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読書記録②

辻村深月著
『傲慢と善良』


読みながら、心が痛かった。
自身の傲慢さがちらちらと頭を掠め、
没入して読むことができなかった。

まだ結婚とは少し距離がある年齢だからこそ、
結婚にファンタジーな妄想を抱いている節があるからこそ、
婚活の現実、結婚相手を選ぶということの
シビアさ、残酷さが突き刺さってきた。

また、読み進めつつ、どうしても
真実に感情移入してしまう自分が
嫌だと思った。

自分は彼女のような人ではない、
彼女よりは「自立」を目指していて
「自分を持っている」人だと、
自身を過大評価しているからだ。

これがある意味、私の傲慢さなのだと思う。

また、フィクションの小説一つで、
ここまで考えがブレてしまう自分にも
呆れている。

でも、そうやって現実を見て、
自分は大した存在ではないことを受け入れて、
目の前の決断をこなし、
日常に耐えていくことが
大人になることなのかもしれない。

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