継次処理型と同時処理型(「細部」から理解したいか「全体像」から理解したいか)
1.あるツイートがきっかけで、
「継次処理型」と「同時処理型」を知る
以前に、私はこのような内容のツイートを見かけてハッとさせられた。
そういえば私も、中学受験のために通っていた塾にて、「動くP点」や「上下に蛇口がついていて水が出入りする水槽」の問題を解いているときに、「今これを学んで将来何につながるのだろう?」と感じて、親や先生に質問したこともある。
納得いく答えは得られなかったが、
学生時代の私にも「今これを学んで将来何につながるのか」「全体像を知りたい」という願望があったことに今更ながら気付いた。
2. 『継次処理型』と『同時処理型』の認知特性の違い
更に掘り下げてみると、情報処理の順番にも認知特性の違いによる差があり、
大きく分けて『継次処理型』と『同時処理型』に分かれるようだ。
この区分で考えると、全体→細部の順に理解していきたいタイプで、全体像が見えない学校教育でドロップアウトしやすい子は『同時処理型』傾向が強いと言えるだろう。
3.『継次処理型』と『同時処理型』は、16personalitiesのS型とN型の違いにも似ている?
Twitterの発達凹凸界隈では、MBTIや16personalitiesの話題でも賑わっている。
MBTIと16personalitiesは、共通する部分も相違点もあるが、どちらも個人の性格特徴を
・E(外向)、I(内向)
・S(感覚)、N(直観)
・T(思考)、F(感情)
・J(規範)、P(探索)
の4つのアルファベットの並びで、
16タイプに区分する性格診断である。
S型(感覚型)とN型(直観型)の違いは、
「キャラクター性格診断スレまとめ」の表によると以下の通りである。
雑に赤線を引いてしまったが、
この表を見る限りS型は、
「時系列から考える」
「部分から全体に意識が向かう」
「木を見て森を見ず」というところが、
まさに継次処理型に相通じるところがある。
更に「音・光・匂いなどの刺激にすぐ反応する」「注意力・観察力に優れる」
「事実に則し常識的に動く」というS型の特徴も、感覚が優勢で秩序を好む継次処理型の特徴に相似している。
N型も、
「時系列からは考えない」
「全体から部分へ意識が向かう」
「森を見て木を見ず」という特徴は、
同時処理型の特徴と共通している。
更に、N型の「独創性、斬新的な発想を好む」ところは、同時処理型の「直観が優勢で、創造的なタイプに多い」という特徴とも共通する。
そして、
同時処理型と共通するN型の、
「物事の意味や可能性に着目する」
「やり方より、まず意図を知りたい」
「本質的理解を重視」という認知特性は、
特に学生時代には「今これを学ぶことで、将来のどういった可能性につながるのか知りたい」という観点に繋がってゆくのかもしれない。
4.同時処理傾向が強い人は少数派?
先ほど挙げた比較表曰く、S型は人口比で70%強なのに対し、N型は30%弱である。
したがって、学校教育は基本的に継次処理型向きで、少数派である同時処理傾向の強いN型ほど不利になりがちなのかもしれない。
実際に以下ようなツイートがありました。
※ちなみに、16personalitiesにおけるS型とN型も、継次処理と同時処理という情報処理法も、
どちらか片方に大きく偏っている人もいれば、
両方の特性をバランス良く使えている人もいて、その混合バランスは人それぞれだといえる。
ちなみに私自身も、16personalitiesの区分ではINTPタイプでN型、同時処理型傾向も強いです。