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「窓辺の猫」 絶対に飼ってはいけない長毛猫

子どもの頃に「絶対に飼ってはいけないアライグマ」と言う本を読んだ覚えがあります。

 作者は、児童文学作家で、この本は20年ほど前に出版されたようです。しかし、アマゾンの説明欄を読んでびっくり。確か作者は衝動買いではなかったと書いてあったはずですが、衝動買いしたアライグマと書いてありました。この説明を作者の方は確認してるんでしょうか?よくよく考えた上で買ったつもりだったけれども、ペットにできる動物ではなかったと言う話だった気がします。

 なにぶん子供の頃に読んだ記憶で定かでは無いですが、アライグマは夜行性に近く、人間のライフスタイルに合わなかったと言う話だったと思います。また個人的に調べたことがあるのですが、アライグマはたぬきとそれほど大きさが違いませんが、たぬきよりもどう猛です。日本ではたぬきすら事情がなければ飼えませんんから、在来生物をペットにすることには厳しい日本で、なぜこれほど外来生物を受け入れているのかよくわかりません。夜に散歩させて木登りさせていたりとてんやわんやしながら飼っていらっしゃったようです。

 この本のタイトルを借りて、私が言いたいのは、長毛猫を飼うことも規制をしてほしいということです。猫については法律で規制がないと言われますが、アライグマより大きい肉食獣が捨てられてなぜ放置するのでしょうか?優先して保護する対象であっていいような気がします。長毛猫が短毛猫と繁殖してもうすぐに長毛猫は生まれませんが、大きい猫が生まれる可能性は十分にあります。我が家の庭の周りの猫たちは大型化しており、たまたまボス猫が短毛の普通サイズであったから少し助かっているものの、生後半年で4キロにもなるようなオスの子猫の保護や人慣れは簡単ではありません。ましてや長毛であれば、さまざまなトラブルがあるでしょう。

 例えば、我が家で今保護しているチョウさん。上の歯の牙が1つありません。おそらく毛が長いので滑りやすくて顔面をどこかで激突させて、歯が折れてしまったのだと思います。外生活をしていた頃の写真を見返して、チョウさんの顔が歪んだ頃がいつなのか確認しました。今年の5月ごろです。避妊手術して怪我の治療などをしたのが6月。家猫生活が難しそうで、しばらくして外に出しましたが、再び捕獲してみると、外に出たがる様子が見えません。よほど苦労したようです。とは言え、人懐っこいので、仲良しのカエルくんも家に入れて欲しそうです。かえるくんのことを恋しがって鳴いています。ただチョウさんの姿を見ると、カエルくんは、窓のそばから離れて逃げてしまいます。チョウさんを守って生活するのが大変だったのでしょう。

 チョウさんを捕獲した日には、チョウさんは特に汚れていました。以前怯えていたことを考えて、すぐには洗わなかったところ、翌日に体を拭いてあげて驚きました。顎の下に鳥の羽が埋まっていたのです。鳥を食べて、その地で汚れていたのだとその日は納得しました。しかし数日経って、どうも歯がないぞと気づいて、またさらによくよく考えて、大事な牙がないから、食べにくくて、血で毛が汚れてしまったのではないかという憶測に行き着きました。

 まだ1回しか洗えていないこともあり、チョウさんを保護してから毎日拭いて1時間以上ブラッシングしています。

 ネットには長毛を飼っている方の素敵なキラキラした生活が発信されています。しかしブリーダーサイトを覗いてみて、長毛猫が多頭飼いに向いているというのは納得いきませんでした。性格は個体差があるでしょう。ましてや毛猫は人間がよくよくお手入れをしてあげなければなりません。すると、それだけ他の猫に手をかける時間が減るのです。

 よく新しい猫を我が家に向かい入れる場合には、先住猫に気を遣わなければいけないと情報発信されています。ただ我が家の現状を見ると、新入りの方が緊張しています。ストレスを感じて膀胱炎になったりします。外暮らしが長い猫だと、家猫生活に慣れるのにも時間がかかるのです。

 チョウさんには人工的に作り出された猫の血統を感じます。チョウさんはあまり自分ではグルーミングしません。しかし体がかゆいのか、あらゆるところでガリガリやっています。お腹の毛をひと舐めして毛繕いすると、口に毛の塊が付いてしまいます。

 可愛らしい事は否定しません。チョウさんはとてもおとなしい猫です。ただ我が家の飼い猫の端毛猫たちは威嚇しませんが、チョウさんは我が家の猫たちにたまに威嚇します。何を持って飼いやすいとか飼いにくいとかいうのかわかりません。

 ただ、世の中に捨て猫がなくならない限り、長毛猫も捨てられる可能性は高いと言うことです。その場合、長毛大型猫が生態系に与える影響も普通の猫より大きいでしょうし、またその猫自身も外暮らしで抱える苦労は普通の猫よりも多いでしょう。

 ペットショップで長毛猫を買う人が減れば、長毛猫の需要も減ると思います。そして長毛猫の作られ方を考えれば、長毛猫が捨てられていたり、処分されている可能性について思い至るでしょう。ペットショップの販売ラインに乗る猫には、それらしい見た目と健康な体が必要です。

 私は猫との生活が楽しいので、愛玩動物を否定することはできません。けれども、あえて長毛猫をペットにしなくてもいいと思っています。チョウさんの引き取り希望もなく、どうすればいいか今悩んでいます。

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猫様とごはん
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