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人に魅了され、話に陶酔する
2024年5月18日、人生ベスト3に入るぐらいにハッピーな日。近藤康太郎先生から直接、6時間みっちりと講義を受けた。
昔から、ガッツリ話を聞きたい講義では前列中央に座る。机の配置からすると、斜めがいいかも。そう思った私は、顔を上げれば近藤先生の姿が直視できる2列目に座った。4限目の最中かな、ふと「え、これって夢?夢ならば醒めないで〜」ってモンパチの曲が流れた。
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ガッツーンと射抜かれたのは、「注文なく書き始めろ」のワード。連載がないなら、自分で始めちゃう。10万字書いて、ムダになるのを恐れるなと近藤先生はおっしゃる。
注文なく、書き始めてもいいんや。ちょっとホッ。
12日前から、なんとも勝手な思いつきでさとゆみさんの「今日もコレカラ」を読んでなんか書くというセルフ連載を続けている。講座でさとゆみさんにお会いしたので、「実は〜」と打ち明けた。「ビックリしたよ」とまさかのご存じで、お恥ずかしや。
だーれも望んじゃおらんし、ましてや注文なんぞない。けれど、引用リプじゃおさまりきらない「妄想」を吐き出すべく書いている。
書きたくてウズウズする。ポストじゃ足らん。
「ほなnoteに書いてみるか」
ポンとひらめいた企画を、コソコソやってみるのは楽しい。
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講義が終わってから、近藤先生と1対1で話す時間を設けてくださることになった。ズラーっと並んでいたから躊躇したものの、ちゃっかり1番最後に並んだ。
「ブルーハーツが大好きで!先生の本に登場してワクワクして。もっと遊ばなアカンなと思いました」
的なことを伝え、1番好きなアーティストをお聞きした。
「それ聞かれると、難しいんですよー」と、うーんと考えはる近藤先生。時間も迫っていたので「では、おすすめのアーティストを教えてください」と言うと、5組のアーティストを紹介してくださった。いずれも初めて聞く名前で、頭に記憶させるのに必死。笑
「日本の若いアーティスト(シンガソングライター)は、なかなかいいですよ」「ブルーハーツ好きで、東京住みなら、彼らを聴いてみるといいんじゃないですか」と。
帰宅後、5組ともYouTubeで聴いてみたけれど、めっっちゃいい!!高円寺でライブをしていると?こりゃ、行くしかないよね。
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本が好きなのは母ゆずり。音楽好きは、間違いなく父の影響だ。父は若いころバンドを組んでいたらしいのだが、40代後半から近所の仲間とおやじバンドを結成した。
そして兄。4つ上の兄は、社会人になると好きなアーティストのCDを買い揃えていた。高校生だった私は兄の留守中を狙い、こっそりと部屋に侵入してはCDを拝借していた。
ユニコーンもジッタリンジンも、全て、兄の影響。
ハイロウズを知り、何この人ら!!とルーツを調べ、ブルーハーツにたどり着く。ブルーハーツの曲を聞いたときのあの興奮。
むかーし埋めたタイムカプセルを取り出すため、掘って掘って掘りまくる。カツンと、スコップが何かに当たる音。
「見つかった!」
「ワーク・イズ・ライフ〜宇宙一チャラい仕事論〜」を読み終えた後も、同じ感覚だった。24年ぶりに、あの興奮がよみがえる。
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まるで落語を聞いているみたいに、テンポよく展開する講義。ポツリと口にするひと言で会場がドッとわく。ユーモアで包まれた、強烈なメッセージにグワングワン酔わされる。話に陶酔(※)するなんて、初めての体験だった。
※心を奪われて、うっとりした気分にひたること
記憶を形にしようと、必死で速記した16ページの文章。サングラスの向こうで目が合った!ように感じた瞬間。手の感触。
絶対に忘れたくない。ライブさいこう。
ああ私にもっと文章力があれば。鮮明かつユーモアたっぷりに書き残せるのに。
悔しいから書く。
書けるようになりたいから、毎日、書き続ける。