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ガンになり、子供たちと『はたらく細胞』を見に行った話♯137
前回、小学生と幼稚園児の我が子へ
私が「がん」であることを伝えたという記事を書いた。
今はまだ治療前で、私は幸い元気だし、外見上の目立った変化も無い。
そして子供たちは、がんの印象もまっさらなので、
「がんになった」と言っても大人ほどの悲壮な空気は全く流れない。
ただ、外見上の変化や副作用が現れたりすると、
きっと子供たちも戸惑うだろうな、と思い
私の身体の中で何が起きているのか、少しずつ伝える必要はあるな、と感じていた。
そこで思いついたのが『はたらく細胞』。
たまたまテレビ番組に永野芽衣ちゃんがゲストで出ていて、
映画のPRを娘と見ていた。
映画は芦田愛菜ちゃんと阿部サダオさんが扮する親子の身体の内部について扱われているのだが、
幼稚園児の娘は、以前『マルモのおきて』の再放送を見て以来、
芦田愛菜ちゃんが大好き。阿部サダヲさんのことも『マルモ』として認知している。コミカルなシーンも番組で流れていて、「面白そう!見に行きたいなぁ!」と娘と話していた。
ちなみに私は永野芽衣ちゃん(赤血球)と佐藤健くん(白血球)の『半分、青い』も好きで、当時、リアルタイムで息子と見ていた。
これって、私の身体で、今、何が起きているのか、子供たちと学ぶのにめちゃいい教材なのではないだろうか。
しかも、細胞やらウィルス、細菌が擬人化されてるからライトに理解できそう。
と直感した。
ただ、ストーリー内容によっては怖がらないかな・・・という不安もあったが、アマゾンプライム、TVerでアニメ版を見せて様子を伺ってみたところ、娘が異様にハマり、ずっと見ていたので、「映画も大丈夫かな?」と息子、娘の3人で見に行ってみた。
ストーリー等は公式サイトを参照。
結論を言うと、子供たちと見に行って私はよかったと思っている。
前半はコミカルなシーンも多くて、子供たちも私も上機嫌で見ていた。
後半、病気と闘う場面は、5歳の娘は怖がって私の膝に乗って見ていたくらいなので、すべてのお子さんに「おススメです!」とは言えないけれど、
それでも、一緒にこの映画を見に行ったことで、
私の身体の中で今何が起きているのか、より興味を持ってくれるようになった。
「今、がんと、ママの細胞が闘っているんだね」
と子供たちがより理解してくれるようになった。
抗がん剤や放射線治療のシーンも出てくるので
私がこれから受ける可能性がある治療について、子供たちの理解も深まったように思える。子供たちにも説明しやすくなった。
その後も、特に娘の中で、『はたらく細胞』熱が熱いので、こちらのシリーズから図鑑を購入。兄妹がそれぞれ読んでいる。(娘は、映画の一部シーンは怖かったようだが、全般的に面白かったらしく、その後もハマっている。)
小学生と幼稚園児の口から「NK細胞が〇〇」とか「ヘルパーT細胞が××」とかいう単語を聞けるのは面白い。
病気なんて、ならないに越したことはないけれど、でも、なってしまった病気が、悲しみだけを引き起こすのであれば、それは病気に負けた気がする。
母親の病気が、子供たちの興味の幅が広がるきっかけになったのであれば、
それはそれで私にとってはよかった。
そういった意味でも、『はたらく細胞』は、我が家にとっては、very goodな教材。私の病気の理解の一助にもなってほしいし、子供たちにとっても「自分の身体を大切にしよう」と思う機会にもなってくれたらと願っている。
※アニメ版より、映画版はリアルなので、めちゃ怖がるお子さんもいらっしゃるかもしれません・・・すべてのお子さんにおススメするわけではないので、ご注意ください。