【詩】 ピンクサファイア
春は追いかけるものでなく
気づけば君を包んでいるもの
あなたはそう言って
私の左手を取った
この指に小さく
陽光を受けてまっすぐに煌めく
固く凝固した歴史の欠片を
堂々とした透明感を
あっけらかんと謳う力が宿る
手を引かれるままゆらゆらと
遊覧船に揺られ
どこかの岸辺へ
夕暮れ時には
花を一輪
あなたの胸に私の髪に
水平に沈む夕日を受けながら
ピンク色の余韻をいつまでも
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