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オブラートに包みすぎないで


先日、スレッズである投稿が目に止まった。

保育園で
先生「水筒は毎日洗ってください」
保護者「昨日洗いました」
先生「麦茶に沈殿物があったので、捨てさせてもらいました。すいません。」
保護者「そういうお茶です」
先生「水筒は毎日洗ってくださいね」
保護者「洗ってます!」
ってやりとりがあったんだけどどう思いますか?
毎日水筒洗ってない人は指摘されても素直にすいませんとはならなさそう😥

引用:https://x.gd/QJh8K


これ、何問題?とコメント欄を見ると、
「それはカビです」「わかるでしょ」ということらしい。な、なるほど...。

これはわたしの感受性の問題かもしれないが、わたしは「沈殿物」という言葉とカビとが繋がらなかった。わたしの印象では「沈殿物」という言葉は、カビよりも麦茶を入れる際に出る葉っぱカスの方が近い。だから「あのカスが出ないって無理じゃない?」と思ってしまった。

もちろんコメント欄にも「それは麦茶から出るカスでは?」というコメントがあった。だけどその返信を見ると「普通のお茶から出る沈殿物くらいで保育士さんはそんなこと言わない」ということらしい。うーむ。

「お茶から出る沈殿物くらいで保育士さんはそんなこと言わない」って、たしかにそうなのかもしれないけど、その感覚、いち保護者が掴めるものだろうか。

少なくともやりとりを見る限り信頼関係が築けているとは思えず、「この保育士さんはこれくらいで沈殿物とは言わないだろう。きっとカビが生えていたんだ!ごめんなさい!」とはならない気がした。

「カビ」という固有名詞があるのだからカビと言えばいいのに、と思ってしまう私はガサツだろうか。だけどわたしは、こういう話が無性にいやだ。

オブラートに包むことで成立しなくなる会話


わたし自身、保育士さんとのやりとりで難しさを感じることがある。わたしが利用する保育園は基本的にとてもいい保育士さんが集まるいい園だけど、だからこそ余計に、地味に、オブラートがしんどい。

たとえば先日、はじめて給食にもずく酢が出ていた。家ではまだ酢の物を出したことがなかったため、保育士さんに「この子、酢の物食べました?うちで出したことがないから、好きそうならわたしも出してみようかなと思って」と声を掛けると、大変申し訳なさそうに「味付けは子ども用に薄くしていますので」と言われてしまった。

責めていないのに責めていると思われるのは悲しい。感謝しかない保育士さん相手だからなおさら。別の言い方があったのかもしれないが、言い方を模索すること自体、まるで聞いてはいけないことを聞こうとしているみたいでそれもちょっとな、と思ってしまう。

もちろん保育士さんの過去の経験や園の方針、指導のもと、そうなってしまうのは容易に想像できる。いろんな親御さんがいるんだろう。酢の物にクレームが来たこともあるかもしれない。

それでもわたしはやっぱり、オブラートはほどほどにして欲しい。オブラートも行き過ぎると解釈の難易度が上がるし、子どもの前ではなるべく正しい日本語でやりとりしたい。

だから例えばこのケースだと、もちろん最初から「カビ」って言うのはちょっとあれだから「沈殿物」と言ってみるとして、伝わってないかなと感じたら、小声で「カビが・・」って言っちゃうとか。そしたら「ああ!ごめんなさい」ってなるんじゃないかなぁ。ならなかったら、その人に対してだけ対策を考えるとか。ようは早々に諦めないでほしいし、伝わらなかった単語で粘らないでほしい。

まぁでも、そんな判断を毎日しなくちゃいけない保育士さんはやっぱり大変だと思う。本来なら保育士さんたちが子どもとのコミュニケーションに集中できるよう、保護者が気を遣うべきなのだ。保護者のみなさん、水筒はしっかり奥まで洗いましょう。

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