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水面を眺めるラン
水が近くにあるところを走るのが好きです。特に気温が高くなってくると、水辺コースを走る機会が増えます。
風のない穏やかな日は、水面(みなも)が空や辺りの風景をきれいに映し込みます。それを眺めながらのランニングは、なんとも言えず心地いいのです。
雲を映す田んぼ。
鳥の姿もくっきり。
車が通らず人通りも少ない場所を行くときは、特にロング走では、こけたりぶつかったりしない程度に周囲への注意を払いつつ半ばボーッと走っていることが多いのですが、あるとき、静かな水面を横目に見ながら進んでいるときにこんな思いが湧いてきました。
鏡のなかった時代に暮らした古代の人は、自分の顔が見られなかったわけではなく、こうした静水に映る自らを見ることで、ある程度は自分の顔形がわかっていたのではないだろうかと。
実際のところどうだったのかは知りません。水面に映した自分の顔というのがどれほどくっきり見えるものかもわかりません。でも、どういうわけかランニング中にポコンと頭に浮かんできたこの勝手な思いつきが、私は結構気に入っています。
ときに水面は、鏡のようにはっきりと像を映し込みます。それは確かです。
たとえば、上に載せた橋の写真は、実は上下を逆にして水面を上にしたものでした。実際はこうです。お気づきになりましたでしょうか。
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