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読書感想文 「ケーキの切れない非行少年たち」 (宮口幸治)


前から気になっていたタイトル。
大人夏休みの読書感想文ネタとして読んでみました。

内容を要約すると、「非行に走る原因にIQの低さがあり、従来の矯正教育では更生させることができない。彼らにあった教育が必要」ということです。

これだけならネット記事にもありそうな内容ですが、具体的事例を読み進むにつれて

わたしがずっと感じていた
「どうしていい歳した大人がこんなことするのだろう」の謎が解けました。

例えば
「50歳過ぎたおばさんなんて触る人いないよね」と油断していたら、コンビニで後ろを通った男にお尻を触られてしまったことがあります。

「おばさんより若い女性がいい」というのは平均以上の感覚で、IQが低くなると「女性なら誰でもいい」または
「おばさんと若い女性の見分けがつかない」のです。

また、わたしが感じていた生きづらさの謎も解けてきました。
IQが低いのも生きづらいですが、高くても生きづらいようです。
小学校5年生〜6年生の授業が退屈だったのを覚えています。義務教育の授業は平均(から少し下)にあわせますので、理解力の高い児童は退屈しちゃうんですね。。

本の話に戻すと、「現代は第三次産業が70%近くなので、IQが低い人が生きづらくなってきている」とも書かれています。これは事実と感じます。

産業構造の変化に教育の変化がついていけてないのが原因だと思っています。

言われたことを黙々とやる、という仕事はとっくに機械化されています。
第一次産業、第二次産業も黙って身体を動かせばいいというわけではなく、機械の使い方を習得したり、仲間とのコミュニケーションが必要でしょう。

知的障がい者の方は公的支援を受け、社会の一員として生きていけますが、
そこに入らないボーダーゾーン(IQ70-85)が大変、クラスの下から5人くらいだそうです。

いっそのこと
学力を3つのレベルに分けて、それぞれのレベルにあった教育にしても良いのでは。

高学力層:完全オンライン教育(個別指導でどんどん伸ばす)
平均層:30人くらいのクラス(大学に行けるくらいの学力をつける)
低学力層;少人数クラス(理解力に合わせてゆっくり教える。18歳までに中学卒業レベルの学力をつけることを目標)

とか。


義務教育は平均的教育をする、には限界が来ている気がします。

差別ではなくて、区別の考え方。

授業についていけずに非行に走ってしまうよりはいいと思いませんか?

また、頭の良い子がいじめをきっかけにひきこもってしまうのももったいないですよね。



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