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【読書記録】独特な構成で物語が展開する。『朱色の化身』塩田武士


あらすじ

80万部突破『罪の声』を超える圧巻のリアリズム小説!
「聞きたい、彼女の声を」 「知られてはいけない、あの罪を」
ライターの大路亨は、ガンを患う元新聞記者の父から、
辻珠緒という女性に会えないかと依頼を受ける。
一世を風靡したゲームの開発者として知られた珠緒だったが、突如姿を消していた。
珠緒の元夫や大学の学友、銀行時代の同僚等を通じて取材を重ねる亨は、
彼女の人生に昭和三十一年に起きた福井の大火が大きな影響を及ぼしていることに気づく。
「実在」する情報をもとに丹念に紡いだ社会派ミステリーの到達点。

Amazonより
『朱色の化身』塩田武士
講談社

感想

大好きな塩田武士先生の作品。
『罪の声』は最高でしたね。衝撃もの、傑作小説でした。
最新作の『存在のすべてを』も好きです。切なくなる物語。

独特な物語の展開

前半の「第一部 事実」はたくさんの登場人物の証言集が続きます。
総勢12人?独特な物語の展開で、最初戸惑いました。正直、前半は読みにくかったです。。
「第二部 真実」から読みやすくなりました。どんどん惹き込まれていきます。ただ、登場人物の頭の中でイメージしきれてないのか、たびたび第一部に戻り、読み直しました。「ああ、この人はこういう人だったっけ」と。(登場人物が多い話は苦手です)
巻頭に「登場人物紹介」もあります!

電子書籍で読むと戻るのが大変なので、紙のほうがおすすめです。

実際に起こった事件を題材に

『罪の声』と同様、この物語の題材も実際に起こっています。
1956年(昭和31年)に福井県の芦原温泉(あわら温泉)で起きた大火事。300棟以上が燃え、温泉街がなくなる大火事だったそうです。

私には少々読みにくかったですが、登場人物多めが苦手でない人はぜひお試しください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました(*^-^*)

作品紹介


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