世のビジネスパーソンは、「情熱」という切り口で5つの分類に分けられる
本記事は、経営の教科書で記載されていた内容の要約とその感想になります。
私は経営者ではありませんが、いち従業員でも日々の仕事上で参考になる部分がありました。
1.本書の紹介
そもそも経営とは何か、会社を良くするための「原理原則」とは何かを著者の新将命(あたらしまさみ)さんがまとめられているもの。
1章では、「情熱がない経営者はすぐに去れ」というメッセージと共に、世の中には、情熱を切り口に5つのビジネスパーソンに分かれると述べています。
経営者に求められる資質とは、一体なんでしょうか。
このように、経営者には「決断力」「行動力」などではなく、「情熱」であると訴えています。
2.世のビジネスパーソンの5つの「情熱」の持ち方
では、情熱を持ち方には、どのような人がいるのでしょうか。整理していきたいと思います。
(1)「自然型」人間
何かを成し遂げてやるぞ、素晴らしい会社にするぞ、という志を持つ
誰に言われなくても、自ら進んで情熱を灯し、継続できるタイプ
割合として、全ビジネスパーソンの中で5〜10パーセント
(2)「可燃型」人間
自分からは情熱を灯さない
誰かが火をつけてくれれば燃えるというタイプ
世の中には最も多いタイプで、80パーセント以上を占める
(3)「不燃型」人間
自分からは情熱を灯さないだけでなく、誰かから火をつけてもらっても燃えないタイプ
不燃型人間は、さらに2種類にわかれ、1つは”生まれてこの方一度も燃えたことがなく、これからも燃えないという確信犯的タイプ”
もう一つは、”昔は、燃えていたが、燃え尽きてしまって灰しか残っていないというタイプ”
(4)「消化型」人間
せっかくついた情熱の火を消して回るタイプ
どの会社にも、1〜2パーセントは潜んでいる
役員クラスや部長の中にいると、困る
(5)「点火型」人間
80パーセント以上を占める可燃型人間の心に、情熱の火を灯すことができるタイプ
組織全体に占める割合は、5パーセント程度
3.経営者に向いているタイプは、「自然型」と「点火型」
ただし、どちらを先に心がけるかというと、自らが先導し模範を示すタイプである、「自然型」を目指すのが先。確かに先んじて実績を作っていくタイプの方が、経営者として信頼できますからね。
「自然型」人間になる方法も、書かれていたので、ご紹介します。
(1)短期と長期の納得目標を追い続ける
納得目標というのが、馴染みのない言葉ですが、
納得目標 = 自ら進んでやってみたいと思えるような、興味・関心から生まれる目標のこと
なるほど、組織や上司から言われる目標は、強制目標というそうで、そうではない目標を立てましょう、ということです。
自分が進んでやってみたいと思える目標なら、ワクワクしますし楽しく継続できそうですね。
(2)情熱の火を分けてくれる人と付き合う
会って話すと、元気ややる気が出る人って、周りに必ずいませんでしょうか。そのような元気印に人と積極的に付き合うことで、刺激し合い、大きな良い影響を受けることができるようです。
私も、年1回程度、異動した上司や退職してしまった元同僚と話をして、元気が出たり、改革のヒントを得られたりすることもあったなぁと思い出しました。
逆に、どんなに近くにいても、火を消される人とは一緒にいる時間をなるべく少なくするようにすることで、自分の情熱は冷めずに済むのかなと思います。
4.さいごに
私は自己診断だと、おそらく最も多いと言われる「可燃型」人間だよなぁと思いました。おそらく、読んでいるほとんどの人が、「可燃型」人間のはずでしょう。ただ、経営者にならないから「可燃型」で良い、というわけではないと思っていて、何も経営者になる人だけが「自然型」人間を目指すことはなく、全てのビジネスパーソンが目指しても良いのではないかと思いました。
仕事を忙しくしていると、強制目標を優先しがちになってしまう方も多いのではと思いますが、日頃前向きな人と関わりつつ、自分のやってみたいことを思い出す時間や習慣を作って、少しでも情熱の火を自分でつける回数を増やしてみることから始めていく、ことかと思いました。