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継次処理型と同時処理型(「細部」から理解したいか「全体像」から理解したいか)
1.あるツイートがきっかけで、
「継次処理型」と「同時処理型」を知る
以前に、私はこのような内容のツイートを見かけてハッとさせられた。
“学校をいやがる子の中には、全体→細部の順に理解していきたいタイプの子が多い気がする。それに対して学校の教え方は細部→全体。
全体像がわからないから不安なのに、細部を理解してからでないと全体に進めないシステムばかり。 なぜ今これをやるのか意味がわからないまま学ぶのはストレスだよなあ。”
“やってみたいこと (全体) があって、それを叶えるためにはこれとこれ(細部)をやる必要がある。
子供は必要性がわかってやるようになる。
学校の教え方って、入り口から細部スタートなんだよね。 子供は基礎なのはわかるけど最終的に何に繋がるのかわからないから、やらされてる感になっちゃう。”
そういえば私も、中学受験のために通っていた塾にて、「動くP点」や「上下に蛇口がついていて水が出入りする水槽」の問題を解いているときに、「今これを学んで将来何につながるのだろう?」と感じて、親や先生に質問したこともある。
納得いく答えは得られなかったが、
学生時代の私にも「今これを学んで将来何につながるのか」「全体像を知りたい」という願望があったことに今更ながら気付いた。
2. 『継次処理型』と『同時処理型』の認知特性の違い
更に掘り下げてみると、情報処理の順番にも認知特性の違いによる差があり、
大きく分けて『継次処理型』と『同時処理型』に分かれるようだ。
《継時処理型》
・「細部→全体像」の情報処理を得意とする
認知スタイル
・細部を積み重ねて全体像を知るタイプ
・時間軸に沿って順番に処理して考える
・順序なしで複数の情報を同時に提示されると混乱しやすい
・発達凹凸はないのに、継次処理に偏った頭の使 い方をする人もいる
→感覚が優勢で、 秩序を好み、 色や数に敏感なタイプが多い傾向
・一説によると聴覚(言語)優位傾向
《同時処理型》
・「全体像→細部」の情報処理を得意とする認知スタイル
・情報をひとつの全体的なまとまりとしてとらえてから細部の位置づけを知りたがる
・全体像が見えない状態で、細かい話を長々と聞かされることを苦痛に感じる
・ 発達凹凸には問題ないのに、極端に同時処理に偏った頭の使い方をする人もいる
→直観が優勢で、創造的なタイプに多い傾向
・一説によると視覚優位傾向
(※そのため暗記学習をするときは、
教科書を見て時系列で覚えようとすると覚えにくく、「マインドマップ」のように全体像と詳細の関連が見える工夫をすると覚えやすい。
仕事を覚えるときは、作業内容の全体像が見える
文章・図式化されたマニュアルがあると覚えやすいとも。)
この区分で考えると、全体→細部の順に理解していきたいタイプで、全体像が見えない学校教育でドロップアウトしやすい子は『同時処理型』傾向が強いと言えるだろう。
3.『継次処理型』と『同時処理型』は、16personalitiesのS型とN型の違いにも似ている?
Twitterの発達凹凸界隈では、MBTIや16personalitiesの話題でも賑わっている。
MBTIと16personalitiesは、共通する部分も相違点もあるが、どちらも個人の性格特徴を
・E(外向)、I(内向)
・S(感覚)、N(直観)
・T(思考)、F(感情)
・J(規範)、P(探索)
の4つのアルファベットの並びで、
16タイプに区分する性格診断である。
S型(感覚型)とN型(直観型)の違いは、
「キャラクター性格診断スレまとめ」の表によると以下の通りである。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/109606749/picture_pc_3870a538ce5d56273b5eb037663d6e6a.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/109606913/picture_pc_f43a62ce3536bb44921add53cd1fc65a.png?width=1200)
雑に赤線を引いてしまったが、
この表を見る限りS型は、
「時系列から考える」
「部分から全体に意識が向かう」
「木を見て森を見ず」というところが、
まさに継次処理型に相通じるところがある。
更に「音・光・匂いなどの刺激にすぐ反応する」「注意力・観察力に優れる」
「事実に則し常識的に動く」というS型の特徴も、感覚が優勢で秩序を好む継次処理型の特徴に相似している。
N型も、
「時系列からは考えない」
「全体から部分へ意識が向かう」
「森を見て木を見ず」という特徴は、
同時処理型の特徴と共通している。
更に、N型の「独創性、斬新的な発想を好む」ところは、同時処理型の「直観が優勢で、創造的なタイプに多い」という特徴とも共通する。
そして、
同時処理型と共通するN型の、
「物事の意味や可能性に着目する」
「やり方より、まず意図を知りたい」
「本質的理解を重視」という認知特性は、
特に学生時代には「今これを学ぶことで、将来のどういった可能性につながるのか知りたい」という観点に繋がってゆくのかもしれない。
4.同時処理傾向が強い人は少数派?
先ほど挙げた比較表曰く、S型は人口比で70%強なのに対し、N型は30%弱である。
したがって、学校教育は基本的に継次処理型向きで、少数派である同時処理傾向の強いN型ほど不利になりがちなのかもしれない。
実際に以下ようなツイートがありました。
学校、とくに小学校の授業は感覚S向きかもしれないね。具体的な手順を順を追って説明し、反復練習する的な。でも、直感Nにとってそれは必ずしも分かりやすくはないし、最悪ドロップしちゃう可能性も。
具体的な手順より その裏にある原理やパターンをつかめばすっと理解できるんだけど。
※ちなみに、16personalitiesにおけるS型とN型も、継次処理と同時処理という情報処理法も、
どちらか片方に大きく偏っている人もいれば、
両方の特性をバランス良く使えている人もいて、その混合バランスは人それぞれだといえる。
ちなみに私自身も、16personalitiesの区分ではINTPタイプでN型、同時処理型傾向も強いです。