三好優実

Webメディアの編集や、取材記事、コラムを書いて暮らしています。「母親」を取材してまわる連載と、ワーママライフを綴った日記を毎月公開中。

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マガジン

  • 【連載】ワーママ日記

    2023年11月〜毎月の日記を公開してます。半年前まで無料で読めます。

  • 琉球新報「落ち穂」エッセイ

    2024年7月〜12月に琉球新報「落ち穂」にて執筆したエッセイを許可をもらって転載しております。(※紙面掲載済みのもののみ/改行など一部変更あり)

  • 出産と育児のこと

    子育てについて、フリーランス目線で綴るマガジン

  • 揺さぶられ日記

    うれしかったこと、悲しかったこと、怒ったことなどを書きます。

  • 【連載】母親インタビュー

    世の中の「母親」に、母・妻・娘・ビジネスマンの4つの顔についてお話を聞く企画です。

最近の記事

10月の日記 〜息子の語彙力発達月〜

1日(火) 朝、ごはんを作っていると息子が笑いながら近づいてきて、「ぷぅした」とおなら自己申告。わたしが「ぷぅしたの〜」と笑うと満足したのか、次は珈琲を淹れているパパの方へ行き「ぷぅした」と申告。パパも笑った。子どものおならは世界で1番平和。 2日(水) 朝、息子にねだられ『おきなわゆびさしえほん』を読む。ハイビスカスもゲットウも言えて凄いと思い、「じゃあこれは?」とブーゲンビリアを指差しつつ(これはまだ言えないだろうな)と思っていると、目をキラキラさせながら「きれいな、お

    • 母の楽しみ

      幼少期の記憶がほとんどなく、家族で出かけた記憶はほぼ皆無だった。が、ひとつだけしっかりと記憶していることがある。大阪まで吉本新喜劇を見に行ったことだ。正直にいうと新喜劇は退屈だった。内容がというよりも、じっと座って何かを見る楽しさに目覚めていなかったのだ。弟とふたりで館内をウロウロしながら、母がひとり楽しそうに笑っている様子を不思議に思った。それが家族で出かけた唯一の記憶である。 それから30年くらいが経ち、最近になって母が小さい頃に水族館や遊園地など、いろんな場所に連れて

      • 9月の日記 〜手に染み込んだ醤油の愛しみ〜

        1日(日) 朝から晩まで息子とアクティブに過ごした1日。たいへん疲れたがたくさん笑った。ふと、小説『海と毒薬』にて、とある人物が飼い犬を「愛のはけぐち」と表現していたことを思い出す。いくらでも愛を注げる相手がいるということはとても幸せなこと。 2日(月) 土日にたくさん遊んだからか、原稿の進みがすこぶる良い。休日はちゃんと休んだ方がよい。 3日(火) 文章に悲しい感想をもらい落ち込む。心を動かせないわたしの実力がすべて悪い。 4日(水) 合同説明会を見たことがなかったた

        • 社会不適合

          「学校は靴みたいなもの」 「日本の学校はワンサイズの革靴しかない靴屋みたい」 オーストラリアでシュタイナー(芸術教育)幼稚園に勤務する方の台詞だ。4か国の専門家ママが子育てについて話し合う会で出たが、頭から離れない。 さらに続いた「足を怪我してる子ども達が登校拒否になってるんじゃないかな」「無理やり合わない靴を履いて歩かされてるだけ」「さらに傷だらけの足でまた歩かされる」「この靴が履けない君の足はダメだねって言われる」という言葉に泣いた。 そして、こうきた。 「たしかに

        マガジン

        • 【連載】ワーママ日記
          12本
        • 琉球新報「落ち穂」エッセイ
          7本
        • 出産と育児のこと
          20本
        • 揺さぶられ日記
          31本
        • 【連載】母親インタビュー
          5本
        • 映画を観たあとで
          1本

        記事

          「日本の学校って、サイズがひとつで革靴しかない靴屋みたい」スパイシーな個性を楽しみながら子育てをするために

          珍しく、夜のオンラインセミナーに参加しました。 新時代の子育て・親育てについて4カ国の専門家ママが国を超えて語り合うという内容で、アメリカ・スペイン・オーストラリア・日本から、発達特性プロコーチや精神専門医の方、保育士さんやギフテッドの子どもを持つ絵本作家さんという超豪華メンバーが集結!な会でした。 1時間半という限られた時間のなか、信じられないほど濃ゆい話が繰り広げられていてずっと心が震えっぱなしだったので、一部内容をシェアします。 「ニューロダイバーシティ」という考

          「日本の学校って、サイズがひとつで革靴しかない靴屋みたい」スパイシーな個性を楽しみながら子育てをするために

          わたしの名前

          優実と書いて「ゆみ」と読む自分の名前が好きだ。 シンプルに字面が気に入っているし、なによりいいのは、よくある名前なのに「ゆみ」と打っただけではすぐに出ない漢字なところ。 よく間違えられる「優美」という字に昔はちいさく傷ついたが、今はやりとりする5割くらいの人に間違えられることこそがいいと思うようになった。間違えずに送ってくれる人こそ、大切にすべき人だと思えるようになったからだ。だってきっと、わざわざ一文字ずつなにかの変換をしながら(たとえば優しい+実在とか)優実という字を作

          わたしの名前

          8月の日記 ~37歳になりました~

          1日(木) iPhoneを12miniから14に変えて1ヶ月が経ったが、よく落とす。1日3回は落とす。大きいスマホはわたしには不向きだったかもしれない。落ちたときの音もかなり大きく、地味にストレスなのである。 2日(金) 義父母からメロンが届き、ご近所さんからマンゴーをもらった。冷蔵庫が突然リッチになったな...と思ったが、ふと去年もまったく同じ現象が起こっていたことを思い出す。ただし去年は大きな台風が発生しており、停電の噂があったためメロン2玉とマンゴー3個を1日で食べる

          8月の日記 ~37歳になりました~

          女性活躍

          うっかり幼児虐待の漫画を読んでしまった。Xに広告で流れてきたのだ。描かれるシーンは嫌な気持ちになるものばかりで、実在する現実だと思うと吐き気がした。見るんじゃなかったと思い、見ない選択ができる自分に罪悪感を抱く。そんな負のループを繰り返した後ふと、虐待を踏みとどまった多くの親がいることを思った。 親になって知ったが、育児をしていると気が狂いそうになる瞬間が多々ある。普通なら考えつかないような被害妄想に陥ることだってある。だけど多くの養育者は泣いたり狂いそうになりながら、それ

          専業主婦から28歳で初就活!現在は同性パートナーと新しい家族を築くSさんの場合【母親インタビュー#5】

          世の中の「母親」に、母・妻・娘・仕事人の4つの顔についてお話を伺う企画「母親インタビュー」。 第4回目は、20歳で出産し、長年の専業主婦を経て、28歳で離婚と就活をしてから波乱とユーモアに満ちた人生をおくるS.Mさん。(40代/20歳・14歳の母) Sさんと出会ったのは、とあるお仕事のキックオフ的な集まり。第一印象からとっても明るく、快活な方だったので、話せば話すほどいろいろあって驚くばかり。ぜひ一度じっくりお話を聞きたいと今回取材をお願いしたら、なんと気付けば5時間くら

          専業主婦から28歳で初就活!現在は同性パートナーと新しい家族を築くSさんの場合【母親インタビュー#5】

          オブラートに包みすぎないで

          先日、スレッズである投稿が目に止まった。 これ、何問題?とコメント欄を見ると、 「それはカビです」「わかるでしょ」ということらしい。な、なるほど...。 これはわたしの感受性の問題かもしれないが、わたしは「沈殿物」という言葉とカビとが繋がらなかった。わたしの印象では「沈殿物」という言葉は、カビよりも麦茶を入れる際に出る葉っぱカスの方が近い。だから「あのカスが出ないって無理じゃない?」と思ってしまった。 もちろんコメント欄にも「それは麦茶から出るカスでは?」というコメント

          オブラートに包みすぎないで

          好きな理由

          数年前の明け方4時ごろ。締めのラーメンをすすりながら聞いた言葉が、ずっと頭に残っている。「どうしてこんなに沖縄が好きなのか、いまだに分からないんだよね」。夫の先輩の言葉だ。沖縄に遊びに来ていて、せっかくだから一緒に飲もうということになった。 先輩はかなり沖縄が好きなようで、年に何度も訪れてはひとりであちこちを巡っているのだという。だからお開きが迫ったタイミングで「どうして沖縄がそんなに好きなんですか」と聞いたのだった。その日の会話はほとんど忘れてしまったのに、「分からない」

          好きな理由

          ミス計画性!食いっぱぐれない人生設計が緻密なIさんの場合【母親インタビュー #4】

          世の中の「母親」に、母・妻・娘・ビジネスマンの4つの顔についてお話を聞く企画、「母親インタビュー」 4回目となる母親は、友だちのS.Iさん(30代/2児の母)。 彼女と出会ったのは、なんと旧Twitter。当時Twitterでお仕事のアシスタントを募ったところ、応募してくれたのがIさんでした。面談で「めちゃくちゃ優秀な人が来てしまった...」とニヤニヤし、即採用。優秀なのに気さくな人柄で、効率的でありながら楽しく働いてくれました。 そんな彼女から妊娠を聞いた時はお仕事は

          ミス計画性!食いっぱぐれない人生設計が緻密なIさんの場合【母親インタビュー #4】

          直された作文

          2歳になったばかりの息子が時々、よその子におもちゃを取られて悲しそうにしている。その顔を見るたび、忘れかけていた昔の記憶を思い出す。 小学3年の時だ。わたしの書いた交通安全の作文が入賞し、新聞に掲載されることになった。はっきりと覚えている。先生が「作文が新聞に載るよ」と伝えに来た際、続けて「少しだけ文章を直して提出するね」と言ったことを。その日の下校時間、職員室でなにかを書く先生の背中を見て、わたしの文章を直しているのだろうかとドキドキした記憶が妙に残っている。 直された

          直された作文

          正義の味方

          アンパンマンを嫌いになりかけた。 息子と初めてアンパンマンショーを見に行った時だ。数十年ぶりに見るアンパンマンは、子どもの頃とは随分印象が違った。悪さをするばいきんまんはたしかに迷惑な存在だけど、暴力でねじ伏せるアンパンマンもどうなんだろうと思ってしまったのだ。昔は盛り上がった「ばいきんまんをやっつけろー」の一体感が、とても怖いことのように感じてしまう。今のSNSの悪いところを見ているようだ。と、複雑な気持ちを抱えながらも、育児ツールとして頼る日々が続いていた。 そんなある

          正義の味方

          7月の日記 ~わたしは無色でクセが強い~

          1日(月) 2024年がもう半分も終わってしまった。 はや〜と思いつつ、正月が遠い昔のようだ。濃厚な半年だった。だけど2歳の息子にとってはもっと濃厚だっただろうな。息子に負けないくらい、残り半年を濃ゆいものにしたい。 午後、今年の『ベスト・エッセイ』が届く。すぐさまくどうれいんさんのページをひらき、圧倒的な"よい文章"に打ちひしがれた。くどうさんの文章はお守りみたいだなと思う。触れた後、すこしだけ自分の体温が上がるようなあたたかさがある。書きかけのエッセイを全部消すことにし

          7月の日記 ~わたしは無色でクセが強い~

          海のはじまりで見る「有村架純かわいそう」の意見について

          夏ドラマ『海のはじまり』にはまっている。 はまっているがゆえに、偶然見かけた『海のはじまり』にイライラする人多発…という記事に目がとまった。どうやら評価を下げる理由は、一言でいうと「有村架純(弥生さん)がかわいそう」らしい。 「大好きな目黒蓮が大嫌いになるかと思うくらい夏に幻滅、イライラしました」「弥生さん不憫すぎんか」 みたいな声がたくさんあるようだ。 この声にちょっとモヤモヤしている。 たしかに弥生さん、状況的には不憫というか巻き込まれてる感はある。いきなり彼氏に

          海のはじまりで見る「有村架純かわいそう」の意見について