何を言われずとも、朝から晩まで、集中して小論文の勉強を進められた。
晴れて、合格である。

大学に入ってからも、文学部だったので、何本も課題の論文を書いたし、卒業論文は45000字を超える量だけは大作のものとなった。
(文字数が多いから、良い論文というわけではないけれど。)
サークルも、自主映画制作サークルに入り、脚本を5~6本書いた。

昔から文章を書くことに抵抗がなかったのは、小学校1年生の頃から通っていた塾が、作文指導に力を入れていたからだろう。
低学年時は、とってもメンドくさい、と思っていたのだけれど。 
幼い頃からの積み重ねで、約10年ほどかけて、文章を書くことは、私の味方となった。
(武器とまで言える自信はない…。)

しかし。

このような輝かしき作文遍歴(!?)のある私でも、読書感想文だけは下手くそだった。
もちろん、例の進学塾でも、夏休み前になれば読書感想文の書き方について、指導があった。
ところが、どうもコレだけは上達しなかった。
まず、作品から得た感想を、具体的に言葉にする、ということが難しい。
小説をはじめ、映画等作品に触れた私の感想はこうだ。
「なんか、ふんわりほっこりした雰囲気で、なんか、良かった。」
「良かった」以外、何も言っていないのと同じである。
いくら心に響いた良作であったとしても、ほぼ同じ感想しか吐き出せない。
また、その作品に触れたことがない読み手にも伝わるような文章が書けない。
感想ばかり羅列していたら、なんのこっちゃ分からん感想文になるし、かと言って、どうやって作品を上手いこと文章に盛り込んだらいいのか、イマイチ分からない。
下手をすれば、ほぼ引用になってしまう恐れがある。
作品の内容をどうバランス良く感想文に盛り込み、また、自分が抱いた感想をどう具体的に散りばめさせるか、これは、作文力とはまったく別の技術であるように思われるのである。

noteの読み手として参加してもうすぐ1年になるけれど、他のクリエイターさんの「○○感想文」は、軒並みすごい。
特に、次の記事は、良いバランスで盛り込まれる作品情報と、色々な視点からの感想を見事に文章に表現されていて、心が震えた。

【yuraの勝手に推し記事】

話を戻して、中学時代に遡ると、読書感想文だけは毎年表彰されている同級生がいた。
うち1回は、市役所かどこかに貼り出されるくらいの良い賞をもらっていたはずである。
彼の読書感想文を読ませてもらうことはなかったけれど(今考えると読んでみたかった!)、きっと、上のクリエイターさんのように、作品の情報と自身の感想をバランスよく盛り込んでいたんだろうな。


ここまで書いておいて(しかも自慢話多め…)、つまり、何が言いたいかというと、これから、私も拙いながら、何かしら感想文の記事をあげていきたいな、ということである。
せっかく電子コミックを読むことが趣味だと自己紹介しているし、娘が生まれてから小説をじっくり読む機会は減ってしまったけれど、かわりに絵本に触れる時間が増えて、いくつかオススメもあるからだ。
新たな推しのドラマ感想文なんかも書けるといいな。

お付き合いいただけると幸いです。


※画像は姉モネさまのものをお借りしました。
  ありがとうございます。





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