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黒パンのすすめ

最近のマイブームは、と聞かれたら「黒パン」と答える。

親しい友人たちがフォローしてくれているご飯記録のインスタアカウントでこのマイブームについて共有しようと思ったのだけど、次第に私の中で「黒パンを勧めたい欲」が盛り上がってきてしまったので、こうしてnoteを綴っている。

そもそも「黒パン」とは?何が魅力なのか?
私の独断と偏見も込みで解説していきたいと思う。

「黒パン」とは

黒パンとはライ麦で作られたパンのことで、主にロシアや東ヨーロッパなど小麦が育たない寒冷な土地で食べられている。

黒パンには土地や発酵方法の微妙な違いから様々な種類があり、それぞれ異なる名前を持つのだが、日本ではライ麦からできたパンは概して(その黒さから)「黒パン」と呼ばれているようだ。

見た目に劣ることなく、黒パンはお味もハード系。食感は硬めで、トーストしないとかなり酸味が強いものある。

また、日本のパンはふわっとした食感を楽しむために厚切りされていることが多いけど、黒パンはそんなメインストリームをガン無視。
「剥がれるか??」ってくらい薄ーくスライスされた状態で販売されている。

日本で好まれるようなフワフワ系のパンとは真逆をいく、とってもロックなパンなのだ。

私が思う黒パンの魅力

黒パンは万人受けしない。かなり好みが別れると思う。
しかし、私はその「媚びない美味しさ」が最たる魅力だと思っている。

最初は面食らうような酸味もトーストすれば程よく角が取れ、良いアクセントになる。
サクッと一口噛めば、香ばしい麦の香りが脳天をついて、噛めば噛むほど旨味が増す。

どちらかというと地味パン。その上癖が強いけど、ちゃんと貫いている美味しさがあるのだ。

そしてこの媚びない美味しさは食べ進めた人にしかわからないのである。
私も最初はなんじゃこりゃ!と思ったけど、いつの間にかクセ強な黒パンの虜になっていた。

加えて、食物繊維やビタミンも豊富で保存がきく。グルテンフリーだったり、ヴィーガンのものが多いので、誰でも、何時でも食べれるという実は優しいパンでもあるのだ。

おすすめの黒パンと食べ方

私自身まだまだ黒パンを追究しきれていないのだが、「ちょっと黒パン挑戦したいかも!」という方に、私のお気に入り2種をおすすめの食べ方とともに紹介したい。

◎ボロディンスキー

ボロディンスキーは東ヨーロッパ、ロシアで主に食べられている黒パン。

最近はカルディなんかでもよく見かける。

カルディで黒い塊を見つけたら
それはきっとボロディンスキー。

黒パン独特の酸味はありながらも、コリアンダーが入っているので、オランジェット(オレンジチョコレート)みたいな甘いコクと爽やかさがある。

特にカルディとかでも売ってるメーカーのものは、砂糖も入ってるので、黒パン初心者でも食べやすいと思う。

そのままでも美味しいので、個人的には黒パン界のホテルブレッド的存在だと思っている。

おすすめの食べ方
甘みがあるのでトーストしただけでもよし。私はボロディンスキーについてはなるべくシンプルに食べたいので、何かつけるとしたらココナッツオイルかクリームチーズのどちらかにしている。

元が黒いので、焦げてるのか焦げてないのかの判断が割とむずい。

やったことはないけど、トマトベースのスープとも合うのではと思っている。ちなみに現地ではボルシチと食べられることが多いらしい。

◎プンパニッケル

私の本命。
しかしこれは慣れてきたら挑戦してほしい。

プンパニッケルはドイツの北部地方生まれ。
粗挽きライ麦とライ麦全粒を使って出来た生地を型に入れ、16時間以上かけて焼き上げるという、もう製造過程から変態なパンなのだ。

プンパニッケルは他の黒パンと比べても黒い。

癖の強さもかなり上級。
生で食べるとびっくりするほど酸味が強く、食感もねちゃっとしているので、ぶっちゃけファーストコンタクトの印象は最悪になりかねない。

しかししっかりトーストすれば、酸味の角が取れてまろやかに。食感もザクザクに生まれ変わる。

そして何と言っても香りの高さ。
噛めばライ麦の香ばしい匂いが立ち上がり、黒パン独特の旨みも相乗して、咀嚼がこんなに楽しいことあるか!となる。

ちなみにプンパニッケルは結構いろんなメーカーのものが日本でも買えるけど、私のお気に入りはメステマッハーとシュルンダー。

メステマッハーは成城石井やアマゾンなんかでも手に入るので是非探してみてほしい。

【おすすめの食べ方】
プンパニッケルは絶対にトースト&何かトッピングしていただくことをおすすめする。
パンの癖は強いけど、アボカドや、サーモン&クリームチーズ等のおしゃ系トッピングと相性がよく、おしゃれなオープンサンドをさらにレベルアップしてくれる。

しかし私が一番お勧めしたいのは、納豆&チーズ

作り方は超簡単。
プンパニッケルを両面焼いたら、軽く焼けている方の面にチーズをオン。
しっかりとチーズに焦げ目をつけたら(これ超大事)、70回くらいかき混ぜた納豆を乗せる。

これは別のパンでやったけどイメージとして。
上からさらに粉チーズブラックペッパーをかけるのもおすすめ。

多分ドン引きする人もいるかもしれないが、発酵×発酵×発酵のコンビネーションでとんでもなく深い美味しさが生まれるので、是非試してみてほしい。

愛すべき黒パン

日本だと黒パンは味や値段の高さから敬遠されてしまうことが多く、あまり知られていない。

癖の強いパンをわざわざ買おうという私のような変わり者は、(お米や食パンなど)淡白な味の主食が主流な日本ではそうそういないのも確かに納得である。

しかし、黒パンの癖の強さは、食べる人それぞれの好みや生活の違いも受け止めてくれる包容力を兼ね備えている。

誰でも何時でもウェルカムで、種類もアレンジも無限大。

一方的な癖の強さではなく、食べる人の癖の強さも受け入れるのが黒パンなのである。

もっと酸味の強いもの、シード類を贅沢に練り込んだもの、プロテインが豊富なもの等々。

今回私が紹介した黒パン以外にも、種類や食べ方は沢山あるので、是非自分のお気に入りを見つけてみてほしい。

いろんな黒パンを出しているメステマッハー。
頑なに健康的な人たちをパッケージに起用しててツボ。

本当は美味しくて優しい黒パン。
もっと愛されてもいいのではと思う。







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