「新しい時代」について考えたこと 3 文献の要約1
ジャケ画は、「人(ひと)新世とはなにか」(著 クリストフ・ホマイユ、ジャン・クティスト・フレリス)の表紙です。2018年1月22日、日本版発行。
個人的に、「新しい時代」に関する最先端の書物と思ったので、この本を読んで、知見を得ようとしています。
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公害問題は半世紀も前から顕在化していますが、このところ、天候異変のみならず、「変革期」と思える現象が多くなっています。
コロナ禍のような感染症は、歴史上何百年に 1 回かは発生していますが、「時代の変革期」と関連付けて考える人も多いです。
誰しも、今後、世界は、日本はどうなって行くのだろうかと、不透明な未来をいぶかったり、不安に思ったりしがちだと思います。
私も、まったくもってその通りであり、
自分なりに、この「混沌とした世の中」「変革期」が、どのように収束するのか、願わくば「より良い世界」になって欲しいと願いつつ、考えてみました。何らかのご参考にならないかと思い、noteの記事にしている次第です。
まずは「現状確認」です。
そして、「本質」を理解して、私のような一市民が出来うる対処法を探っていきたいと思っています。
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なお、理解促進のため、若干説明します。
a. 現在は、産業革命以降急速に発達した、物質文明や(大量)消費社会の弊害として、
自然や環境破壊、空気中の二酸化炭素濃度の増大、温暖化現象などによる、公害問題、資源枯渇、異常気象、生態系が破壊される、などが顕在化した時代と言っていいと思います。
b. 次いで、「人(ひと)新世」について説明します。
「人(ひと)」の歴史は、下図のように、最上段に記載されている「500万年くらい前」の「猿人」から始まって、「原人」、「旧人」、「新人(ホモサピエンス)」へと進化しています。
「新人(ホモサピエンス)」の年代は、上から2番目の段にあるように、「完新世」と言われます。
「完新世」は、1万年もの歴史がありますが、産業革命以降のわずか250~260年間を、人類が地球環境に多大なる影響を及ぼしだしたため、
この期間を「人新世」と呼びます。
<人類の歴史> 「人新世」
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読み始めて1ケ月ですが、また70%弱しか読み終えていません。言い訳するつもりはありませんが、生活の諸般事情、仕事、心身の健康管理、趣味的な楽しみなどなどがあり、
ここは、「あせらず」「欲張らず」「あまり期待せず」で、取り組んでいます。これは、最近の自分の信条です。
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過去の記事
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「人(ひと)新世とはなにか」についての 要約
1. 目次
目次だけ見ても、直訳的な部分や、一般的でない言葉があり、理解しずらいと思いますが、下記通りです。
はしがき
序言
第一部 その名称は人新世とする
第一章 人為起源の地質革命
第二章 ガイアと共に考える:環境学的人文学へ向けて
第二部 地球のために語り、人類を導く:人新世の地球官僚的な大きな語りを阻止する
第三章 クリオ、地球、そして人間中心主義者
第四章 知識人とアントロポス:人新世、あるいは寡頭政治新世
第三部 人新世のための歴史とはいかなるものか
第五章 熱新世:二酸化炭素の政治史
第六章 死新世:力と環境破壊
第七章 貪食新世:地球を消費する
第八章 賢慮新世:環境学的再帰性の文法
第九章 無知新世:自然の外部化と世界の経済化
第一〇章 資本新世:地球システムと世界システムの結合した歴史
第一一章 論争新世:人新世的な活動に対する一七五〇年以来の抗議運動
結論 人新世を生き延び、生きること
本編に入る前に、「はしがき」と「序言」の要約を書きます。
2. 「はしがき」の要約
「二 〇 一六 年、 本書 の 英語 版 と 文庫 版 が 刊行 さ れる 折 に、 私 たち 筆者 は 根本的 に 原稿 を 改訂 する こと を 望ん だ。」という書き出しとともに、
「新た な 二 章 を 付け加え 」たと書かれています。
2年間の間に、議論が進んだようです。詳細略。
3. 「序言」の要約
⑴ 本書の目的
・ 世界の見方を変える
・ より賢明に、敬意とともに、公正に、この「人新世」で生活する
・ お互いに「人新世」について考える
(2) 本書の構成
目次の各章の意図について述べていますが、ここでは省略します。
次回から、「結論」での区分けによって、内容の説明をするつもりです。
4. 今回のむすび
今まで読んだ印象では、様々な異変には、警鐘が鳴らされていたし、取り組みもあったのですが、事態を甘く見ていた、危機意識が欠如していた、ことが大きな問題点の一つだったようです。
具体的な取り組みを遂行することが、絶対条件のように思います。
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今回はこれで終了します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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「Yesterday」 ザ・ビートルズ
ビートルズの代表曲のひとつです。
メロディとともに歌詞が個人的には好きです。
自分で和訳してみました。が、堅苦しい意見なので、書かないほうが良かったかも、です。
大意につぃて、
私は、子供(青年期)から大人になった時、つまり、いい加減に生きるのではなく、
大人になった時の自覚と責任を感じた時が、「昨日(Yesterday)」であった、という内容に思えます。
何で、歌詞の意味にこだわるかと言うと、これは何についてもいえる、人間の普遍的なテーマだと思ったからです。
現に、上記のような、ある意味「自然」や「環境」に対しては、無責任であった「つけ」が、今、めぐっって来ているようにも思いますし、
「自然」や「環境」を無視し、経済成長を絶対的な指標として判断し、それを誇っていた時代が、
「昨日(Yesterday)」ではないか、とも感じます。
ジュリアナ東京